唯識三十頌
唯識三十頌(ゆいしきさんじゅうじゅ、梵: Triṃśikā-vijñapti-mātratā, トリンシカー・ビジュニャプティ・マートラター)は、大乗仏教唯識派の世親が著した唯識の思想を要約した30の偈頌で、玄奘が訳したもの。
原題は「トリンシカー」(triṃśikā)が「三十頌」、「ビジュニャプティ・マートラター」(vijñapti-mātratā)が「唯識」、総じて「唯識についての三十頌」の意。
なお、このほかに漢訳されたものに、真諦が訳した「転識論」がある。
その後、護法がこの唯識三十頌を注釈して玄奘が訳した『成唯識論』は、法相宗(唯識宗)の重要な論典のひとつとなった。
脚注[編集]
参考文献[編集]
- 安田理深 著、安田理深選集編纂委員会 編『安田理深選集』 第2巻 唯識三十頌聴記1、1985年。
関連項目[編集]
- 興福寺
- 薬師寺
- 聖徳宗
- 瑜伽部 (大正蔵)
- 宇多田ヒカル - 三島由紀夫の「豊饒の海」により唯識三十頌を知り、「写経のお気に入りは唯識三十頌」と述べている(宇多田ヒカル 写経で手の平に謎のあざ : J-CASTニュース) 。