2-イソブチルチアゾール

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2-イソブチルチアゾール
2-Isobutylthiazole[1]
識別情報
CAS登録番号 18640-74-9
特性
化学式 C7H11NS
モル質量 141.23 g mol−1
外観 黄色ないし薄い黄色の液体
匂い グリーンノート
沸点

180℃

危険性
引火点 58℃
特記なき場合、データは常温 (25 °C)・常圧 (100 kPa) におけるものである。

2-イソブチルチアゾール: 2-Isobutylthiazole)は、チアゾールの誘導体の一種である。黄色の液体で、の匂い[2]とも、傷んだワインのような匂い[3]とも表現される。天然にはトマトに微量に含まれ、香気成分として重要な役割を持つ[4]消防法による第4類危険物 第2石油類に該当する[1]

用途[編集]

トマトの風味を特徴づけるフレーバーとして使用される[4]

製法[編集]

2,5-ジヒドロキシ-1,4-ジチアンアンモニアイソブチルアルデヒドを加えイソブチルチアゾリンを得たのち、これをキノンにより酸化すると2-イソブチルチアゾールが得られる[4]

脚注[編集]

  1. ^ a b 製品情報東京化成工業
  2. ^ 香りのミニ知識長谷川香料
  3. ^ 表2 化合物とにおいの説明 - NIHS国立医薬品食品衛生研究所Microsoft Excel
  4. ^ a b c 湖上国雄『香料の物質工学 -製造・分析技術とその利用』地人書館、1995年、227頁。ISBN 4-8052-0491-5