モーツァルテウム

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モーツァルテウムMozarteum)は、オーストリアザルツブルクにある団体で、名称はザルツブルク出身の大作曲家、ヴォルフガング・アマデウス・モーツァルト1756年-1791年)に由来する。現在

の3つの団体が活動している。これらの団体はそれぞれ独立した活動をしているが、モーツァルテウム管弦楽団の楽員が大学の教師をつとめたり、大学の教授が財団の理事をつとめたり、あるいは財団がコンサートを企画するなど、相互に補完し合っている。なお現地で、モーツァルテウムは「音楽大学」を意味し、「国際モーツァルテウム財団」は「シュティフトゥング・モーツァルテウム」(Stiftung Mozarteum)、オーケストラは「モーツァルテウム・オーケストラ」と呼称する。

[編集] 設立の歴史

1816年ザルツブルクオーストリア帝国に併合された。時の皇帝フランツ1世はザルツブルク宮廷管弦楽団の再編を望んだが、経済的な問題から実現しなかった。その後もドームを中心とする宗教儀式にオーケストラはアマチュアとして演奏していたが、正式な音楽教育の機関がなかったため、楽器の修得は個人的な師弟関係に頼るほかはなく、後継者不足に悩んでいた。

このような状況の中、1841年ヴォルフガング・アマデウス・モーツァルトの没後50年を記念して、大聖堂音楽協会とモーツァルテウムSalzburger Dommusikvereines und Mozarteum)がザルツブルクに設立された。設立にはフリードリッヒ・フュルスト(Friedrich Fürst)枢機卿の援助のもと、モーツァルトの未亡人であるコンスタンツェ・ニッセン(再婚後の姓)も加わった。コンスタンツェは息子のフランツ・クサーヴァーをモーツァルテウムの学長に推薦したものの、委員会はこれを拒否した。理由は息子が国際的な活躍をしていないこと、また健康上の問題もあった。なお、コンスタンツェは1842年3月6日、フランツ・クサーヴァー・モーツァルトは1844年7月29日に死亡している。ちなみにモーツァルトのもう一人の遺児カール・トーマスは父モーツァルトの遺産の多くをモーツァルテウムに寄付するなど、モーツァルテウムの発展に貢献をしている。

1842年9月4日に開催されたモーツァルト音楽祭(Mozart Fest)がモーツァルテウムの最初の事業である。レジデンツのカラビニエーリ・ホールで開かれたこのコンサートは、モーツァルトのレクイエムK.626ミサ曲ハ短調K.417dが演奏されたほか、クサーヴァー・モーツァルトが父モーツァルトのピアノ協奏曲第20番ニ短調K.466の独奏を演奏している。

その後、モーツァルテウムは1914年に音楽院となり、現在のモーツァルテウム音楽大学に至る専門教育機関として発展している。また1880年、ザルツブルク市民により国際モーツァルテウム財団が設立された。こちらはモーツァルトの国際的研究機関としての活動を続けている。モーツァルテウム管弦楽団1841年、前述の「大聖堂音楽協会とモーツァルテウム」として設立され、主にドームでの宗教儀式のために演奏していたが、1939年にモーツァルテウム音楽大学に一旦吸収された。しかし1958年ザルツブルク州とザルツブルク市により再興され、プロオーケストラとして独立した活動をしている。

[編集] モーツァルテウムの名前の由来

モーツァルテウムの名前はもちろんのことヴォルフガング・アマデウス・モーツァルトに因んでいる。芸術の神ミューズ(Muse)から、ラテン語風の語尾変化で、博物館・美術館という意味の言葉、英語のミュージアム(museum)、独語のムゼーウム(Museum)が生まれた様に、モーツァルト(Mozart)からモーツァルテウム(Mozarteum)という言葉が作られた。およそ「モーツァルトを記念した建物」「モーツァルトの集う所」という意味である。

[編集] モーツァルテウム大ホール

座席数約800席のモーツァルテウム大ホール(Großer Saal)は、1910年から1914年にかけてミュンヘンの建築家リヒャルト・ベルンドル(Richard Berndl)により建築された。新市街のマカルト橋にほど近い、旧モーツァルテウム音楽院の校舎、現在の国際モーツァルテウム財団の建物に隣接する。ホール内部は美しい装飾で飾られ、室内楽やモーツァルトサイズのオーケストラには最適な音響である。夏のザルツブルク音楽祭では主にモーツァルテウム管弦楽団が演奏するモーツァルトマチネや室内楽の会場となる。また座席数約200席のウィーン・ホール(Wiener Saal)も同じ建物にある。さらにホール裏手には「バスチオン(砦)庭園」があり、モーツァルトが「魔笛」を作曲した、通称「魔笛の小屋」があり、見学ツアーがある。

モーツァルテウム大ホール