全脳エミュレーションの時代

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全脳エミュレーションの時代 (原題:The Age of Em: Work, Love and Life when Robots Rule the Earth)は、ジョージ・メイソン大学経済学准教ロビン・ハンソン英語版が2016年に出版した科学ノンフィクション [1]

概要[編集]

研究者がいちから作成した汎用人工知能ではなく、人間の脳をスキャンして作成する「エム(全脳エミュレーション)」によって、社会がどのように変化をするかを探る [2] [3] [4]。邦訳版は2018年にNTT出版から出版された。

「これまで3つの人間の時代があった。狩猟採集、農耕、産業。 次の時代は、脳のエミュレーションという形で人工知能から生まれる可能性が高く、次の世紀のどこかでそうなるであろう。 この本はその新しい時代の詳細な姿を描いている。」—The Age of Em

この本のシナリオでは人類は約100年後には、人間の脳を「十分な空間的および化学的解像度」でスキャンし、脳細胞の信号処理機能の大まかなモデルと組み合わせて、 「人工のハードウェアで実行可能な、完全な脳の動的セルのモデル、その信号入出力挙動が元の脳のそれに非常に近いモデル」を作成しているとしている [5]

関連項目[編集]

脚注[編集]

  1. ^ The Age of Em,
  2. ^ What Are the Odds We Are Living in a Computer Simulation? - The New Yorker”. 2016年6月11日閲覧。
  3. ^ Poole, Steven (2016年6月15日). “The Age of Em review – the horrific future when robots rule the Earth”. The Guardian. https://www.theguardian.com/books/2016/jun/15/the-age-of-em-work-love-and-life-when-robots-rule-the-earth-robin-hanson-review 2017年5月4日閲覧。 
  4. ^ Baum, Seth (21 March 2017). “The Social Science of Computerized Brains – Review of The Age of Em: Work, Love, and Life When Robots Rule the Earth by Robin Hanson”. Futures 90: 61–63. doi:10.1016/j.futures.2017.03.005. 
  5. ^ “Is This Economist Too Far Ahead of His Time?”. The Chronicle of Higher Education. (2016年10月16日). https://www.chronicle.com/article/Is-This-Economist-Too-Far/238050 2017年11月25日閲覧。 

外部リンク[編集]