Cosmos (ブロックチェーン)

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Cosmos
開発
オリジナル開発者Jae Kwon、Ethan Buchman
言語Go
開発者All in Bits
ウェブサイトcosmos.network
元帳
タイムスタンプスキームDPoS

Cosmos(コスモス)とは、ブロックチェーン間の相互運用を目指したブロックチェーン・プラットフォームであり、「All in Bits Inc(Tendermint社)」が開発を主導する。異なるブロックチェーンが、分散型の仕組みでお互いに通信できるネットワークを「Internet of Blockchains(ブロックチェーンのインターネット)」と表現している[1]。コンセンサス・アルゴリズムにProof of Stake(PoS)の仕組みを応用した「Delegated Proof of Stake(DPoS)」を採用する[2]

概要[編集]

Cosmos本体のブロックチェーンを「Cosmos Hub(コスモスハブ)」と呼び、コードネームは「Gaia」である。これはZONE(ゾーン)と呼ばれる互換性のあるブロックチェーンの中央台帳として機能する[3]。ネイティブ通貨として「ATOM」が利用される。

各ブロックチェーンが集まるネットワークを「Cosmos network(コスモスネットワーク)」と呼ぶ。コスモスネットワークでは「Inter-Blockchain Communication protocol(IBC)」という規格で通信が行われている[1]。ZOENを作るための開発ツールとして「Cosmos SDK」がある[3]

ATOM[編集]

ATOMはトランザクションに必要な手数料を支払いやステーキングの報酬に使われ、またATOMの残高を用いてCosmos Hubの運営に関して投票を行える[1]

IBC[編集]

IBCはデータの転送と認証、信頼性を処理するモジュール間の通信プロトコルであり、ネットワークの標準的な通信プロトコル群TCP/IPをモデルである[4]

略歴[編集]

2014年、Jae Kwon氏とEthan Buchman氏によって「Tendermint」の開発が始まる。Tendermintとは「中央管理者のいないネットワークで合意を取るための方法」をいう[1][5]

2016年にホワイトペーパーを発表し、コスモスの開発に携わる「Internetchain Foundation(ICF)」という財団が創設された。

2017年にはICFがICOを実施し、およそ1,700万ドル(約19億円)の資金調達を行った。

その2年後の2019年にCOSMOS HUBをローンチし、2021年3月にはIBCの機能が有効化された[1]。2021年10月にはテストチェーン「Sagan」立ち上げとDeFiプラットフォーム「Emeris」とブロックチェーンゲーム会社Forteとの提携を発表した[6]

脚注[編集]

  1. ^ a b c d e 初心者でもわかるコスモス(ATOM)とは|注目点と将来性を解説”. CoinPost|仮想通貨ビットコインニュース・投資情報. 2022年1月11日閲覧。
  2. ^ GMOコイン:コスモス(ATOM)とは | ビットコイン・暗号資産(仮想通貨)ならGMOコイン”. GMOコイン. 2022年1月12日閲覧。
  3. ^ a b Cosmos (ATOM)とは?”. Binance Academy. 2022年1月12日閲覧。
  4. ^ インターチェーン時代の幕開けか、Cosmosでクロスチェーンのトークン転送が可能に”. CoinPost|仮想通貨ビットコインニュース・投資情報. 2022年1月12日閲覧。
  5. ^ Cosmosを購入|ATOMを購入|Cosmosをクレジットカードで購入|Binance.com”. www.binance.com. 2022年1月12日閲覧。
  6. ^ コスモス(ATOM)、実験ブロックチェーン「Sagan」立ち上げ”. CoinPost|仮想通貨ビットコインニュース・投資情報. 2022年1月12日閲覧。

外部リンク[編集]