おかちめんこ

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おかちめんこは、目鼻立ちの整わない[1]、器量の良くない女性を指す俗語[2]。そのような女性を罵っていう言葉[1]。ぶす[3]

語源不詳であるとする文献[4]もあるが、雄勝石で作っためんこに由来するという説がある[5]。すなわち雄勝石で作っためんこが地面との摩擦で変形したものからの連想である[6]と、いくつかの文献にある。『明治百年を語る古老のつどい』という本には、実際に擦り切れた雄勝めんこの写真が掲載されている[7]

また、異説がない訳でもない。めんこの材質は時代により変遷があるが、明治10年代(1877年 - 1886年)から1900年頃までに使われた[8]鉛めんこが変形して顔が歪んだものが語源であるとする文献もある[9]

出典[編集]

  1. ^ a b 広辞苑 2008, p. 377.
  2. ^ 大辞林 1989, p. 361.
  3. ^ 日本国語大辞典 2001, p. 1020-1021.
  4. ^ 奥山益朗 編『罵詈雑言辞典』東京堂出版、1996年、56頁。ISBN 4-490-10423-5 
  5. ^ 板坂元『日本語を外から見れば』創拓社、1989年、178-179頁。ISBN 4-87138-074-2 
  6. ^ 日本俗語大辞典 2003, p. 104.
  7. ^ 松井栄一『国語辞典にない言葉 ことばの姿さまざま』南雲堂、1985年、65頁。ISBN 4-523-26111-3 
  8. ^ 大田才次郎 編『日本児童遊戯集』平凡社〈東洋文庫 122〉、1968年、124頁。ISBN 4582801226 
  9. ^ 「貨幣ガイド 江戸」『日本の貨幣コレクション』アシェット・コレクションズ・ジャパン、2022年、212頁。 

参考文献[編集]

  • 日本国語大辞典 第二版 編集委員会, 小学館国語辞典編集部 編『日本国語大辞典 第二版』 第二巻、小学館、2001年2月20日、1020-1021頁。ISBN 4-09-521005-2 
  • 松村明, 三省堂編修所 編『大辞林』(第七刷)三省堂、1989年3月1日。ISBN 4-385-14001-4 
  • 新村出 編『広辞苑』(第六版第一刷)岩波書店、2008年1月11日。ISBN 978-4-00-080121-8 
  • 米川明彦『日本俗語大辞典』(初版)東京堂出版、2003年11月10日。ISBN 4-490-10638-6 
  • 東京都千代田区 編『明治百年を語る古老のつどい』東京都千代田区、1969年。  - 雄勝めんこの写真が掲載されている