ペッカ・クーシスト

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ペッカ・クーシスト1976年10月7日‐)は、エスポー生まれのフィンランドのヴァイオリニスト、指揮者、作曲家である。

来歴[編集]

クーシストは、祖父は作曲家兼オルガニスト、父はオペラも作曲するジャズミュージシャン、母は音楽教師という音楽一家に生まれた[1]。兄ヤーッコ・クーシストもヴァイオリニスト、指揮者、作曲家であった。

3歳でヴァイオリンをはじめる。東ヘルシンキ音楽院でGeza Szilvayに師事する。1983年にヘルシンキのシベリウスアカデミーに入学し、1985年にTumas Haapanenに師事。1992年から1996年までインディアナ大学でMiriam FriedやPaul Bissらに師事した[2]

1995年、フィンランド人として初めてシベリウス国際ヴァイオリンコンクールで優勝し、併せてシベリウスヴァイオリン協奏曲のベストパフォーマンス賞を受賞。

使用ヴァイオリンはストラディバリウス、1709年クレモナ製のScotta。

演奏スタイル[編集]

現在の演奏スタイルは大きく3つに大別される。

  1. 自身がソリストまたはコンサートマスターとなり、指揮者なしでオーケストラをリーディングする(バロック、古典派作品に多い)
  2. 自身はヴァイオリンを演奏せず、指揮者に専念する(現代音楽作品に多い)
  3. ソリストとして、指揮者ありのオーケストラとともにヴァイオリン協奏曲を協演する(ロマン派、現代音楽作品に多い)。

ヴァイオリンのためのソロ作品を演奏する機会は稀である。

また、ムーミン谷のなかまたちの作曲メンバーの一人である。

脚注[編集]

  1. ^ Anna King Murdoch, "An aural homecoming", The Age, 14 March 2009, A2, p. 16
  2. ^ Group, Ondine Oy, A. member of The Naxos Music. “Ondine Artist” (英語). www.ondine.net. 2024年4月4日閲覧。