信濃錦

信濃錦（しなのにしき）は、創業が明治44年（1911年）の日本酒。

命名

当初は家紋の桧扇より命名した｢扇正宗｣を酒名としていたが、より大きく飛躍する事を祈念して信州の栄光を意味した『信濃錦』と命名。

沿革

創業以前より米穀商を営んでいた事より、創業以来地元で獲れる最高の米を用いる伝統があり、

1967年（昭和42年）現当主である宮島宏一郎が日本で初めて防腐剤を用いない酒造りを発明し、
1972年（昭和47年）その特許を取得。これ以来『美味と安心』を酒造理念とする。
1982年（昭和57年）地元米として作付けが増え始めた『美山錦』の保護育成と酒質向上の為、原料米を全て地元産の『美山錦』に切り替える。
1991年（平成3年）この年より契約栽培を始め、平成17酒造年度には全量が契約栽培米となる。
2004年（平成16年）「布マルチ農法」による試験栽培を開始するなど、地元伊那谷を高品質で安心な酒米の産地とすべく、生産者と共に歩んでいる。

1991年より全てを特定名称酒とし、より一層の酒質向上に努めている。平成以降の品評会での成績は､全国新酒鑑評会では 1993年、1994年、1996年、1997年、1998年、2001年、2005年に金賞を受賞し、特に2005年は無農薬栽培の『美山錦』を用いた純米大吟醸で金賞を受賞。また1996年の長野県清酒品評会では首席県知事賞を受賞したほか、関東信越国税局鑑評会等でも高い評価を得ている。

醸造

大凡の割合は、純米吟醸酒･純米酒が四分の三、残りが本醸造酒。平成9年の造りより麹室を拡張し､全量箱麹としている。また平成12年には出麹乾燥室を設置し、酵素力強く雑菌の少ない麹造りしている。出荷先は、商品管理と商品説明が明確な販売店を原則としている。