ボッシュ: 受け継がれるもの
ボッシュ: 受け継がれるもの | |
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ジャンル | ミステリー |
出演者 |
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音楽 | ジェフ・ルッソ |
製作 | |
製作総指揮 |
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制作プロデューサー |
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放送 | |
放送国・地域 | |
放送期間 | 2022年5月6日 - |
放送時間 | 約42~54分 |
回数 | 8 |
『ボッシュ: 受け継がれるもの』(ボッシュ うけつがれるもの、原題:Bosch: Legacy)は、2022年からAmazon Freeveeで配信されているアメリカ合衆国のテレビドラマシリーズである。日本ではAmazon Prime Videoオリジナルとして配信されている[1][2][3][4]。
マイクル・コナリー原作のロサンゼルス市警察刑事ハリー・ボッシュを主人公とするミステリー小説「ハリー・ボッシュ・シリーズ」のテレビドラマ化作品として7シーズン放映された『BOSCH/ボッシュ』の続編・スピンオフ作品である。
出演は『BOSCH/ボッシュ』に引き続きタイタス・ウェリヴァー、ミミ・ロジャース、マディソン・リンツなど。
シーズン2の製作が決定している[5]。
登場人物
メイン
- ハリー・ボッシュ: タイタス・ウェリヴァー(広瀬彰勇) - 私立探偵、元ロサンゼルス市警の刑事
- ハニー(マネー)・チャンドラー: ミミ・ロジャース(幸田直子) - 弁護士
- マディ・ボッシュ: マディソン・リンツ(大平香奈) - ボッシュの娘、ロサンゼルス市警の新米警官
- モーリス・バッシ (通称モー): スティーブン・チャン(山中誠也) - ボッシュの捜査を助けるエンジニア
リカーリング
- レイナ・ヴァスケス: デニス・G・サンチェス - マディ―の指導係の警官
- マーティー: デイビット・モーゼス - チャンドラーの弁護士事務所のパートナー
- マシュー・ラミレス: アレックス・ロイナズ - チャンドラーの弁護士事務所の助手
- ミシェル・カーター: アイシャ・カビア - チャンドラーの娘
『BOSCH/ボッシュ』からのゲスト
- ジェリー・エドガー(シーズン1第6話): ジェイミー・ヘクター(古賀明) - ハリウッド署でのボッシュの元相棒。
- バレル・ジョンソン(シーズン1第5話): トロイ・エヴァンス(堀越富三郎) - ハリウッド署でのボッシュの元同僚刑事。ボッシュからは「ビア樽」と呼ばれている。
- クレート・ムーア(シーズン1第5話): グレゴリー・スコット・カミンズ - ハリウッド署でのボッシュの元同僚刑事。ボッシュからは「デカ箱」と呼ばれている。
- ジョン・マンキウィッツ(通称 マンク)(シーズン1第6話): スコット・クレイス - ハリウッド署でのベテランの巡査部長でボッシュの友人
- ドナルド・スローン(シーズン1第7話): マーク・ロルストン - ハリウッド署の警部補
- ジョアン・ベネット(シーズン1第7話): シンシア・マクウィリアムズ - ハリウッド署の刑事
- カイ・モーガン(シーズン1第7話): モロナイ・カネコア - ハリウッド署の巡査
- ゲイリー・ポッター(シーズン1第6話): バリー・リヴィングストン - ハリウッド署の検死官
- アレックス・ケネディ(シーズン1第1話): マーク・アデア=ライオス - 地方検事代理
- ウィリアム・ゴリヤー博士(シーズン1第1,8話): アラン・ローゼンバーグ - 法人類学者。『BOSCH/ボッシュ』シーズン1で少年の骨を鑑定した。
その他のゲスト
シーズン1
- カール・ロジャース: マイケル・ローズ - 『BOSCH/ボッシュ』最終シーズンでチャンドラーとマディを襲わせた億万長者
- ウィリー・ダッツ: ドン・ルース - 『BOSCH/ボッシュ』最終シーズンに登場したラスヴェガスのマフィア
- ホイットニー・ヴァンス: ウィリアム・ディヴェイン - 老いた億万長者。
- ジョン・クレイトン: フィル・モリス - ヴァンスのアドヴァンス社に雇われたトライデント警備会社社長
- デイヴィッド・スローン: スティーブン・フリン - ヴァンスの執事
- アイダ・ポーター: ケイト・バートン - ヴァンスの秘書
- グスタファソン: ヒューゴ・アームストロング - 医師殺害事件の担当刑事
- ガブリエラ・ライダ: アルマ・マルティネス - ヴァンスの息子の婚約者
- ヴィヴィアナ・ヴェラクルズ: ロクサーナ・ブルッソ - ガブリエラの娘でヴァンスの孫
- 若き日のハリー・ボッシュ(第8話): イーモン・ウェリヴァー(タイタス・ウェリヴァーの息子[注釈 1])
あらすじ
シーズン1
大富豪ヴァンスに関するストーリーは『訣別』(The Wrong Side of Goodbye)に基づくが、その他の部分は大幅に改変されている。
前作『BOSCH/ボッシュ』シーズン7の最後で描かれていたように、ボッシュ(タイタス・ウェリヴァー)は長年勤めたロス市警を退職して私立探偵となり、娘マディ(マディソン・リンツ)は入れ替わりにロス市警に就職している。カール・ロジャース(マイケル・ローズ)の手下に撃たれて重傷を負ったハニー・チャンドラー(ミミ・ロジャース)は、PTSDの影響を受けつつ徐々に弁護士業に復帰する。ボッシュの自宅は地震で損傷し[注釈 2]、ボッシュは事務所に泊まり込む。技術面に強いモーリスがボッシュの私立探偵業を助ける。
前作で数人を殺しチャンドラーを撃たせたロジャースは刑事裁判で審理無効となるが、ボッシュとチャンドラーは民事裁判でロジャースを追い詰める。ロシア人ギャングに負債を抱えたロジャースは逃亡を図って殺される。
億万長者で重病のヴァンスの依頼でボッシュは子孫を探すも、遺産相続を期待する周辺人物たちが妨害する。ヴァンスが死に、ボッシュは遺言執行者に指名され、孫娘を探し出す。遺言を改ざんしヴァンスを殺して遺産の一部を手にした秘書が逮捕される。ボッシュは雇われた暗殺者を倒して孫娘を守り、孫娘への遺産相続の申し立てが行われる。
地区で尊敬される医師が殺される。ホームレスが逮捕されるも、チャンドラーとボッシュの助けで釈放される。ボッシュは真犯人を探し、手掛かりを警察に渡す。
マディの同期警官が撃たれ、犯人とその恋人が市警に射殺される。チャンドラーが遺族の代理となって不法死亡で市警を訴える。
マディはタイ人街の連続レイプ事件を追うが、自宅でレイプ犯に待ち伏せされる。
エピソード
シーズン1 (2022)
通算 話数 | シーズン 話数 | タイトル | 監督 | 脚本 | 公開日 | |
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1 | 1 | "新しい人生" "The Wrong Side of Goodbye" | Zetna Fuentes | マイクル・コナリー & Eric Overmyer | 2022年5月6日 | |
ボッシュは私立探偵となり、マディ―は警官となる。カール・ロジャース[注釈 3]の裁判は審理無効となる。PTSDに苦しむチャンドラーは、医師殺しで逮捕されたホームレスのジェフリー・ハースタットの弁護を、回復後初めて引き受けてボッシュに助力を求める。老いて重病の億万長者でアドヴァンス社を所有するホイットニー・ヴァンスが昔付き合った娘とその子の捜索をボッシュに依頼するも娘は自殺している。地震が起きてボッシュの家は大きく損傷する。 | ||||||
2 | 2 | "危険な来訪者" "Pumped" | Patrick Cady | Tom Bernardo | 2022年5月6日 | |
チャンドラーはロジャースに対する民事訴訟を準備するとともに、ハースタットを弁護し釈放に導く。ボッシュはモーリスの助けでロジャースを調べながら、ヴァンスの子を探す。相続を期待するヴァンスの周辺の人々は隠し子の出現を警戒し、トライデント警備会社がボッシュを見張る。ロジャース周辺にはロシア人のギャングであるアレクセイとレヴの兄弟が現れる。マディは巡回で失敗を犯し、相棒ヴァスケスに救われる。 | ||||||
3 | 3 | "希望のメッセージ" "Message in a Bottle" | アレックス・ザクシェフスキ | Naomi Iizuka | 2022年5月6日 | |
ボッシュはオフィスに寝泊まりする。ロジャースを尾行し、アレクセイとレヴに負債の返済を迫られていることを突き止める。ヴァンスの息子ドミニクがベトナム戦争で戦死したことを知り、その知り合いのオリヴィアに会いに行くが、トライデント社に追跡される。巡回中のマディはタイ人街のレイプ事件の現場に呼ばれる。 | ||||||
4 | 4 | "パイプライン" "Horseshoes and Hand Grenades" | Patrick Cady | Barbara Curry | 2022年5月6日 | |
ボッシュがドミニクの義理の妹のオリヴィアに会うと、トライデント社が身分を偽って彼女を調査に来る。ボッシュはドミニクの遺した写真に不審を持つ。チャンドラーは顔認証システムで誤認逮捕された男の代理となり、市から補償金を得る。さらにロジャースが殺させた人物の遺族のための民事訴訟を起こし、ボッシュはジョンソンとムーア[注釈 4]の助けを借りてロジャースの反応を追う。ボッシュは二人が突き止めた石油パイプラインに関連した建物に潜入して石油が盗まれていることを知り、仕掛けられた爆弾を見つけるも警備に見つかる。マディはレイプ事件の被害者のタイ人のことが頭から離れない。 | ||||||
5 | 5 | "窮余の策" "Plan B" | アレックス・ザクシェフスキ | Chris Wu | 2022年5月13日 | |
ボッシュとチャンドラーはロジャースが負債の返済のために盗む石油の量を増やすと推測する。仲間のサイモン・ウェイクフィールドに圧力をかけ、パイプラインを停止させて石油を盗む蛇口を追加するタイミングを知るも、サイモンはロシア人兄弟に殺される。ボッシュは再び建物に忍び込み、仕掛けられた爆弾を起動して蛇口取り付けを妨害し、ロジャースが負債を返済できないようにする。チャンドラーはロジャースに暗殺事件の罪を認めさせ、司法機関にロシア・ギャングの情報を提供して彼らから保護されるよう求めて受け入れられる。ボッシュはドミニクの戦友に会って子供がいる可能性を探るが、ヴァンスは死ぬ。 | ||||||
6 | 6 | "非情の銃弾" "Chain of Authenticity" | Sharat Raju | Tom Bernardo & Eric Overmyer | 2022年5月13日 | |
ロジャースは司法機関の保護から逃亡するも、チャンドラーの目の前でロシア・ギャングに殺される。ボッシュは死んだヴァンスの遺言を受け取り、執行者に指名される。同期の新人警官ポーリーナがパトロール中に撃たれて、マディ―は家族に悲報を伝える役になる。ボッシュはマディ―に、かつて自分が撃たれてマディ―の母に救われた思い出を語る。トライデント社のクレイトンに脅されたボッシュは、ヴァンスの遺言書をエドガーに預ける。 | ||||||
7 | 7 | "もつれる糸" "One of Your Own" | Hagar Ben-Asher | Naomi Iizuka & Benjamin Pitts | 2022年5月20日 | |
ロジャースが依頼した殺し屋の元締めのダッツが刑務所で殺され、FBIがチャンドラーとボッシュを調べる。ボッシュは医師殺しを捜査するが、ハースタットを釈放されたことを恨むグスタフソン刑事が妨害する。ボッシュはトライデント社の手先に盗聴され尾行される。警察がヴァンスの殺害を疑う。ボッシュはドミニクの遺した娘を見つける。警察はポーリーナを撃った犯人とその恋人ニコールを射殺し、現場にはマディも居合わせる。 | ||||||
8 | 8 | "血族" "Bloodline" | アーネスト・ディッカーソン | Osokwe Vasquez | 2022年5月20日 | |
ボッシュは密かにドミニクの娘ヴィビアナに会う。ヴァンスの執事スローンはボッシュに協力を申し出るも、アドヴァンス社後継を狙うコーウィンの意を受けたクレイトンは暗殺者を雇う。ボッシュは殺された医師に不法行為の疑いがあったことを知る。チャンドラーは、ニコールの遺族の代理人となり不法死亡で市警を訴える。 | ||||||
9 | 9 | "黄金のペン" "Cat Got a Name" | Kate Woods | Eric Overmyer | 2022年5月27日 | |
暗殺者が遺伝子検査会社に放火し、チャンドラーはヴィビアナの代理人となり、別の会社にヴィビアナとヴァンスの血縁関係の調査を依頼する。ボッシュはヴァンスの秘書アイダが1000万ドルを受け取るよう遺書を改ざんし、露見を恐れてヴァンスを殺したことを知り逮捕させる。暗殺者がヴィビアナを狙う。モーリスが、殺された医師の周辺人物が薬物の横流しをしていた証拠をつかむ。マディはレイプ犯がしていた覆面を見つける。ボッシュは損傷した家を売ることを考える。 | ||||||
10 | 10 | "襲撃" "Always/All Ways" | Adam Davidson | マイクル・コナリー & タイタス・ウェリヴァー | 2022年5月27日 | |
ボッシュをはヴィビアナ親子を暗殺者から救うもスローンは殺されている。クレイトン捕らえて尋問し暗殺者をおびき出して殺す。チャンドラーはヴィビアナの遺産相続の申し立てを行う。ボッシュは医師殺人事件の手掛かりをグスタフソンに渡し、真犯人が逮捕される。チャンドラーは不法死亡の訴訟のため、ニコールと接触していた刑事の協力を得る。マディの証言も得ようとするも、それはマディのキャリアの終わりを意味する。レイプ犯が家でマディを待ち受け、ボッシュが向かった時には娘の姿が見えない。 |
製作
主題歌
- Times Are Changing: Built By Titan & Skybourne
脚注
注釈
- ^ イーモンはボッシュシリーズに初出演であるが、タイタス・ウェリヴァーの子どもたちは本シリーズに何回か登場している。次男のクインは、前シリーズ『BOCSH/ボッシュ』の中でボッシュの少年時代を演じており、娘のコーラは本シリーズのシーズン1第4話27分付近にボッシュの愛犬コルトレーンを散歩させるアルバイトとして出演している[6]。
- ^ 原作では1984年のロサンゼルス地震でボッシュの自宅が損壊して市から居住不可とされ、やむなく立ち退いており、赤札が貼られる描写などは本作と共通している[7]。
- ^ 『BOSCH/ボッシュ』シーズン7で数人を殺し、ハニー・チャンドラーに重傷を負わせマディ―も襲わせた億万長者
- ^ ボッシュの旧友の元刑事の二人
出典
- ^ “'Bosch' Spinoff a Go at Amazon's IMDb TV”. The Hollywood Reporter (2021年3月3日). 2021年6月11日閲覧。
- ^ White, Peter (2021年3月3日). “'Bosch' Spinoff Picked Up By IMDb TV; Titus Welliver, Mimi Rogers & Madison Lintz To Reprise Roles” (英語). Deadline. 2021年3月3日時点のオリジナルよりアーカイブ。2021年6月30日閲覧。
- ^ Bancroft, Colette (2021年11月14日). “It’s official: The spinoff is 'Bosch: Legacy'”. Tampa Bay Times. Times Publishing Company. 2021年12月21日閲覧。
- ^ Gettell, Oliver (2022年3月10日). “Titus Welliver is back in first 'Bosch: Legacy' teaser — find out when the spin-off premieres”. Entertainment Weekly. 2022年3月10日閲覧。
- ^ Spangler, Todd (2022年5月2日). “Amazon Freevee Orders ‘Bosch: Legacy’ Season 2, Inks Disney Movie Licensing Deal”. Variety. 2022年5月2日閲覧。
- ^ “The Surprising Family Connection Titus Welliver Has With Bosch” (英語). Looper. 2022年6月12日閲覧。
- ^ マイクル・コナリー 古沢嘉通訳. ラスト・コヨーテ