LIFIT

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Lifit
開発元 株式会社ターボデータラボラトリー
対応OS クロスプラットホーム
種別 データベース接続クライアント
公式サイト turbo-data.co.jp
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LIFIT(ライフィット)とは、株式会社ターボデータラボラトリーが開発し、販売しているオンメモリ型データ処理エンジンDayDa.Labooに接続するための、スプレットシートデータベース接続クライアントソフトである。

Oracle DatabaseにおけるSQL*PlusにあたるGUIアプリケーションである。

特性[編集]

特性(GUI側)[編集]

  • 「お化けエクセル」と一部で評されるようにMicrosoft Excelと似たような操作感覚。(若干違う箇所もあり)
  • 操作オペレーションがマクロログとして,GUI上に生成・表示される。又自動出力ログとして記録される。
  • マクロログを使って実行することにより、Microsoft Excelの「マクロの自動記録・実行」と同様な処理が可能。
  • Javaで作成されたGUIである。[1]
  • DayDa.Labooエンジンとの接続タイプには、「Nタイプ[2]」「Sタイプ[3]」の二種類が存在する。

特性(DAYDA.Labooエンジン側)[編集]

  • x64(Win64)版のみ「共有メモリ」というJOB間テーブル共有機能がある。
  • 操作行がMicrosoft Excelに比べ著しく多く(データ操作行は200万以上)、また
  • Microsoft Excelより高速に計算処理を行うことができる。
  • エンジン処理自体が高速な為、実行結果をリアルタイムに確認しながら操作を行うことができる。(思考を途切れさせない)

GUI的にできること・できないこと[編集]

できること[編集]

  • 専用データ形式[4]を使わないのであれば、基本的にCSVを読込んでクレンジング処理してCSVを再出力する用途に使われる。
  • 1操作ごとに1LIFITマクロが生成される。(操作オペレーションが完全に再現される)
  • GUI上に生成・表示されたLIFIYマクロは、LIFIT上で編集・ファイル保存することができる。
  • 保存済みLIFITマクロファイルをコマンドライン引数として、コマンドライン実行を行うことができる。
  • コマンドライン実行時にマクロ実行エラーが発生した場合、エラーコードを出力するので、それに基づいてバッチ連携処理を組むことができる。
  • カンマ区切り、TAB区切りのCSVを読み込んで処理を行うことができる。(GUIに操作ビューが存在)
  • ODBCIOⅡプラグインを追加する事によりMicrosoft SQL ServerOracle Databaseとの連携が可能。

ODBCIOⅡプラグイン[編集]

  • 他のデータベースと連携するためのLIFITの追加オプション製品。
  • Microsoft SQL ServerOracle Database上のテーブルに対してインポートまたはエクスポートを行うことができる。

できないこと[編集]

  • SQLを使うことができない。
  • 固定長のファイル読込をエンジン側はサポートしているが、GUIに操作ビューが存在しない。
  • グラフを作成、表示する事や、印刷ができない。[5]
  • マクロファイルの文法が、VBAのような構造化プログラミングに適した形式ではない。[6]
  • コマンドライン実行時の終了コードが、正常終了(0)と異常終了(-1)のみ。(異常発生時は自動出力ログの解析が前提)
  • エラー発生時に、単体で障害メール等を送信してユーザーにエラーを通知する機能はない。[7]
  • 実行時のエラーログが、自動出力ログ上に混合出力されているので障害分析がしづらい。

LIFITマクロ(ファイル)の特徴・制限[編集]

  • 頭から順に再生する直列羅列形式。
  • 基本的にDayDa.Labooのエンジンを操作するマクロのみ用意されている。[8]
  • ユーザ独自のマクロを作成することができない。[9]
  • BASICのような関数コールの記述ができない
  • FOR、WHILE、IF文等の制御系マクロが存在しない。
  • 変数(単純変数・COBOLで使用されるような構造体変数)を別途宣言したり、使うことができない。
  • 変数が使えないので、変数を引数としたマクロ実行ができない。
(文法的制限に関しては、Java生成機能である程度代用できるとのこと)


各タイプの特徴[編集]

NタイプとSタイプの相違[編集]

  • Sタイプ:ローカルフルアクセス
  • Nタイプ:指定ディレクトリのみ(セキュリティ設定ファイルの設定に依存)

サーバー版DayDa.Labooエンジンの特徴[編集]

サーバー版DayDa.LabooエンジンはSタイプに比べ

  •  処理行が多い。
  •  計算処理で使用されるCPU数が多い。
  •  計算処理で使用されるメモリ数が多い。
  •  同時接続数が多い。

という特徴がある。

新製品(200709版)と旧製品(2006版)との差異[編集]

  • マウスの操作履歴がそのままデバッグ済みのJavaプログラムとなり、PC上でバッチプログラムとして実行できる。
  • GUIアプリケーションの動作の高速化(マルチスレッド対応[10])
  • GUI操作周り・表示の改善(D&D読込等)
  • コンソールに実行状況出力するexeを別途提供(eclipseのeclipsec.exeのようなもの)[11]
  • 新規Lifitマクロの追加(下位互換[12]はあるが、上位互換はない)

脚注[編集]

  1. ^ 前身に、Delphi版ザ・ターボ(The Turbo)という製品が存在
  2. ^ サーバー版DayDa.Labooエンジン接続のネットワークタイプ
  3. ^ ローカル版DayDa.Labooエンジン接続のシングルタイプ(Aktblitzパッケージ)
  4. ^ D5D(ワークスペース単位),D5T(テーブル単位)
  5. ^ Microsoft Excelとの連係機能で代用
  6. ^ Java生成機能で代用
  7. ^ 日立製作所JP1等の統合システム運用管理ツールと組み合わせて運用する事が前提
  8. ^ 運用に適したマクロが全て用意されているわけではない
  9. ^ ただし既存のマクロの組み合わせは可能
  10. ^ 旧版、Delphi版ザ・ターボ(The Turbo)はどちらもシングルスレッド実行
  11. ^ 体験版では提供されていない模様
  12. ^ 既存マクロは同一仕様,ほぼ同一動作(動作の中身自体はエンジンに依存)