敗血症性ショック

敗血症性ショック
The Sick Girl by Gabriël Metsu
概要
診療科	Infectious disease
症状	Early: Temperature > 38 °C (100.4 °F), fast heart rate, narrow pulse pressure Worsens: Confusion, bluish skin
原因	Infection
危険因子	Diabetes, cancer, liver or kidney problems, corticosteroid use, burns, poor immune function, extremes of age
診断法	Based on MAP < 65 mmHg and lactate < 2 mmol/L despite fluids
鑑別	Other types of shock, disseminated intravascular coagulation, adrenal crisis, drug overdose
合併症	Acute respiratory distress syndrome, multiple organ dysfunction syndrome
治療	Antibiotics, removing infected tissue, intravenous fluids, norepinephrine
死亡数・率	Risk > 40%
分類および外部参照情報

敗血症性ショック（はいけつしょうショック、Septic shock）とは、十分な点滴静脈注射にもかかわらず、血圧が低いままで乳酸脱水素酵素が2mmol/L (>18 mg/dL) 以上の重度の敗血症のことである。初期症状には、体温が38 °C (100.4 °F)を超えるまたは36 °C (96.8 °F)を下まわる、頻脈、狭い脈圧、呼吸回数の増加などがあげられる。さらに重度の症状には、混乱や皮膚の青みなどがあげられる。合併症には、急性呼吸窮迫症候群や多臓器不全などがあげられる。

最も一般的な感染症の種類は細菌症であり、グラム陰性細菌感染症が症例の62%に存在し、グラム陽性細菌感染症が症例の47%に存在する。5%未満の症例にはウイルスまたは寄生中が関与している。最も一般的な感染個所は、肺（42%）、血液（21%）、尿（10％）であるが症例の3分の1は感染個所が不明である。敗血症の危険因子には、糖尿病、悪性腫瘍、肝臓または腎臓の問題、副腎皮質ホルモンの使用、火傷、免疫機能の低下、超高齢または幼年齢などがあげられる。肺血症性ショックは、血液分布異常性ショックの1つである。

治療には、抗生物質、感染組織の除去、点滴静脈輸液、ノルエピネフリンのような血管作動薬などを用いた早期の目標指向療法がおこなわれる。この他の対策には、機械換気や副腎皮質ホルモンの使用などがあげられる。米国での重度の敗血症の罹患者数は年間約750,000人（10万人中300人）である。死亡リスクは40%を超え、一命を取りとめた場合には長期的な障害が残る人もいる。