墨流軒

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墨流軒(ぼくりゅうけん、生没年不詳)とは、江戸時代浮世絵師

来歴[編集]

師系・経歴は一切不明。ボストン美術館所蔵の「立姿美人図」(紙本着色)に「墨流軒筆」の落款と「非木」の印章があり、これによりこの絵の作者として知られるのみである。「立姿美人図」は遊女や虚無僧の全身像を12枚の紙にそれぞれ描いたもので、享保の頃の作とされる。この12枚の絵は全て「まくり」(表装の無い本紙だけの状態)となっており、もとは屏風に貼られた絵だったのではないかといわれている。画風は東川堂里風に通じるものがあるという。

参考文献[編集]

  • アン・ニシムラ・モース、辻惟雄編 『ボストン美術館日本美術調査図録 第2次調査 解説編』 講談社、2003年 ※81頁