6mm BR

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6 mm BR レミントン
6mm BR, 6mm ダッシャー、 .308ウィンチェスター
6mm BR, 6mm ダッシャー、 .308ウィンチェスター
種類 ライフル
原開発国 アメリカ合衆国の旗 アメリカ合衆国
製造の歴史
設計者 ワイルドキャット: 多数の商用: Mike Walker
設計時期 ワイルドキャット: 1962-1963
商用: 1978
生産期間 1978-現在
派生品 複数、記事参照。
特徴
元モデル en:.308×1.5-inch Barnes [1]
薬莢形状 リムレス、ボトルネック
弾丸 .243 in (6.2 mm)
首径 .270 in (6.9 mm)
肩径 .458 in (11.6 mm)
底面径 .473 in (12.0 mm)
薬莢長 1.560 in (39.6 mm)
雷管のタイプ スモール・ライフル
最大CUP 52,000 CUP
6mm ノルマ BR
種類 ライフル
原開発国  スウェーデン
製造の歴史
製造者 ノルマ
生産期間 1996
特徴
元モデル 6mm BR レミントン
薬莢形状 リムレス、ボトルネック
首径 0.271 in (6.9 mm)
肩径 0.458 in (11.6 mm)
底面径 0.469 in (11.9 mm)
リム径 0.473 in (12.0 mm)
薬莢長 1.560 in (39.6 mm)
全長 2.440 in (62.0 mm)

6mm BRベンチレスト射撃のためにつくられたセンターファイア実包である。6mm Bench Rest あるいは単に 6 BR としても知られており、その性能からヴァーミント・ハンティングを行うハンターたちの間でも支持を集めてきている[2]。よく似た寸法の基本的な派生が2つあり、それらは6mm BR レミントン6mm ノルマ BRとして知られている。

歴史[編集]

.308×1.5"バーンズの発表からすぐに、ワイルドキャットの作成者や実験家たちはこれをベースにしたそれぞれのワイルドキャット実包の開発を始めた。1963年までこのバーンズ実包をベースとした複数の .22 (5.7 mm) と .24 (6.1 mm) 口径の実包が存在していた。ベンチレスト射手のコミュニティはこの新しい実包の精度と性能に注目し、.24 caliber (6.1 mm) 口径のものはベンチレスト射撃における普及とともに 6mm Bench Rest あるいは 6mm BR と呼ばれるようになった。

この実包はワイルドキャットであって、何年もの間標準化されていなかったため複数の派生形が存在する。ライフルの薬室を別のものに変更するとケースのファイア・フォーミングが必要であった[3]。また、ノルマとレミントンから派生した実包も複数存在している: 6mm BRX[4]、 6mmダッシャー[5]、 6mm BRBS[6]、 6mm UBL[7]

1978年、レミントンは 6mm BR 口径の 40-X ライフルの製造を始め、このバージョンの実包を 6mmベンチ・レスト・レミントンと命名した[8]。1988年まではレミントンは実包も製造していた[9]。いまでもレミントンは 6mm BR レミントン の 40-X シリーズを供給し続けている[10]。しかし、現在はレミントンのバージョンは時代遅れであると考えられている[9]

1996年、スウェーデンのノルマは 6mm BR レミントンと寸法が似ている 6mm ノルマ BR を発表した。ノルマの場合の薬室は VLD 弾頭を装着できるように長いスロートをとっている[9]。現在使用されている 6mm BR 実包ではこのバージョンが最も普及している派生である[11]

6mm BR ノルマは ISSFCISM の 300メートル (328 yd) 競技やその他の300メートル射撃訓練の競技射撃用のライフルに好んで使用されるようになっている[12][13]

設計[編集]

6mm BR レミントン実包は .243 の弾頭を装着できるように .308×1.5" バーンズの弾頭をネックダウンしたものである。.308×1.5" バーンズは.308ウィンチェスターのケース長を1.5インチ (38 mm)に短縮したものをベースとしている。これは短く太くする設計概念に沿った初期の実包のひとつである。短く太い実包は性能と精度をさらに向上させるという特徴がある[14]

6mm ノルマ BR[編集]

6mm ノルマ BRノルマによって1996年に発表された。これは 6mm BR レミントンをベースとしているが、レミントンのものが7グレーン(4.5グラム)の弾頭を想定しているのに対して、ノルマは100グレーン(6.5グラム)を超える VLD 弾頭用に薬室の仕様を標準化したため、長距離における実包の性能を実現した。これによって、ノルマの実包用のライフルでは薬室により長いスロートが必要となった[15]

関連項目[編集]

参考文献[編集]

  1. ^ Nosler, Inc. (2002). Nosler Reloading Guide (5th ed.). Bend, OR, USA: Nosler, Inc.. p. 120. Barcode 54041 50005. http://www.nosler.com 
  2. ^ Simpson, Layne (2005). Layne Simpson's Shooter's Handbook: 600 Questions Answered. Krause Publications. pp. 192–193. ISBN 978-0-87349-939-2. "The same cartridge in the short action Remington Model 700 rifle and Model Seven carbine would be excellent outfits for varmint shooting" 
  3. ^ 6mmBR Cartridge Guide”. 6mmbr.com. 6mmBR.com. 2010年8月24日時点のオリジナルよりアーカイブ。2010年9月25日閲覧。
  4. ^ The 6mm BRX — Myth-Busting with Bob Crone”. accurateshooter.com. Accurate Shooter (2010年7月31日). 2010年9月25日閲覧。
  5. ^ 6mm Dasher”. 6mmhot.com. 6mmhot.com. 2010年9月22日閲覧。
  6. ^ 6BR Improved Cartridge Guide”. 6mmbr.com. 6mmBR.com. 2010年9月15日時点のオリジナルよりアーカイブ。2010年9月25日閲覧。
  7. ^ Taming a New Wildcat -- 6 UBL Drives 107s to 3005 fps”. 6mmbr.com. 6mmBR.com. 2010年9月15日時点のオリジナルよりアーカイブ。2010年9月25日閲覧。
  8. ^ The 6mm BR Remington”. chuckhawks.com. chuckhawks.com (2005年). 2010年9月25日閲覧。
  9. ^ a b c 6mm Norma BR and 6mm BR Remington”. ammo-one.com. Ammo-One. 2010年8月27日時点のオリジナルよりアーカイブ。2010年9月25日閲覧。
  10. ^ 40-X Series”. remingtoncustom.com. Remington Arms Company Inc (2010年). 2010年9月27日時点のオリジナルよりアーカイブ。2010年9月25日閲覧。
  11. ^ 6mmBR Frequently Asked Questions (FAQ)”. 6mmbr.com. 6mmBR.com. 2010年8月24日時点のオリジナルよりアーカイブ。2010年9月25日閲覧。
  12. ^ Lapua Sport Shooting cartridges - the 6mm Norma BR
  13. ^ 6mm Norma BR DL match cartridge for 300 m rifle shooting product page
  14. ^ De Haas, Frank; Wayne Van Zwoll (2003). “Short Stature, Long Range”. Bolt Action Rifles - 4th Edition. Krause Publications. pp. 636–643. ISBN 978-0-87349-660-5 
  15. ^ Barnes, Frank C. (2000). M.L. McPherson. ed. Cartridges of the World (9th ed.). Iola, Wisconsin: Krause Publications. pp. 2p. ISBN 0-87341-909-X 

外部リンク[編集]