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鉄バクテリア

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鉄バクテリア(てつバクテリア)とは、水溶性の二価のイオンや二価のマンガンイオンを酸化するバクテリアの総称。土壌微生物の一種。

概要

バクテリアは、三価になった鉄イオンにより水酸化鉄の殻を作る。これらはバクテリアの死と共に赤茶けた沈殿物となり堆積する。世界の大規模な褐鉄鉱による鉄鉱床は、長年にわたる鉄バクテリアの活動により生成されたものが多い。バクテリアも沈殿物も人畜無害である。

日本で見られる場所

赤褐色の沈殿と油膜様の酸化鉄(箱根町立箱根湿生花園

土壌中に普遍的に存在する。水田の取水口付近、コンクリート構造物の漏水箇所など、湧水量及び移動量が少ない場所で大量に繁殖し、サビ色のドロドロとした沈殿物を生成する。水面に状の膜(油そのものではない)をつくることから、油の流出事故と錯覚されることがある。

活用方法

鉄イオンやマンガンイオンが多く含む水は、俗に金気(かなけ)が多い水とされ、味覚に違和感を与える。このため水道水源などでは除去が必須であり、除去手段として鉄バクテリアの活用が着目されている。

主な鉄バクテリア

  • レプトスリックス属(Leptothrix
  • ガリオネラ属(Gallionella

関連項目