どうしてそういう名まえなの

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』

どうしてそういう名まえなの』(どうしてそういうなまえなの)は、松谷みよ子児童文学作品。1964年に『新しい幼児のためのお話あそび12ケ月』(黎明書房)昭和40年2月号に発表された。

あらすじ[編集]

まっくろくろ」で「くまちゃんみたい」で「くいしんぼう」な黒ネコ・クーと真っ白で青い目のネコ・青いおめめ(シロ)は、自分たち以外の名前の由来を知りたくなり、ネコを探しに行く。

すると、床屋の主人に飼われている黒と白のネコを見つけた。彼の名前はペン。なぜこのような名前なのかといえば、彼の毛の色分けがペンギンにそっくりだからである。

するとそこへ、野良猫のケムおばさんが通りかかった。そこで3匹の子ネコたちは訊ねた。

おばさん、おばさん、おばさんはどうしてケムっていうの、おしえてよ!」(松谷みよ子全集 9『どうしてそういう名まえなの』より引用)

おばさんは立ち止まり、ため息をついて語りだした。

あたしゃね、けむしみたいだから、ケムってつけられたんだよ。」(松谷みよ子全集 9『どうしてそういう名まえなの』より引用)

それを聞いた3匹の子ネコたちは、あまりにかわいそうな彼女の名前の由来に悲しむしかなかった。

その時、やってきた大きなに驚き、3匹は木の上に駆け上がった。なおも彼らに吠える犬に恐怖を感じていると、犬の飼い主が彼を呼ぶ声が聞こえてきた。すると犬は尻尾を振りながら駆けていってしまった。なんとこの犬の名前は「チビ」。何で大きいのに「チビ」なのか、子ネコたちはいつまでも考えていた。

この話を収録している書籍[編集]

参考文献・引用元[編集]

  • 松谷みよ子全集 9(講談社)