SkyDrive (空飛ぶクルマ)
SkyDriveとは、日本のスタートアップ企業スカイドライブが開発中の空飛ぶクルマ。
概要
SkyDriveは、2014年の1月から開発が行われている地上走行可能 (空陸両用車) なeVTOL型の空飛ぶクルマである[1][2]。
機体サイズは身近な空の移動を実現するため世界最小を目指し、高さ2m、幅4m、長さ4mほどになる予定である[3]。実用化は2025年を予定[4]。
2019年12月、日本初となる空飛ぶクルマの有人飛行テストを行った[5]。
2020年8月25日、「SD-03」モデルで4分間の公開有人飛行を成功させた[6]。
2022年9月26日、2025年の大阪万博で商用飛行する新機種「SD-05」のデザインと仕様を発表[7]。
機体
2人乗りで飛行速度は100km/h、地上走行時は一度の充電で20 - 30km走行できる[2]。
機体の4隅にそれぞれ独立した計16個のローターとモーターを配置することによって安全性を向上させている[8]。また、トラブルをセンサーが察知した際は避難モードが作動し安全に着陸するシステムも搭載される[8]。
社会受容性を考慮して飛行機ではなく自動車のようなデザインを目指す。また、機体材料には軽量でありながら壊れ難い炭素繊維強化プラスチックを使用する[9]。
歴史
- 2012年
- 9月、前身団体であるCARTIVATOR発足
- 2014年
- 1月、Skydrive開発開始
- 2020年
- 8月、Skydrive有人試験機SD-03デモフライト[8]
- 2021年
- 10月、「SD-05」の型式証明を国土交通省に申請[10]。
- 2022年
- 3月22日、スズキと「空飛ぶクルマ」(eVTOL)の社会実装を目指して連携協定を締結したと発表[11]。連携内容は技術と事業の両面で、機体開発や量産体制の確立、インドを中心とした海外市場の開拓など[11]。
- 6月7日、「SD-05」の認証や内装などに関してジャムコとの提携を発表[12]。
- 7月18日、「SD-05」のバッテリーシステム開発でアメリカのEPシステムズとの協業を発表[13]。
- 9月26日、「SD-05」のデザインと仕様を発表[7]。12基のプロペラを搭載し、最大巡航速度は時速100km/h[7]。「SD-05」は全長9.4mで最大搭乗人数2人、最大航続距離は10km、飛行時間は5~10分となっている[7]。価格は1億円程度を想定し、1回当たりの充電時間は30分未満を目指している[7]。
出典
- ^ “TIMELINE タイムライン”. skydrive2020.com. 2020年12月21日閲覧。
- ^ a b “空飛ぶクルマの実現に向けた地方公共団体及び事業者等の動向調査”. 三菱総合研究所. p. 15. 2020年12月14日閲覧。
- ^ “『空飛ぶクルマ』を開発するSkyDrive(スカイドライブ) 世界初披露の機体「有人機SD-03」で、公開飛行試験を成功”. プレスリリース・ニュースリリース配信シェアNo.1|PR TIMES. 2020年12月21日閲覧。
- ^ “TIMELINE タイムライン”. skydrive2020.com. 2021年10月5日閲覧。
- ^ “ついに「空飛ぶクルマ」に人が乗った!SkyDriveが有人試験スタート”. 自動運転ラボ (2020年1月8日). 2020年12月21日閲覧。
- ^ “「空飛ぶクルマ」開発のSkyDriveが39億円を調達、世界初披露の有人機「SD-03」公開飛行試験に成功”. Tech crunch. 2020年12月21日閲覧。
- ^ a b c d e “空飛ぶクルマ、新機種を発表 2人乗り、最高時速100キロ”. 産経ニュース. 産経新聞社 (2022年9月26日). 2022年10月6日閲覧。
- ^ a b c “Skyドライブ オンライン勉強会”. 日本自動車ジャーナリスト協会. 2021年10月4日閲覧。
- ^ “SkyDrive、TCMと空飛ぶクルマの材料適合性試験を開始。2025年サービス開始を目指した軽量化”. DRONE. 2022年7月28日閲覧。
- ^ 自動運転ラボ編集部 (2021年11月6日). “「空飛ぶクルマ」の型式証明、申請・審査の流れは?SkyDriveが申請第1号に | 自動運転ラボ”. 株式会社ストロボ. 2022年5月11日閲覧。
- ^ a b “スズキとSkyDriveが協定、空飛ぶクルマの量産やインド進出を検討”. 日経クロステック(xTECH). 日本経済新聞社 (2022年3月24日). 2022年3月27日閲覧。
- ^ “SkyDriveが型式ノウハウ持つジャムコと協業 認証取得へ体制強化”. DroneTribune (2022年6月7日). 2022年7月28日閲覧。
- ^ “SkyDrive、空飛ぶクルマ商用機「SD-05」のバッテリーシステムに米EPシステムズを選定”. ドローンジャーナル (2022年7月21日). 2022年7月28日閲覧。