ダイス・マカブル

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』

これはこのページの過去の版です。Cewbot (会話 | 投稿記録) による 2020年5月20日 (水) 12:50個人設定で未設定ならUTC)時点の版 (Bot作業依頼: Template:ライトノベルの除去 - log)であり、現在の版とは大きく異なる場合があります。

ダイス・マカブル
ジャンル 新感覚ダイス・アクション
小説
著者 草木野鎖
イラスト ふしみ彩香
出版社 メディアファクトリー
レーベル MF文庫J
刊行期間 2013年12月 - 2014年6月
巻数 2巻
テンプレート - ノート

ダイス・マカブル ~definitional random field~』は、草木野鎖による日本ライトノベルである。イラストはふしみ彩香MF文庫Jより刊行。

ストーリー

高校生・鬼灯灰斗は生まれつきの「確率を裏切る呪い」を打ち消すために、呪われた人達から千の呪いを集めなければいけないことを知る。呪いを集めることができる宝石≪封神珠≫を使い、呪いを集めることを決意する。と同時に、他者を呪う者達を止めるために行動していく。

登場人物

鬼灯 灰斗(ほおずき かいと)
主人公。
犬蓼 莉子(いぬたで りこ)
転校生。
犬蓼 率(いぬたで りつ)
莉子の姉。
花坂 蓮華(はなさか れんげ)
灰斗の妹。
朽名 詩穂(くちな しほ)
学年成績2位。
立葵 鏡子(たちあおい きょうこ)
良いとこのお嬢様。
岩鏡(いわかがみ)
担任教員。
雫(しずく)
詩穂の妹。
笹岡(ささおか)
人気者。
氷榊 玲司(ひきさか れいじ)
同級生。

用語一覧

呪い
人が人にかけるもの。対象は人間に限定されないが、その行為の主体は人間である。かつては何の補助もなく呪う技術が存在したが、過去に失われてしまっており、現在の呪いは呪具を使用することによってかけられる。呪いを解消するには、ゆっくりと時間をかけて祈りなどによって解く方法と、より強い呪いをぶつけて打ち消す方法が存在する。
呪症
呪われた人間の身体にできる痣。身体の何処に現れるかはそれぞれ異なる。
神呪
極稀に現れる、生まれつき背負っている呪い。非常に強力であるため風化することがなく、解消するには千人規模の祈りや呪いを必要とする。それぞれの神呪の本質を見抜くことができれば、それに合った呪具を媒介にして、神呪を利用することができる。ただし精神と肉体に大きな負担がかかる。
呪いが誰かが誰かにかけるモノである以上、存在するとされる神呪の原因。宗教における神とは違い、単に人じゃない何者かを指す、呪いを扱う者たちの業界用語。
神器
神呪を受けて生まれた人間を指す。神呪の力は強大であるため、その多くが呪いに振り回され不幸な生涯を送る。呪いはより強い呪いに打ち消される関係上、呪いに対して強い耐性を持つ。
否運
神呪のうちの一つ。その本質は確率の支配。確率の呪具を媒介にすれば、指向性を持たせることが出来る。誰にも望まれぬ者が人の上に立ち、数々の惨劇を引き起こした上で死を望まれ、ようやく期待に応えられるのが処刑されるとき…。そんな悲劇にはこの呪いが関わっているとされる。人と関わりさえしなければ、ただ孤独に死んでいくだけで済む。
封神珠
琥珀色の丸石。呪いを集め、周囲への悪影響無しに強力な呪いを作ることができる。この呪いを消費してぶつけることで呪具や神呪を打ち消すことができる。集められる呪いは、人が人にかけた呪いだけであり、人以外にかけられた呪いである神呪は回収できない。また呪具から直接、呪いを吸い出すこともできない。さらに、呪いを集めるには呪いをかけられた対象が心を開いて、同意し、呪症に封神珠を押し当てる必要がある。そのため昏睡を起こす呪いなどは同意が得られないため解呪できない。
緑色の石
呪いに対するカウンター。細かい事象には効果はないが、大きな事象から、事前に持ち主を遠ざけてくれるお守りみたいなもの。持ち主に直接呪いをかけても打ち消してしまう。
呪具
持ち主に呪いの力を与える道具。呪具にはそれぞれ宿った感情があり、願いがある。それに呼応する願いを持ったものが現れた時、呪具はその能力を発揮する。持ち主は呪具に宿った感情と同調する必要があるため、どんどん呪具に宿った感情に引き込まれて、最悪、自我が崩壊する可能性がある。呪いの大元であるため、呪具そのものの呪いが消えれば、その呪具によってかけられた呪いも自然に消える。呪具の発生には、人間一人が死の間際に抱く強さくらいの感情があれば充分であるため、呪いの大きさの違いこそあれど、気付かずに呪われている人は、とても多い。同時にいつの間にか呪いが風化し解消していることも多い。怒りや哀しみ心残りからは負の力を持った呪具が、喜びや希望周りに託すものがあるなら正の力を持った呪具が生まれる。
愚者のダイス
所有者をどんなゲームにでも勝たせるダイスの呪具。ただし、一度使う度にそのイカサマの対価としてちょっとずつ寿命を消費する呪いが持ち主にかかる。否運を利用するための媒介として使用可能。媒介はあくまで神呪を人間の感情の形に合わせる型であるため、このダイスに宿った感情と同調する必要は無い。使用の際に肌に触れさせていればよく、振る必要はない。
理性の境界
革製の腕輪の呪具。悪意、善意、喜怒哀楽、そして愛情、といった感情を溢れさせる呪いをかけることができる。特定個人に向ける感情を暴走させることで間接的に人を操作できる。

既刊一覧

  1. 2013年12月31日初版 ISBN 978-4-04-066163-6
  2. 2014年6月30日初版 ISBN 978-4-04-066786-7

外部リンク