創作土人形工房まちなか交流の家

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創作土人形工房まちなか交流の家
施設情報
正式名称 中野市まちなか交流の家
事業主体 中野市
開館 2008年
所在地 383-0022
長野県中野市中央4丁目2番33号
プロジェクト:GLAM
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創作土人形工房まちなか交流の家 (そうさくつちにんぎょうこうぼうまちなかこうりゅうのいえ)は、長野県中野市にある土人形の資料館。土人形の型抜きから色付けまでの制作工程を体験できる。中野市まちなか交流の家条例に基づいて運営され、正式名称は「中野市まちなか交流の家」である[1]

概要[編集]

中野市に伝わる郷土玩具「中野土人形」は、古くから“土びな”と呼ばれ庶民の生活に深く根ざし、様々な場面で親しまれてきた。市は中野土びなを中心に、全国の土人形を展示する日本土人形資料館を1989年に開館し[2]、2006年からはこの土人形を通じて地域振興を図る「土人形の里づくり事業」を開始した[3]。事業の一環として2008年に開場したのが創作土人形工房「まちなか交流の家」である。建物は市に寄付された民家を改修して使用しており[4]、市内や近隣から月50人程度の利用がある[5]

制作体験[編集]

「創作土人形工房 まちなか交流の家」の前にある飾り棚

土人形の制作現場を見学できるほか、土をこねる、型づくり、型抜き、素焼き、白塗り、絵付けからなる土人形の制作工程の各作業を全て体験できる。従来絵付け体験を行っていた[6]日本土人形資料館の館長を務めた人物も指導員として加わっており[7]、一連の作業を体験できる施設は、土人形の里である中野市でもこの施設のみである。各工程には時間を要するため、まちなか交流の家を何度も訪問して完成させることになり、土人形制作を通じた交流の場ともなっている[8]

絵付け体験(白塗りされた土人形に自分の好きな色で色付け)は、小さなものであれば30分程度で出来上がる[8]。年末には翌年の干支をテーマにした絵付けが行われるほか[9][10]、令和改元の際には新元号をテーマにした絵付け体験も行われた[11]

オリジナル土人形[編集]

まちなか交流の家では、オリジナルの土人形の制作にも積極的に取り組んでいる。親しみやすいかわいらしい人形がたくさんある。[8]

利用案内[編集]

  • 開館時間 9:00~17:00
  • 休館日 毎週水曜日 12月29日~1月3日
  • 入館料 無料(体験料は別途200円~)
  • 駐車場 普通車6台

交通アクセス[編集]

脚注[編集]

  1. ^ 中野市まちなか交流の家条例
  2. ^ 「オープン 長野・中野市に日本土人形資料館」『読売新聞』1989年9月13日東京本社夕刊7面。
  3. ^ 「中野市の予算案 産業と文化向上に力点 人形「月の兎」―名物でPR」『信濃毎日新聞』2006年3月1日付21面。
  4. ^ 「中野に土人形工房がオープン 体験・交流拠点に」『信濃毎日新聞』2008年3月31日付15面。
  5. ^ 「まち・むらスポットを行く 中野の「まちなか交流の家」 土人形創作、気軽に体験 魅力感じて」『信濃毎日新聞』2008年8月28日付26面。
  6. ^ 二宮宏樹「中野を体験…広がる郷愁 晋平のオルガンで合唱、土人形の彩色も」『信濃毎日新聞』2006年3月22日付夕刊3面。
  7. ^ 「まち・むらスポットを行く 中野の「まちなか交流の家」 土人形創作、気軽に体験 魅力感じて」『信濃毎日新聞』2008年8月28日付26面。
  8. ^ a b c 創作土人形工房まちなか交流の家(中野市)
  9. ^ 「北信濃・師走スケッチ 酉、酉、酉…筆先から彩り 中野の土人形工房 運気・商機「取り込んで」」『信濃毎日新聞』2016年12月16日付31面。
  10. ^ 「イノシシの土人形に絵付け 中野の工房で23日に体験会」『信濃毎日新聞』2018年11月20日付23面。
  11. ^ 「平成から令和へ 中野の土人形、新元号絵付け体験会 市内で6日まで」『信濃毎日新聞』2019年4月28日付26面。