旅籠屋

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株式会社旅籠屋
Hatagoya & Company
佐野SA店
佐野SA店
種類 株式会社
市場情報
  • グリーンシート エマージング 4807
    1999年11月15日 - 2016年9月6日
本社所在地 日本の旗 日本
111-0042
東京都台東区寿三丁目3番4号 旅籠屋ビル
北緯35度42分21.2秒 東経139度47分31.1秒 / 北緯35.705889度 東経139.791972度 / 35.705889; 139.791972座標: 北緯35度42分21.2秒 東経139度47分31.1秒 / 北緯35.705889度 東経139.791972度 / 35.705889; 139.791972
設立 1994年7月
業種 サービス業
法人番号 2010501018488 ウィキデータを編集
事業内容 素泊まりを基本とするロードサイドホテル「ファミリーロッジ旅籠屋」の経営と運営
代表者 代表取締役 吉井慎也
資本金 1億円(2023年6月期)[1]
発行済株式総数 6,245株
売上高 23億3千万円(2023年6月期)[1]
営業利益 102,449千円(平成29年6月)
純利益 44,029千円(平成29年6月)
純資産 315,320千円(平成29年6月)
総資産 1,930,229千円(平成29年6月)
従業員数 246人(2023年9月現在)[1]
決算期 毎年6月30日
主要株主
  • 甲斐真
  • 甲斐美沙子
  • 三田昌宏
  • 甲斐弘子
外部リンク https://www.hatagoya.co.jp/
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株式会社旅籠屋(はたごや:英文名称Hatagoya & Company)は、小規模宿泊施設「ファミリーロッジ旅籠屋」の経営と運営を行う会社。

会社概要[編集]

日本における唯一の本来のモーテルスタイル(ラブホテルではない)のロードサイドホテルチェーン。店舗は、アメリカ合衆国モーテルを参考にして、観光地や都心部から離れた、幹線道路や高速道路沿いを中心に出店している。

会社の創業理念は「シンプルで自由な、旅と暮らしをサポートする」であり、車社会インフラストラクチャーとなることを目指している。そのため、必ずしも収益性にこだわらず、空白地帯となっている地方に優先して、全国への出店を続けており、既に23以上の都道府県に店舗が存在し、2024年2月時点での店舗数は73店である。

店舗はすべて直営で、正社員が住み込んで運営を行っている。2008年には高速道路のSAPA内への出店(壇之浦PA店、佐野SA店)も実現させており、2011年秋には山陽自動車道宮島SAへも出店した。

素泊まりが基本だが、朝はパンやジュースなどの軽食を無料提供している。客室は全店舗ほぼすべて共通で、約25㎡のスペースに幅1.5m以上のクイーンサイズベットを2台設置しており、シングル・ツイン・ダブルといった区分はない[2]。そのため、子供連れの家族からビジネス客(全店合計で、いずれも40%弱)まで同じ客室に宿泊している。

出店方式については、大部分の場合、土地所有者などが旅籠屋仕様によって建てた建物を、長期賃借(おおむね20年契約)する方法で行っている。15年間分の家賃保証や、通常の経年変化に伴うメンテナンス費用を、すべて旅籠屋側で負担する点が大きな特徴である。

なお、まったくの独立経営であり、中立的な立場で事業を行うため親会社や資本提携先、および特定の営業提携先も存在しない。

屋号に旅籠と有るが、安価に宿泊できるという共通点のみであり、関連は無い[3]

沿革[編集]

  • 1994年平成6年)7月 - 資本金1,000万円にて設立
  • 1995年(平成7年)8月 - 1号店「ファミリーロッジ旅籠屋・鬼怒川店」(後の日光鬼怒川店)オープン
  • 1997年(平成9年)2月 - ウェブサイト開設。
  • 1998年(平成10年)7月 - チェーン店舗展開のため、東京に本社オフィスを開設。
  • 1999年(平成11年)11月 - グリーンシート銘柄に登録。公募増資(増資規模:9900万円)[4]
  • 2000年(平成12年)4月 - 2号店「那須店」オープン。
  • 2006年(平成18年)3月 - 12号店「東京新木場店」オープン
  • 2008年(平成20年)
  • 2010年(平成22年)11月 - 減資(資本金1億円)、累積損失を解消。
  • 2011年(平成23年)
    • 3月 - 「ハイ・サービス日本300選」(サービス産業生産性協議会)受賞。
    • 7月 -31号店「高松店」をオープンし、四国に進出。
    • 9月 - 期末配当を初実施(以後、毎年継続実施)。
    • 10月 - 「勇気ある経営大賞」(東京商工会議所)優秀賞受賞。
    • 11月 - 西日本高速道路管内で2番目のハイウェイホテル、34号店「宮島SA店」オープン。
  • 2012年(平成24年)10月 - 37号店「北九州八幡店」をオープンし、九州へ進出。
  • 2014年(平成26年)7月 - 全店で無線LANWi-Fi)によるブロードバンドインターネット接続が可能となる
  • 2015年(平成27年)12月 - 創業20周年事業として、オリジナル全国ドライブマップを刊行。
  • 2016年(平成28年)
    • 8月4日 - 日本証券業協会2018年3月までにグリーンシート制度を廃止する方針である事を受け、2016年9月6日を以ってグリーンシート銘柄としての指定を取消す予定であることを公表[4]。なお、指定取消し後の方針としては、当初は東京プロマーケットへの上場も検討したが、上場費用の観点から断念し、最終的には同年9月23日頃を目処に、株主コミュニティみらい證券が運営する形で組成する事を予定しているとしている[4]
    • 8月5日 - 日本証券業協会へグリーンシート指定取消しを届出[5]
    • 9月6日 - グリーンシート銘柄の指定取消し。
  • 2017年(平成29年)10月 - 共用の「誰でもトイレ」に、簡易オストメイトを設置(以後、新築の店舗にはすべて設置)。
  • 2018年(平成30年)
    • 4月 - 外国居住者に限り、1泊目の料金をクレジットカード払い可能に。
    • 7月 - 北海道初の店舗、66号店函館店開店。
  • 2020年令和2年)10月27日 - 第3回日本サービス大賞 優秀賞(日本生産性本部)を受賞。
  • 2022年(令和4年)6月30日 - 7号店北上江釣子店閉店。旅籠屋では初の閉店。

店舗[編集]

2024年2月現在、青森県、岩手県、秋田県、石川県、福井県、愛知県、京都府、和歌山県、佐賀県、長崎県、熊本県、大分県、沖縄県には店舗が存在しない[6]。但し、岩手県、秋田県、石川県は過去に店舗が存在した(後述)。

出店順 店舗名 開業 客室数
2号店 那須店 2000年(平成12年)4月25日 12室
4号店 山中湖店 2001年(平成13年)7月20日 14室
5号店 沼田店 2001年(平成13年)7月27日 14室
6号店 水戸大洗店 2001年(平成13年)10月1日 12室
8号店 仙台亘理店 2004年(平成16年)4月24日 12室
9号店 小淵沢店 2004年(平成16年)7月17日 12室
10号店 前橋南店 2005年(平成17年)7月1日 12室
11号店 九十九里店 2005年(平成17年)12月1日 12室
12号店 東京新木場店 2006年(平成18年)3月15日 23室
13号店 千葉勝浦店 2007年(平成19年)3月15日 12室
14号店 軽井沢店 2007年(平成19年)4月14日 13室
15号店 須賀川店 2007年(平成19年)4月25日 12室
16号店 いわき勿来店 2007年(平成19年)7月14日 14室
17号店 静岡牧之原店 2007年(平成19年)7月25日 12室
19号店 韮崎店 2007年(平成19年)12月20日 12室
20号店 土岐店 2008年(平成20年)3月14日 12室
21号店 伊賀店 2008年(平成20年)4月15日 14室
22号店 壇之浦PA店(関門自動車道下り線) 2008年(平成20年)4月23日 14室
23号店 伊勢松阪店 2008年(平成20年)6月13日 12室
24号店 浜名湖店 2008年(平成20年)7月11日 15室
25号店 新潟南店 2008年(平成20年)7月18日 14室
26号店 佐野SA店(東北自動車道上り線) 2008年(平成20年)7月24日 14室
27号店 奈良針店 2009年(平成21年)3月10日 14室
28号店 彦根店 2009年(平成21年)4月23日 14室
29号店 桑名長島店 2009年(平成21年)7月11日 14室
30号店 寒河江店 2009年(平成21年)7月18日 14室
31号店 高松店 2011年(平成23年)7月1日 14室
32号店 富士吉田店 2011年(平成23年)7月8日 15室
33号店 袖ヶ浦店 2011年(平成23年)7月29日 14室
34号店 宮島SA店(山陽自動車道上り線) 2011年(平成23年)11月1日 14室
35号店 富士都留店 2012年(平成24年)7月1日 14室
36号店 秩父店 2012年(平成24年)7月7日 14室
37号店 北九州八幡店 2012年(平成24年)10月6日 14室
38号店 広島店 2013年(平成25年)1月18日 14室
39号店 甲府石和店 2013年(平成25年)7月1日 12室
40号店 讃岐観音寺店 2013年(平成25年)7月26日 14室
41号店 出雲大社店 2013年(平成25年)8月1日 14室
42号店 袋井店 2014年(平成26年)3月7日 14室
43号店 鳴門駅前店 2014年(平成26年)4月11日 14室
44号店 箱根仙石原店 2014年(平成26年)6月20日 14室
45号店 富士田子浦店 2014年(平成26年)7月1日 14室
46号店 鳥取倉吉店 2015年(平成27年)4月10日 14室
47号店 木更津金田店 2015年(平成27年)4月28日 14室
48号店 鹿児島垂水店 2015年(平成27年)4月8日 14室
49号店 岡山店 2015年(平成27年)8月1日 14室
50号店 黒部店 2015年(平成27年)9月1日 14室
51号店 津山店 2015年(平成27年)9月11日 14室
52号店 室戸店 2016年(平成28年)3月17日 14室
53号店 つくば店 2016年(平成28年)8月5日 14室
54号店 新居浜店 2016年(平成28年)7月15日 14室
55号店 たつの店 2016年(平成28年)10月14日 14室
56号店 小矢部店 2016年(平成28年)10月14日 14室
57号店 清水興津店 2016年(平成28年)9月9日 14室
58号店 神栖店 2016年(平成28年)9月16日 12室
59号店 茅野蓼科店 2017年(平成29年)7月14日 14室
60号店 吉野川SA店(徳島自動車道ハイウェイオアシス内) 2017年(平成29年)7月7日 14室
61号店 飛騨高山店 2017年(平成29年)8月1日 14室
62号店 境港店 2017年(平成29年)10月6日 14室
63号店 松山店 2018年(平成30年)3月1日 12室
64号店 四万十店 2018年(平成30年)4月26日 14室
65号店 井原店 2018年(平成30年)7月12日 14室
66号店 函館店 2018年(平成30年)7月25日 14室
67号店 大阪港店 2019年(平成31年)2月8日 14室
68号店 木更津港店 2019年(令和元年)6月28日 12室
69号店 大阪枚方店 2019年(令和元年)7月19日 14室
70号店 日向門川店 2019年(令和元年)8月10日 12室
71号店 宮崎店 2019年(令和元年)12月13日 12室
72号店 高知店 2020年(令和2年)3月13日 14室
73号店 長者原SA店(東北自動車道上り線) 2020年(令和2年)4月24日 12室
74号店 名阪長島店 2020年(令和2年)7月28日 12室
75号店 神戸須磨店 2020年(令和2年)6月26日 12室
76号店 長門店 2020年(令和2年)6月19日 14室
77号店 庄内店 2021年(令和3年)4月1日 12室

過去に存在した店舗[編集]

出店順 店舗名 開業 閉業 客室数
1号店 日光鬼怒川店 1995年(平成7年)8月1日 2023年(令和5年)12月25日 19室
3号店 秋田六郷店 2000年(平成12年)6月1日 2024年(令和6年)1月8日 12室
7号店 北上江釣子店 2002年(平成14年)7月20日 2022年(令和4年)6月30日 12室
18号店 金沢内灘店 2007年(平成19年)10月1日 2024年(令和6年)1月26日 12室

支払方法[編集]

  • 支払いは原則として現金のみで、クレジットカード、電子マネー等での支払いは受け付けていない。ただし佐野SA店、長者原SA店は、例外的にクレジットカードによる支払いが可能(NEXCO東日本の施設の一部として位置づけられているため)。
  • かつてはQUOカードによる支払いが可能だったが、2013年より不可能になった。なお、38号店広島店は使用不可能になる前の開店だったが、こちらは開店当時から不可能だった。

役員[編集]

  • 代表取締役 吉井慎也
  • 常務取締役 小島裕生
  • 取締役 参上敦則
  • 監査役(非常勤)豊嶋健治

株主優待[編集]

毎年6月30日現在の株主に対し、「ファミリーロッジ旅籠屋」の「レギュラーシーズン無料宿泊券」を以下の基準により贈呈される。

  • 贈呈基準:2株〜4株…1枚、5株〜9株…2枚、10株以上…3枚
  • 利用方法:1枚につきレギュラールーム1室1泊利用可能。
  • 有効期限:当年10月1日~翌年6月 30 日のレギュラーシーズン

関連項目[編集]

脚注[編集]

  1. ^ a b c 会社概要 | 素泊まりのロードサイドホテルチェーン「ファミリーロッジ旅籠屋」”. 旅籠屋. 2024年2月4日閲覧。
  2. ^ ごく一部の店舗にはセミスイートルームやダブルルームが存在する。
  3. ^ テレビ東京「日経スペシャルガイアの夜明け」2009年8月4日放送
  4. ^ a b c 定款の一部変更に関するお知らせ (適時開示情報閲覧サービス 2016年8月4日18:20開示 2016年8月5日閲覧)
  5. ^ グリーンシート銘柄としての指定取消に関するお知らせ適時開示情報閲覧サービス 2016年8月5日17:20開示 2016年8月5日閲覧)
  6. ^ 京都府にはかつて出店計画が存在した。

外部リンク[編集]