神経原説

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神経原説(しんけいげんせつ)とは、イギリスの医師トーマス・ウィリス1664年に提唱した循環における学説である。

内容[編集]

心臓は、自律的に動くのではなく神経によって支配され、動かされるという説で、従来の医学界から信じられていた。血管も筋肉ではなく、神経により支配され収縮するという考え方であった。1754年アルブレヒト・フォン・ハラー筋原説を提唱すると、医学界では100年以上にわたり、論争となった。1906年田原淳田原結節を発見し、心臓は神経ではなく、筋肉によって動かされることが証明されたため神経原説ではなく、筋原説が証明された[1]

脚注[編集]

  1. ^ 須磨幸蔵「故田原淳教授の業績:刺激伝導系発見にいたるまで」(PDF)『東京女子医科大学雑誌』第46巻第9号、1976年、p.p.775-781、2009年11月24日閲覧