偽の巨大ペンギン

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』

偽の巨大ペンギン(にせのきょだいペンギン)では、フロリダ州にいたとされた巨大ペンギン[注釈 1]について解説する。 1940年代、フロリダ州で巨大なペンギンの目撃情報が寄せられたが、のちにいたずらであると判明した[1][2][3]

歴史[編集]

1948年、フロリダ州クリアウォータービーチ英語版で巨大なペンギンの足跡の目撃情報が相次ぎ[3]、ビーチから60㎞程離れたスワニー川近辺でも大きなペンギンの足跡が見つかった[4]

その後、巨大なペンギンを遠目で見たという証言も寄せられた[3] 。ペンギンの背丈は15フィート(4.5m)で、アリゲーターのような足をしていたとされていた[3]

1948年には目撃情報が多く寄せられた[注釈 2]ものの、それ以降は激減し、以降は寄せられなくなった[5]

初期の目撃から40年近くたった1988年4月11日、地元紙「セントピーターズバーグ・タイムズ」の記者ジャン・カービー( Jan Kirby )が、このペンギンの正体が地元の人間たちによるいたずらであると明らかにした[6][1]。巨大な足跡は、靴にアイロンをくっつけて作られたものだった[6][3]

脚注[編集]

注釈[編集]

  1. ^ 作家の山口敏太郎によると、友人の作家・天野ミチヒロが『ウルトラQ』に登場する冷凍怪獣 ペギラにちなみ、このペンギンを「フロリダ・ペギラ」という呼称を付けたとされている[1]
  2. ^ 山口は、目撃情報の大半が足跡が発見されて騒動へと発展した後に寄せられたことを指摘し、集団ヒステリーが原因ではないかと分析している[1]

出典[編集]

  1. ^ a b c d 山口敏太郎 (2019年6月7日). “【山口敏太郎オカルト評論家のUMA図鑑313】フロリダに上陸した巨大なペンギン怪獣!?「フロリダ・ペギラ」 – 東京スポーツ新聞社”. 東スポWeb. 東京スポーツ新聞社. 2021年3月20日閲覧。
  2. ^ Two feet from Clearwater's past, father's funny legacy leaves a deep impression”. Tampa Bay Times (2014年1月5日). 2020年5月8日閲覧。
  3. ^ a b c d e Lammle, Rob (2013年10月18日). “Florida's Giant Penguin”. Mental Floss. 2020年5月8日閲覧。
  4. ^ Jeff Klinkenberg (2006年6月24日). “Man, not Beast”. St. Petersburg Times. オリジナルの2008年2月6日時点におけるアーカイブ。. https://web.archive.org/web/20080206172331/http://www.sptimes.com/2006/06/24/Floridian/Man__not_beast.shtml 2021年3月20日閲覧。 
  5. ^ 【山口敏太郎オカルト評論家のUMA図鑑313】フロリダに上陸した巨大なペンギン怪獣!?「フロリダ・ペギラ」 – 東京スポーツ新聞社”. 東スポWeb – 東京スポーツ新聞社. 2021年3月20日閲覧。
  6. ^ a b Jan Kirby (1988年6月11日). “Clearwater can relax; monster is unmasked”. St. Petersburg Times. p. 1D. https://www.newspapers.com/clip/21989233/seamonster1/ 2020年5月8日閲覧。 

関連項目[編集]