二項式
二項式(にこうしき、binomial)は、代数学において、2つの項からなる多項式[1]、言い換えれば2つの単項式の和で表される式である。数式中では、しばしば括弧で括られて用いられる。単項式に次ぐ、最もシンプルな多項式である。
簡単な二項式の運用
- 二項式 は、他の2つの二項式を用いて因数分解することができる。
- この公式は次に示すより一般化された公式の特別な場合である。
- .
- 1組の一次の二項式 と を掛け算すると次のような公式が得られる。
- 二項式のn乗は で表され、二項定理によって拡張することができ、またパスカルの三角形を利用することが可能である。単純化例を示せば、完全平方(perfect square)の二項式 は初項 p を二乗し、初項 p と第二項 q を掛け合わせて2倍し、第二項 q を二乗したものの和である。数式で表せば以下のようになる。
- .
- 単純であるが興味深い公式に "(m,n)公式" と呼ばれるものがある。これはピタゴラス数を算出するもので、 m < n のとき、
- , ,
を与え、a,b,cは
の関係が成り立つ。
関連項目
脚注
- ^ Weisstein, Eric. “Binomial”. Wolfram MathWorld. 2011年3月29日閲覧。
参考文献
- L. Bostock, and S. Chandler (1978). Pure Mathematics 1. ISBN 0 85950 0926. pp. 36.