血痕
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血痕(けっこん、英語:Blood residue, bloodstain)とは、血液の痕跡のことである。犯罪現場などに残されており、犯人を特定する重要な証拠として鑑識や法医学の分野で使用する[1]。また、血痕パターン分析は、考古学分野でも活用される[2]。
血の散らばり方(血しぶき、血が出た後に外力によって変化した擦過血痕等)によって、血がどのような力で体のどこから出血したものか、出血した後にどういう力が起きたか等が分析される。また、犯人が出血していた場合も、DNA型鑑定などによって有力な証拠となる。出血してからの時間でも色などが変化し、場合によっては血漿の分離なども起きる。古く乾燥した血痕でも、20世紀初頭に登場したルミノール試薬などによって鑑識に用いられる[3]。
とくに、傷をつけた相手にかかる血は、返り血と呼ばれる[4]。
出典
[編集]- ^ Robinson, James L. (2008). “Blood residue and bloodstains”. In Ayn Embar-seddon; Allan D. Pass. Forensic Science. Salem Press. p. 152. ISBN 978-1-58765-423-7
- ^ Hortolà, Policarp (2002). “Red blood cell haemotaphonomy of experimental human bloodstains on techno-prehistoric lithic raw materials”. Journal of Archaeological Science 29 (7): 733–739. doi:10.1006/jasc.2001.0782.
- ^ “血痕がDNAより多くを語るとき”. SWI swissinfo.ch. 2022年6月25日閲覧。
- ^ 「返り血」『デジタル大辞泉』 。コトバンクより2023年3月21日閲覧。
関連項目
[編集]- ルミノール - 血痕の鑑識に用いられる薬品。
- DNA型鑑定
- 血の跡 - 狩猟の際に、手負いの獲物が残す血の跡をたどり追跡する。
- 血糊(ちのり) - 舞台や映像作品などの出血表現に使用される血に似せた物。
外部リンク
[編集]- 血痕分析・血痕鑑定 - 法科学鑑定研究所
- 犯罪現場のプロが解説、血痕から分かる犯人の足跡 - WIRED.jp