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[[ガーゼ]]など従来の創傷被覆材は、傷口にくっつき剥がす時に痛み、また湿潤環境をつくることができない<ref name="pmid26615539"/>。これら古典的な被覆材は湿潤環境を維持できないため、滲出液の少ない軽傷の場合、あるいは上から覆うなど二次的な包帯として用いられ、近代的な創傷被覆材に置き換えられている<ref name="pmid26615539"/>。
[[ガーゼ]]など従来の創傷被覆材は、傷口にくっつき剥がす時に痛み、また湿潤環境をつくることができない<ref name="pmid26615539"/>。これら古典的な被覆材は湿潤環境を維持できないため、滲出液の少ない軽傷の場合、あるいは上から覆うなど二次的な包帯として用いられ、近代的な創傷被覆材に置き換えられている<ref name="pmid26615539"/>。


ガーゼと外用剤の組み合わせでは傷に固着するため、交換時にこれを剥がす時に、痛みや皮膚の損傷を伴うことも多いが、新しいドレッシング材は疼痛を大きく緩和したものがあり、とりわけ交換時の痛みを軽減するシリコン粘着剤を使ったものも増えてきた<ref>{{Cite book|和書|author=前川武雄|title=ドレッシング材のすべて ~皮膚科医による根拠に基づく選び方・使い方~|publisher=学研プラス|date=2015|isbn=978-4-7809-0925-8|page=はじめに、111頁}}</ref>。
ガーゼと外用剤の組み合わせでは傷に固着するため、交換時にこれを剥がす時に、痛みや皮膚の損傷を伴うことも多いが、新しいドレッシング材は疼痛を大きく緩和したものがあり、とりわけ交換時の痛みを軽減するシリコン粘着剤を使ったものも増えてきた<ref>{{Cite book|和書|author=前川武雄|title=ドレッシング材のすべて ~皮膚科医による根拠に基づく選び方・使い方~|publisher=学研プラス|date=2015|isbn=978-4-7809-0925-8|page=はじめに、111頁}}</ref>。創傷からの滲出液の量などによって素材が選択される<ref name="naid40021251268">{{Cite journal |和書|author=岡部圭介 |date=2017-06 |title=Modern Dressingの進化 |journal=Pepars |issue=126 |pages=23-28 |naid=40021251268}}</ref>。


半透過性のフィルムは、空気や水蒸気を透過する透明でなポリウレタンで浅い傷の上皮化に推奨される<ref name="pmid26615539"/>。当初はポリエチレン様のナイロン誘導体から製造されたが、滲出液の多い場合には周囲の組織に軟化を引き起こした<ref name="pmid26615539"/>。
半透過性のフィルムは、空気や水蒸気を透過する透明でなポリウレタンで浅い傷の上皮化に推奨される<ref name="pmid26615539"/>。当初はポリエチレン様のナイロン誘導体から製造されたが、滲出液の多い場合には周囲の組織に軟化を引き起こした<ref name="pmid26615539"/>。
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[[英国国立医療技術評価機構]] (NICE) による2018年2月までの証拠の調査では、ガーゼは、もはや日常的に使用することは推奨されていないが、新しい創傷治療のためのドレッシング材については堅牢な証拠が欠けているため、どれがいいかといった判断までは下せていない<ref name="KTT14">{{cite report|author=英国国立医療技術評価機構 |authorlink=英国国立医療技術評価機構 |title=Wound care products : Key therapeutic topic (KTT14)|publisher=National Institute for Health and Care Excellence |date=2015年1月、更新2018年2月 |url=https://www.nice.org.uk/advice/ktt14|accessdate=2018-06-10}}</ref>。そのため、その傷への適性によって選択する<ref name="KTT14"/>。抗菌作用のあるヨードや銀を含有する抗菌性のドレッシング材については、感染の兆候や症状がある場合の使用に限る<ref name="KTT14"/>。
[[英国国立医療技術評価機構]] (NICE) による2018年2月までの証拠の調査では、ガーゼは、もはや日常的に使用することは推奨されていないが、新しい創傷治療のためのドレッシング材については堅牢な証拠が欠けているため、どれがいいかといった判断までは下せていない<ref name="KTT14">{{cite report|author=英国国立医療技術評価機構 |authorlink=英国国立医療技術評価機構 |title=Wound care products : Key therapeutic topic (KTT14)|publisher=National Institute for Health and Care Excellence |date=2015年1月、更新2018年2月 |url=https://www.nice.org.uk/advice/ktt14|accessdate=2018-06-10}}</ref>。そのため、その傷への適性によって選択する<ref name="KTT14"/>。抗菌作用のあるヨードや銀を含有する抗菌性のドレッシング材については、感染の兆候や症状がある場合の使用に限る<ref name="KTT14"/>。


2014年までのシステマティックレビュー5件では、銀含有材のほうが治癒期間が長かったというものも含まれる<ref name="naid40021251268"/>。それか以下である。2010年の[[コクラン共同計画|コクラン]]レビューは26のランダム化比較試験 (RCT) を発見し、銀含有ドレッシング材やクリームが、治癒を促進したり、創傷による感染を予防するかの証拠は不十分とした<ref name="pmid20238345">{{cite journal|author=Storm-Versloot MN, Vos CG, Ubbink DT, Vermeulen H|title=Topical silver for preventing wound infection|journal=Cochrane Database Syst Re|issue=3|pages=CD006478|date=March 2010|pmid=20238345|doi=10.1002/14651858.CD006478.pub2}}</ref>。2012年のシステマティックレビューは、14のRCTを発見し、火傷の治癒を促進したり、感染を予防するというよりはその逆だと結論した<ref name="pmid22030441">{{cite journal|author=Aziz Z, Abu SF, Chong NJ|title=A systematic review of silver-containing dressings and topical silver agents (used with dressings) for burn wounds|journal=Burns|issue=3|pages=307–18|date=May 2012|pmid=22030441|doi=10.1016/j.burns.2011.09.020}}</ref>。2014年のシステマティック・レビューでは、軍事による創傷に対して治癒および感染について、銀含有ドレッシング材と無菌ガーゼを比較して差がなかった<ref name="pmid24485549">{{cite journal|author=Fries CA, Ayalew Y, Penn-Barwell JG, Porter K, Jeffery SL, Midwinter MJ|title=Prospective randomised controlled trial of nanocrystalline silver dressing versus plain gauze as the initial post-debridement management of military wounds on wound microbiology and healing|journal=Injury|issue=7|pages=1111–6|date=July 2014|pmid=24485549|doi=10.1016/j.injury.2013.12.005}}</ref>。別の2014年のシステマティック・レビューは、小児の部分層熱傷に対して7つのRCTを発見し、銀を用いない治療と比較して、銀を用いない方が治癒期間を短縮し、感染率や皮膚移植率には差がなかった<ref name="pmid24899251">{{cite journal|author=Rashaan ZM, Krijnen P, Klamer RR, Schipper IB, Dekkers OM, Breederveld RS|title=Nonsilver treatment vs. silver sulfadiazine in treatment of partial-thickness burn wounds in children: a systematic review and meta-analysis|journal=Wound Repair Regen|issue=4|pages=473–82|date=2014|pmid=24899251|doi=10.1111/wrr.12196}}</ref>。
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創傷からの滲出液の量などによって素材が選択される<ref name="naid40021251268">{{Cite journal |和書|author=岡部圭介 |date=2017-06 |title=Modern Dressingの進化 |journal=Pepars |issue=126 |pages=23-28 |naid=40021251268}}</ref>。


==歴史==
==歴史==

2018年6月13日 (水) 22:46時点における版

救急絆創膏の裏面。古典的なガーゼの使用は、創傷部位を乾燥させる従来の理論に基づいている。しばしば固着するため剥がす際に痛みを伴う。
救急絆創膏の裏面。古典的なガーゼの使用は、創傷部位を乾燥させる従来の理論に基づいている。しばしば固着するため剥がす際に痛みを伴う。
近代的な創傷被覆材は、創傷部位を湿潤状態に保ち治癒に適した環境に整える。そのひとつ、ハイドロコロイドの包帯は適宜カットして用いることができる。
近代的な創傷被覆材は、創傷部位を湿潤状態に保ち治癒に適した環境に整える。そのひとつ、ハイドロコロイドの包帯は適宜カットして用いることができる。

創傷被覆材(そうしょうひふくざい)、ドレッシング材は、創傷熱傷褥瘡を覆う素材である。創傷ドレッシング、あるいは単にドレッシング (Dressing) とも[1]。近年の呼称では、以下、近代的ドレッシングを指し、ガーゼを含める場合と含めない場合のどちらかの意味で使われている場合がある。

古典的なガーゼは乾燥を促した。しかし20世紀中ごろより示された湿潤療法の理論は1980年代に入り、近代的ドレッシング材(Modern Dressing)を生み出してきた。創傷部位を乾燥させないハイドロコロイド、アルギン酸塩といった近代的ドレッシング材が登場した。

定義

Dressing は、覆う、被せるという意味であり、創傷被覆法というよりは、その処理法、管理法の方が適切である[2]。Dressing は英語圏の辞書では、単に包帯と混同されていることもある[3]。手当用品とも訳せるが、治療行為も手当と呼ばれるため、適切かどうかには疑問がある[3]。日本熱傷学会の訳語では dressing を「包帯(法)、被覆材」としている[4]

日本皮膚科学会の創傷ガイドラインにおける用語の定義では、創傷被覆材はガーゼを含み、ドレッシング材は湿潤環境をつくる被覆材でガーゼを除くとしている[5]。しかし、ドレッシング材の用語は、一般にガーゼを含める[1]

種類

理想的な創傷被覆材は以下のような特徴を持つ[6]

  • 湿潤環境の提供・維持
  • 表皮の移動性、適度な保温性
  • 治癒の促進
  • 呼吸できる素材
  • 細菌感染の防御
  • 創傷にくっつかず、除去しやすい

ガーゼなど従来の創傷被覆材は、傷口にくっつき剥がす時に痛み、また湿潤環境をつくることができない[6]。これら古典的な被覆材は湿潤環境を維持できないため、滲出液の少ない軽傷の場合、あるいは上から覆うなど二次的な包帯として用いられ、近代的な創傷被覆材に置き換えられている[6]

ガーゼと外用剤の組み合わせでは傷に固着するため、交換時にこれを剥がす時に、痛みや皮膚の損傷を伴うことも多いが、新しいドレッシング材は疼痛を大きく緩和したものがあり、とりわけ交換時の痛みを軽減するシリコン粘着剤を使ったものも増えてきた[7]。創傷からの滲出液の量などによって素材が選択される[8]

半透過性のフィルムは、空気や水蒸気を透過する透明でなポリウレタンで浅い傷の上皮化に推奨される[6]。当初はポリエチレン様のナイロン誘導体から製造されたが、滲出液の多い場合には周囲の組織に軟化を引き起こした[6]

ハイドロコロイドは、広く用いられており、水蒸気は透過するが細菌は通さず、創傷や熱傷の軽度から中等度の滲出液に向く[6]。また、痛みがないため小児に推奨される[6]。二次的な包帯としても用いられる[6]

ハイドロゲルは、水分を含みやすいため、湿った環境に適しまた容易に除去できるが乾燥した場合にも向く[6]。感染、重度な滲出には向かない[6]

アルギン酸塩は、その海藻由来のアルギン酸のナトリウム塩やカルシウム塩の形で製造されており、滲出液・血液を吸収し保護膜を形成するが、その特性は創傷部位の脱水ともなる[6]。中等度から重度の滲出液に向き、乾燥した創傷やIII度熱傷への効果は不明である[6]

英国国立医療技術評価機構 (NICE) による2018年2月までの証拠の調査では、ガーゼは、もはや日常的に使用することは推奨されていないが、新しい創傷治療のためのドレッシング材については堅牢な証拠が欠けているため、どれがいいかといった判断までは下せていない[9]。そのため、その傷への適性によって選択する[9]。抗菌作用のあるヨードや銀を含有する抗菌性のドレッシング材については、感染の兆候や症状がある場合の使用に限る[9]

2014年までのシステマティックレビュー5件では、銀含有材のほうが治癒期間が長かったというものも含まれる[8]。それか以下である。2010年のコクランレビューは26のランダム化比較試験 (RCT) を発見し、銀含有ドレッシング材やクリームが、治癒を促進したり、創傷による感染を予防するかの証拠は不十分とした[10]。2012年のシステマティックレビューは、14のRCTを発見し、火傷の治癒を促進したり、感染を予防するというよりはその逆だと結論した[11]。2014年のシステマティック・レビューでは、軍事による創傷に対して治癒および感染について、銀含有ドレッシング材と無菌ガーゼを比較して差がなかった[12]。別の2014年のシステマティック・レビューは、小児の部分層熱傷に対して7つのRCTを発見し、銀を用いない治療と比較して、銀を用いない方が治癒期間を短縮し、感染率や皮膚移植率には差がなかった[13]

歴史

救急絆創膏は、1920年、ジョンソン・エンド・ジョンソンの社員ディックソンが、自分が家に居ないときの妻のためにテープの真ん中にガーゼをくっつけた「バンドエイド」を考案したのがはじまりである[14]

アルギネート(アルギン酸塩)は、1881年に海藻から発見され、創傷に当てると凝固してフィルム状になる[15]。その海藻自体はもともと海兵に被覆材として用いられていたもので、この海藻のアルギン酸カルシウムを繊維状に加工したものである[16]。1950年代に創傷や止血に使われたが経済性のため1970年代に製造規模が縮小し、新しい創傷治癒理論が再評価されると、1983年に復活し「ソーブサン」として販売された(日本でも同名で医療用品である)[15]。ハイドロコロイドは他の治療に用いられていたが、1973年に有効性が確認された[16]

1982年に、ハイドロコロイドのデュオダーム、イギリスでプラスチック・ドレッシングのシンタダーム、1983年にアルギネートが再評価されソーブサンが発売され、1987年にウレタンフォームのハイドロサイト、1993年にハイドロゲルのイントラサイトジェル、これらのプラスチック製の創傷ドレッシングが近代的ドレッシングと呼ばれる[17]

ジョンソン・エンド・ジョンソンは2004年に、ハイドロコロイド製の「バンドエイド キズパワーパッド」を発売[18]。自由に切って使えるシート状の「プラスモイスト」(瑞光)や「ハイドロウェット」(森下仁丹)といった商品も販売されている[18]。ほかにも「ケアリーブ」(ニチバン)など様々な製品が登場している。

出典

  1. ^ a b 穴沢貞夫、倉本秋 2005.
  2. ^ 穴沢貞夫、倉本秋 2005, p. 1.
  3. ^ a b W・J・ビショップ 2009, pp. 2–3.
  4. ^ 日本熱傷学会 (2015). 熱傷用語集 改訂版 (pdf) (Report). 日本熱傷学会. 2018年6月10日閲覧
  5. ^ 日本皮膚科学会、井上雄二、金子栄、加納宏行ほか「創傷・褥瘡・熱傷ガイドライン―1:創傷一般ガイドライン」『日本皮膚科学会雑誌』第127巻第8号、2017年、1659-1687頁、doi:10.14924/dermatol.127.1659NAID 130005815329 
  6. ^ a b c d e f g h i j k l Dhivya S, Padma VV, Santhini E (December 2015). “Wound dressings - a review”. Biomedicine (Taipei) (4): 22. doi:10.7603/s40681-015-0022-9. PMC 4662938. PMID 26615539. https://www.globalsciencejournals.com/article/10.7603/s40681-015-0022-9/fulltext.html. 
  7. ^ 前川武雄『ドレッシング材のすべて ~皮膚科医による根拠に基づく選び方・使い方~』学研プラス、2015年、はじめに、111頁頁。ISBN 978-4-7809-0925-8 
  8. ^ a b 岡部圭介「Modern Dressingの進化」『Pepars』第126号、2017年6月、23-28頁、NAID 40021251268 
  9. ^ a b c 英国国立医療技術評価機構 (2015年1月、更新2018年2月). Wound care products : Key therapeutic topic (KTT14) (Report). National Institute for Health and Care Excellence. 2018-06-10閲覧 {{cite report}}: |date=の日付が不正です。 (説明)
  10. ^ Storm-Versloot MN, Vos CG, Ubbink DT, Vermeulen H (March 2010). “Topical silver for preventing wound infection”. Cochrane Database Syst Re (3): CD006478. doi:10.1002/14651858.CD006478.pub2. PMID 20238345. 
  11. ^ Aziz Z, Abu SF, Chong NJ (May 2012). “A systematic review of silver-containing dressings and topical silver agents (used with dressings) for burn wounds”. Burns (3): 307–18. doi:10.1016/j.burns.2011.09.020. PMID 22030441. 
  12. ^ Fries CA, Ayalew Y, Penn-Barwell JG, Porter K, Jeffery SL, Midwinter MJ (July 2014). “Prospective randomised controlled trial of nanocrystalline silver dressing versus plain gauze as the initial post-debridement management of military wounds on wound microbiology and healing”. Injury (7): 1111–6. doi:10.1016/j.injury.2013.12.005. PMID 24485549. 
  13. ^ Rashaan ZM, Krijnen P, Klamer RR, Schipper IB, Dekkers OM, Breederveld RS (2014). “Nonsilver treatment vs. silver sulfadiazine in treatment of partial-thickness burn wounds in children: a systematic review and meta-analysis”. Wound Repair Regen (4): 473–82. doi:10.1111/wrr.12196. PMID 24899251. 
  14. ^ 市岡滋「Advanced Wound Careへの道のり (特集 Advanced Wound Careの最前線)」『Pepars』第126号、2017年6月、1-4頁、NAID 40021251155 
  15. ^ a b W・J・ビショップ 2009, pp. 96–97.
  16. ^ a b 穴沢貞夫、倉本秋 2005, p. 8.
  17. ^ W・J・ビショップ 2009, §訳者あとがき.
  18. ^ a b 内山リカ「「傷跡」よ、さらば! 目立たなくする治療法やセルフケア続々登場」『週間朝日』2014年5月9日、44頁。 

参考文献

  • W・J・ビショップ『創傷ドレッシングの歴史』時空出版、2009年。ISBN 978-4-88267-043-8  A History of Surgical Dressing, 1959.
  • 穴沢貞夫、倉本秋『ドレッシング―新しい創傷管理』(改訂版)へるす出版、2005年。ISBN 4-89269-499-1 

関連項目