ノート:ヤエヤマヒルギ

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分類について[編集]

本種は和名に混乱があり、YListではRhizophora mucronata=オオバヒルギ属オオバヒルギとされていますが、本稿では、一般的と思われる分類(Rhizophora stylosa=ヤエヤマヒルギ属ヤエヤマヒルギ)で作成しています。 (ときおり、Rhizophora mucronata=ヤエヤマヒルギ、という分類もありますが) 以後、分類が明確になった情報がありましたら修正お願いします。私が見つけたら私が修正しますが。

おはようございます。です。私も加筆する際、気になっていろいろ文献をあさったのですが、種名について、和名も学名も混乱しているようです。本文にも記載しましたが、こちらでフロラ(目録)やリスト(収覧)などで採用している種名をまとめました。
著者 文献 和名 学名(小種名) 年代 備考
初島住彦 琉球植物誌 オオバヒルギ stylosa 1971 皆川(2007)の孫引き。
初島住彦 日本の野生植物木本II オオバヒルギ mucronata 1989 ヤエヤマヒルギは別名としている。
初島住彦ら 琉球植物目録 ヤエヤマヒルギ mucronata 1994 stylosaは日本にないとしている。オオバヒルギは使用していない。
島袋敬一 琉球列島維管束植物集覧 ヤエヤマヒルギ stylosa 1997 mucronataをシノニムとしている。オオバヒルギは使用していない。
瀬戸口浩彰 朝日百科植物の世界 ヤエヤマヒルギ stylosa 1997 オオバヒルギを別名としている。mucronataを別種としているが、両者の分類学的再検討が必要としている。
瀬戸口浩彰 Flora of Japan IIc 備考参照 mucronata 1999 英文。和名については、「Japanese mame: Oba-hirugi、Yaeyama-hirugi、Shirobana-hirugi」と記載している。stylosaには触れていない。
米倉浩司ら YList オオバヒルギ mucronata 2008年現在 ヤエヤマヒルギを別名に、stylosaをシノニムとしている。
アメリカ合衆国農務省 GRIN - mucronata 2008年現在 stylosaは日本にないとしている。米国のサイト。
  • 初島さんの1971年の著書は最新の文献(初島ら、1994)があるので載せませんでした。
  • そのほか沖縄での植物図鑑をみるとヤエヤマ=mucronataが多かったですが、ここでは省きました(沖縄の図鑑はだいたい初島さんの文献をもとにしております)。
  • 皆川さん(2007年)はひょっとしたら島袋(1997)を採用しているのかもしれません。
となり、目録などでは混乱してします。そこで、CiNiiでの検索してみました。その結果はヤエヤマ=35、オオバ=2でヤエヤマヒルギを使用している方が多く、そのうちヤエヤマ+mucronata=6、ヤエヤマ+stylosa=16で、ヤエヤマヒルギにstylosaを使用している論文が多いようです。現時点では(日本国内で)一般的に使用されているヤエヤマヒルギ=stylosaで問題ないと思います。でも、何を根拠にした?というのはやはり弱いので、{{要出典}}か{{出典の明記}}を張ろうと思いますが、いかがでしょうか?
それともう一つ、上にあげたフロラやリスト以外で情報をお持ちでしたら、追記していただけないでしょうか?僕が持っているのは沖縄関係のものばかりなので、環境省などが発行している全国的なものだとありがたいです。よろしくお願いいたします。-- 2008年3月5日 (水) 20:31 (UTC)[返信]
コメントありがとうございます。初稿を書いたときに「Rhizophora stylosa=ヤエヤマヒルギ属ヤエヤマヒルギ」としたのは、CINIIで検索していたときに一番多く目に付いたからだと記憶しています。ですので出典も根拠も特にありません。(基本的にはYListの記述に従うのですが、「混乱している名前のうち一つを選ぶのは初稿執筆者の裁量」だと思ったのです(ダメですか?)。そのため今回はYListには従いませんでした。その一方でマヤプシギハマザクロ(一般的でないがYListに従っています)なんてこともあったりします。
ともあれ本稿は特に厳格なポリシーに従って書いたものではありません。大元が混乱している以上、あまり厳格に進めるのも難しいように思えます。もし良い案などあればぜひお願いします…。--Anonymous Powered 2008年3月6日 (木) 22:12 (UTC)[返信]
現状では、CINIIで使用例が多く種名について疑問符を投げかけている皆川さんの論文に合わせて、「Rhizophora stylosa=ヤエヤマヒルギ」とした、Anonymous Poweredさんの案でいいと思います。それに、種名の混乱については本文中でも説明しておりますし。しかし、読者の注意や、他の識者からの情報を得る目的で、上記にも挙げた{{出典の明記}}を張らせていただきました。私もまた文献をあさってみますが、とりあえずこれで他の方からの情報や意見が出てくるのを期待しましょう。-- 2008年3月6日 (木) 23:37 (UTC)[返信]
ありがとうございます。私も何か見つけたらここに書きに来ます。今後ともよろしくお願いします。--Anonymous Powered 2008年3月8日 (土) 01:27 (UTC)[返信]

文献3冊追加しました。また、Anonymous Poweredさんを呼び捨てにしておりました申し訳ございません。

追加した文献のうち2冊は京大の瀬戸口浩彰準教授のもので、発表は1990年代末です。これがキーポイントです。1997年の朝日植物の世界ではヤエヤマヒルギ=stylosaをしていたのですが、その2年後のFlora of Japanでオオバヒルギ=mucronataに変更しています。しかも瀬戸口さんは朝日植物の世界で、ヤエヤマヒルギの分類学的再検討の必要性を述べております。それを境といいますか、現時点ではYListやGRINでもオオバヒルギ=mucronataを採用しています。また初島先生の文献もいくつか追加しました(ひとつは孫引きです)が、先生自身も当初はstylosaを採用していたものの、最終的にはmucronataに落ち着き、stylosaは台湾~マレーシア産としております。皆川さん(2007年)で混乱していると言っているのが多少気になりますが、現時点ではオオバヒルギ=mucronataが妥当であると考えられます。-- 2008年4月26日 (土) 08:49 (UTC)[返信]

(追記・表内一部修正です。)瀬戸口浩彰(1999)の和名については原文に合わせました。-- 2008年4月26日 (土) 09:13 (UTC)[返信]

貘さん、いつもありがとうございます。厳密な調査と記述に頭が下がります。Rhizophoraの分子系統学的な再分類が1990年代に行われて、そのあたりが境目のようですね。瀬戸口先生の研究も1994年から始まって、1999年の文献で、mucronataを用いているのでもう確定と見ていいのかもしれません。分子系統学的にstylosamucronataが同一と分類された研究があると思うのですが(このあたり?)それが確認できればダメ押し、という感じがします。--Anonymous Powered 2008年4月29日 (火) 22:12 (UTC)[返信]
おはようございます。今回講談社からでたFlora of Japan(瀬戸口先生の1999年が入っている文献です)を確認できたのは大きかったです。実は学名については、Flora of Japanに合わせてRhizophora mucronataにするべきだとは感じておるのですが、2点ほど悩んでおります。1つは和名について、もう1つはRhizophora stylosaの位置づけです。
和名については、ご存じの通りちゃんとした命名の規約がありません。初島先生も当初はオオバヒルギを用いていたものの、最終的にはmucronataに対してヤエヤマヒルギを用いております。またグーグル検索でも10倍以上の差でヤエヤマヒルギを検索されており、Flora of JapanのJapanese mameの一番最初にオオバヒルギを持ってきているものの、一般的によく使われているのはヤエヤマヒルギなのかなと考えております。
もう1つのRhizophora stylosaについてですが、初島住彦(1994)やGRINでは別種扱いで日本国外に分布していることになっております。また、Flora of Japanではmucronataの項ではstylosaについて触れておらず、シノニムではなく別種扱いしていると考えられます。それで、Anonymous Poweredさんの挙げていただいた同一としている論文も気になります(リンク先のものは1997年になっていたのですが、その説はあまり採用されていないんでしょうか?)が、Rhizophora stylosaはシノニム扱いはしない方がいいのではないかと考えております。
ということで、結論としては、学名は変更、和名はそのまま(改名しない)、Rhizophora stylosaはシノニム扱いもしない。その辺を分類のところで説明する。というのはいかがでしょうか?また、日本植物分類学会のFlora of Japan Databaseが動き出しそうです。ここが稼働して、和名が確定したら盲目的に従うというのはありだと思います。-- 2008年4月29日 (火) 22:57 (UTC)[返信]
先に私が挙げた論文ですが、本文が読めなかったので同種というのは想像なのです。すみません。貘さんの提案のように、学名はmucronataで良いと思います。和名は本当に微妙ですね…。私は「オオバヒルギ」「ヤエヤマヒルギ」どちらでも良いとは思うのですが。正直なところ、分子分類学的にしっかりとしたインデックスか何かがあればと思っていました。Flora of Japanは楽しみです。stylosaは別種としても、本文には必要でしょうね。R. stylosaで検索してくる人は多いでしょうし。--Anonymous Powered 2008年4月30日 (水) 14:04 (UTC)[返信]
どうもコメントありがとうございます。和名を変えるということは記事名を変えるということなので正直もう少し情報が欲しいです(Anonymous Poweredさんのおっしゃる系統分類のものが出てくるとうれしいです)。stylosaについては定義や分類のところで説明するつもりです。それでは学名の変更と分類の加筆を今週末までには実施しますね。もし何かあればまたコメントをください。-- 2008年4月30日 (水) 14:27 (UTC)[返信]

(インデント戻します)記事を加筆しました。わかりづらい表現がありましたらご指摘ください。引き続き情報収集し、何か分かりましたら報告します。-- 2008年5月6日 (火) 01:26 (UTC)[返信]

お疲れ様でした。これで一段落でしょうか。あとは写真が寂しいので、次の西表行きで撮影してきます。--Anonymous Powered 2008年5月6日 (火) 22:51 (UTC)[返信]
おはようございます。写真ですが、マングローブの外側に生えていることがわかるような写真があると特徴が説明しやすいと思います。よろしくお願いします。-- 2008年5月6日 (火) 23:02 (UTC)[返信]