胎児の回旋

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』

胎児の回旋(たいじのかいせん)とは正常分娩における胎児の娩出プロセスである。

正常の回旋[編集]

第一回旋[編集]

  • 横軸回旋である。
  • 骨盤入口部より骨盤腔に侵入する際、児頭が前屈して、小泉門が先進部となり小斜頸周囲で通過する。
  • 同時に固定も行われる。

第二回旋[編集]

  • 縦軸回旋である。
  • 小泉門が前方(母体の腹部側)に向かうように回転するので、矢状縫合が横径から縦径に一致するように回旋する。
  • 児頭は骨盤濶部で第二回旋を行いながら、骨盤出口部へ向かう。

第三回旋[編集]

  • 横軸回旋である。
  • 第一回旋とは逆に児頭が反屈して骨産道をでる。

第四回旋[編集]

  • 縦軸回旋であり、胎向回旋でもある。
  • 肩の向きが横径から縦径に一致するように回旋するので、娩出された児頭の後頭が再び側方へ向かう。

回旋の異常[編集]

ここでは狭義では回旋の異常には含まれないが、分娩プロセスの異常をいくつか述べる。

骨盤位[編集]

不全足位[編集]

高在縦定位[編集]

低在横定位[編集]

第二回旋の異常[編集]

関連項目[編集]