鮪包丁

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』

これはこのページの過去の版です。藤崎景子@コナ研 (会話 | 投稿記録) による 2011年6月1日 (水) 12:14個人設定で未設定ならUTC)時点の版 (→‎関連項目: cat)であり、現在の版とは大きく異なる場合があります。

鮪包丁。非常に長い。築地市場
実際の解体作業。

鮪包丁(まぐろぼうちょう)はマグロや大型の魚類を解体するために特に特化された和包丁。マグロきり包丁、マグロ切りなどとも呼ばれる。

包丁で食品を切る際、刃を行き来させるほど、切断面が傷つき、味が衰えるとされている。これを回避するためにマグロ包丁は大型の魚でも刃を行き来させずに解体できるように非常に大きく作られている。

刃は弾力性が高く、ほんの少し背のほうへ反っている。大きいものでは1m50cm程度のものもあり、解体の段階に応じて大きさが変わる。また、大きさに応じておろし包丁、半丁包丁などと名前を変えて区別することもある。

この包丁は一般家庭では全く使用されていない。また、飲食店の厨房などに於いてもほとんど見かけることはなく、主に使われているのは魚市場である。通常、使用する際は二人がかりで、切っ先側は布などで巻いて持つ。これらを見るためのマグロ解体ショーなどであれば一般人でも見ることが可能である。

日本の文化になじみがない国ではこれらを見て日本刀と勘違いすることもある。しかし、これはマグロを解体するために作られたれっきとした包丁であり、日本刀よりも弾力があり、しなやかである。ほぼ直刀であり弾力性が強いことで日本刀よりも武器としての性質は劣る。

関連項目