資本の本源的蓄積

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資本の本源的蓄積(しほんのほんげんてきちくせき、 primitive accumulation of capital, ursprüngliche Akkumulation des Kapitals)とは、封建社会が解体し、資本制社会が成立する過程における生産様式の変化のことを指す。資本の原始的蓄積などとも言う。

概要[編集]

資本制社会が成立するためには、商品経済が成立するための商品生産の存在が必要となる。そして、それが成立するためには

が必要である。封建社会の解体により、両階級を創出することが可能となった。

典型例として、イギリスではヨーマン囲い込みによって解体され、多数が土地という生産手段を失って賃労働者になり、資本主義的生産の基礎が築かれた。そしてこの過程は、産業革命によって完了した。

ヘーゲル研究者でありマルクス研究者でもあった見田石介は、その生涯の最後の纏まった論文「へーゲル論理学と『資本論』」において、マルクスが資本論第24章で扱った「いわゆる本源的蓄積」の方法論的意義を次のように述べた。

マルクスのこの問題の解決の仕方は、よく知られているように、本源的蓄積の過程、すなわちその出発点における一方的な前提を明らかにすることで、すなわち資本主義的生産過程の結果ではない将来の資本家としての貨幣所持者と賃労働者の存在を明らかにすることでなされる。見田石介「見田石介著作集第1巻」(大月書店、1976年10月12日、175頁)

関連項目[編集]