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ビタミンE誘導体(ビタミンイーゆうどうたい、Vitamin E Derivatives)は、水に不溶なビタミンE(α-トコフェロール)を水溶性にするなどその特性を改良した誘導体である[1]。化粧品に配合する目的で改良されている[2]。よく用いられているものに以下がある。

水溶性では、上記のリン酸塩のほかに、酢酸エステルやコハク酸塩がある[3]。こうした水溶性のビタミンEの前駆体は脂溶性のビタミンEへと体内で変換される[3]

ビタミンEのサプリメントによる大規模試験が期待した結果をもたらさなかったことから研究者の関心を減らしてきたが、ビタミンEのクロマン環が誘導体を合成することを促している重要な構造であり、2位と5位で修飾した化合物では酸化ストレスに関連する基礎研究が、6-置換クロマン抗がん作用のための基礎研究が行われた[4]

出典

  1. ^ 中川俊夫、森芳夫「水溶性ビタミンE誘導体の合成」『藥學雜誌』第75巻第11号、1955年、1322-1325頁、doi:10.1248/yakushi1947.75.11_1322 
  2. ^ a b 中間満雄、田中浩、石井泉、中田悟「dl-α-トコフェリルリン酸ナトリウムは紫外線による活性窒素種の生成を抑制する」『日本化粧品技術者会誌』第43巻第1号、2009年、19-25頁、doi:10.5107/sccj.43.19 
  3. ^ a b Zingg, Jean-Marc (2018). Water-Soluble Vitamin E—Tocopheryl Phosphate. 83. pp. 311–363. doi:10.1016/bs.afnr.2017.12.007. PMC 29477225. https://www.ncbi.nlm.nih.gov/pmc/articles/PMC29477225/. 
  4. ^ Koufaki, Maria (2015). “Vitamin E derivatives: a patent review (2010 – 2015)”. Expert Opinion on Therapeutic Patents 26 (1): 35–47. doi:10.1517/13543776.2016.1106476. PMID 26514333.