アップストリーム (コンピュータ)

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アップストリーム (: upstream)とはダウンストリームの対義語で、ルーターやスイッチ、通信事業者の方へ向かうものを指す[1]コンピュータネットワークでは、上流サーバーアップストリームサーバーは別のサーバーにサービスを提供するサーバーを指す。つまり、アップストリームサーバーは、サーバーの階層の上位にあるサーバーである。階層の最上位のサーバーは、オリジンサーバーと呼ばれる。逆の用語であるダウンストリームサーバーはめったに使用されない。

これらの用語は、要求と応答が反対方向になされる文脈でのみ使用される。パケットは双方向に転送できるため、階層型ルーティングまたは階層型ネットワークトポロジについて説明する場合は使用しない。

例えば、ドメインネームシステムの場合、会社の中のローカル・エリア・ネットワークの中のネームサーバは、自分で名前解決をせずにインターネットサービスプロバイダ (ISP)のネームサーバにリクエストを転送する。そのため、ISPネームサーバはローカルサーバのアップストリームにあるということができる。また、ISPのサーバはドメインの権限オリジンサーバからドメイン名の解決を受けるため、権威サーバはISPのサーバーのアップストリームである。ここで、リゾルバーの階層は、実際のドメイン名の階層とは無関係であることに注意したい。

関連項目[編集]

脚注[編集]

  1. ^ アップストリームとは - IT用語辞典”. IT用語辞典 e-Words. 2020年5月8日閲覧。