いいなかライナー号

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
移動: 案内, 検索
いいなかライナー号(信南交通)

いいなかライナー号(いいなかライナーごう)とは、かつてジェイアール東海バス信南交通岐阜県中津川市長野県飯田市を結んで運行していた高速バスである。

目次

[編集] 概説

既に運行されている中央道高速バスに対抗する形で、特急「しなの」と乗り継ぎで名古屋 - 飯田間を最速1時間40分程度で結ぶ[1]速達性をセールスポイントとした路線として開設。「しなの」の自由席特急料金込みで割り引き、1枚あたりの価格が中央道高速バスの名古屋 - 飯田間の運賃より安価な「名古屋・飯田しなの&バス回数券」も発売された。

しかし、中央道高速バスは乗換えなしで名古屋へ直通する利便性から乗客が定着していること、その中央道高速バスも採算性は悪くないものの絶好調とはいえない[2]ことから、乗換えが必要な「いいなかライナー」は不利であった。さらに飯田 - 東京の中央高速バス飯田線の1便平均乗車人員は28人なのに比べて、中央道高速バスの同人員は20人と名古屋方面への需要が決して多くないことから、運行開始当初の12往復という設定は明らかに供給過剰であった[3]。路線開設の目的とは裏腹に、利用者は飯田 - 中津川の相互利用者が主で、1便あたりの乗車人員は僅か6.3人であった[4]

料金面の対策として、接続列車を「セントラルライナー」に変更し、「セントラルライナー」の乗車整理券込みで割り引いた「名古屋・飯田ライナー&バス回数券」も発売されたものの、中津川駅での乗換えが必要なことには変わりがなく、しかもセントラルライナーが多治見 - 中津川間各駅停車ということも災いして、結局乗客は増えることはなく、2003年に信南交通が撤退した後は積極策はとられることもないまま、翌2004年には運行廃止となった。

運行廃止が決定すると、飯田市では中央道高速バスの中津川インター停車を陳情[5]、現在は飯田線の一部便が中津川インターに停車している。

[編集] 経路

直行便
中津川駅 - 淀川 - 三菱工場前 - 中央道馬篭 - 中央道昼神温泉 - 伊賀良 - 飯田駅
昼神温泉経由便
中津川駅 - 淀川 - 三菱工場前 - 中央道馬篭 - 園原 - 昼神温泉 - 阿智 - 伊賀良 - 飯田駅

[編集] 歴史

  • 1998年4月25日 - 1日12往復で運行開始。JR東海バスと信南交通の共同運行。
  • 1999年7月1日 - 1日11往復に減便。一部便を昼神温泉経由とする。
  • 2000年2月1日 - 「セントラルライナー」との接続を重視したダイヤに変更。
  • 2003年2月1日 - 1日7往復に減便。信南交通が撤退。昼間の便については特急「しなの」接続となった。
  • 2004年10月15日 - 廃止。

[編集] 使用車両

両社とも55人乗りハイデッカー車が使用されていた。

[編集] 注記

[ヘルプ]
  1. ^ 中央道高速バスの名古屋 - 飯田間は最速約2時間。
  2. ^ 利益は出ていたがあまり大きいものではなかった。
  3. ^ もっとも、中京圏のバロメーターとして引き合いに出されるエイデンに象徴されるように、文化・経済的には飯田都市圏は名古屋指向の強い地域であり需要は決して少なくないが、飯田 - 小牧が100km弱と気軽に車で移動できる距離にあることから、自家用車での移動が大きな比重を占めているものと考えられる。
  4. ^ 1999年1月1日の信濃毎日新聞記事より。[1]
  5. ^ 2004年10月3日の南信州新聞社記事より。[2]

[編集] 関連項目

個人用ツール
名前空間
変種
操作
案内
ヘルプ
ツールボックス