ノート:脳脊髄液

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こんにちは。 いわゆる鞭打ち症と脳脊髄液減少症との因果関係について、以下4点より記述する事が適当であると判断致しました。

  • 神戸地方検察庁が交通事故によって脳脊髄液減少症が発症したと認定した。(2006年6月22日の朝日新聞・共同通信の記事)
  • 国際医療福祉大学附属熱海病院脳神経外科教授の篠永正道先生のものを始め、鞭打ちの症状は脳脊髄液減少症によって発症するとする書籍が多数出版されている。
  • 公明党のワーキングチームが鞭打ち症の原因は脳脊髄液減少症であると国会の予算委員会などで関連を指摘し始め、厚生労働省も研究費助成の検討をしている。
  • 新聞・テレビなどで(具体的には記述しませんが)同様の指摘が多く行われている。

確かに、Eauoi様がおっしゃるように“論文”という形で研究成果はまとまっていないかも知れません。しかしながら、日本の司法がこれを認定した事や公党が国会という場で研究費の助成を求めているという事実があります。これらは、有る程度の研究があって始めてなされる事です。

--Tomo_suzuki 2006年6月22日 (木) 18:42 (UTC)[返信]

削除はいささか性急だったと思っています。Eauoi 2006年6月23日 (金) 15:19 (UTC)[返信]


鞭打ち症との関連が指摘されているという内容をpubmedで確認しようとしたところ、明らかな関連の文脈が読み取れたのは1968年日本の論文が1本だけでした(intracranial hypotensionに関わる論文すべてを読んだわけではありませんが)。外部リンク先には機序などの詳しい説明がなく、参照されていた論文のうち、pubmedで読めたものには鞭打ち症への言及が一言もありませんでした。以上のことから、脳脊髄液漏とむち打ち症の関連は「あまり注目されていない」上に「信頼度が低い」と判断して削除しました。Eauoi 2005年11月21日 (月) 12:49 (UTC)[返信]

脳脊髄液の減少による頭痛の歴史につきコメント[編集]

神経生理学な痛みの概念は、19世紀中に確立し、病態の理解に寄与した。外傷後の脳脊髄液の減少による頭痛については、1930年代までに発見されていた。明らかな原因なしに起こる、脳脊髄液の減少にる頭痛の記載が1938年にはすでにある。そのほか、しりもちなどをきっかけとした、低髄液圧による頭痛の記載は、1970年頃にはすでに日本の教科書レベルである。


参考: Fundamentals of Sensory Physiology Schmidt RFら Springer-Verlag 1981年 114頁 Schmidtらは、19世紀には痛みの神経生理学の仮説がたてられ、痛みの受容体が痛みの信号を発生し、末梢神経を介して脳に伝える機構と、痛み以外の感覚受容体に組織破壊をきたすほどの有害刺激が加わった時に、痛みとして感じられる課程が指摘されていたとしている。

Headache 2nd Ed Raskin N H  Churchill Livingstone 1988,290-295頁 Raskinによると、1932年には、髄液が減少した状態では聴覚に異常が起こるというHugsonの報告があり、1943年にはKunkleらが正常ボランティアの髄液を排出し、頭痛のモデルを立てている。この際、髄液圧の減少が必ずしも頭痛を起こすわけではなく、個体の条件が関与することを示した。

平山惠造 神経症候学 文光堂 1971年 第1版 345-347頁 平山は、痛みの特徴として、起き上がると痛み、寝ると減少するのを繰り返すことを挙げている。きっかけとして、検査・手術・頭部外傷そのほかの疾患、しりもちなどを挙げている。それ以外に、まったくきっかけなしに起こる例がまれにあると指摘している。

小原克之、厚東篤生  低髄液圧症候群  神経内科 1998,48,20-28頁 小原によると、なんらきっかけなく発生する、低髄液圧による頭痛は1938年SchaltenbrandがDie akute Aliquo-rrhoeとして報告したとされる。 そのほか、ささいな怪我の例として、しりもち、咳、ストレッチングを挙げている。

以上の臨床に共通する頭痛の特徴は、姿勢変化で顕著に変化する頭痛の強度である。説明としては、髄液が減少し、頭をあげると脳が下に変移し、これに伴い硬膜、神経根、静脈洞に張力が加わり、他の部位よりも痛覚受容器が多く分布するので、痛むとされる。 (CT,MRIなど現代的な検査機器のない時代には、頭部外傷後に鼻汁のように出るものが脳脊髄液であることの証明、レントゲンで脳の空気貯留、頭蓋内圧の測定などを根拠に診断していたと推測される。) 明らかなきっかけがまったくないにもかかわらず、まったく同じ症状が出現するという特徴から、原因不明例がごくまれに発病することが、1930年代には専門家の間で知られていた。 su_su 07/ 3/ 9 Fri 00時30分