交響曲第1番 (ゲーゼ)

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交響曲第1番ハ短調 作品5は、ニルス・ゲーゼ1842年に作曲した交響曲。演奏時間は約34分。

概要[編集]

コペンハーゲンでは演奏が拒否されたものの、これをフェリックス・メンデルスゾーンに送付したところ、積極的に受け入れられ、ライプツィヒで初演してもらうことができたため、ゲーゼはメンデルスゾーンにこの曲を献呈すると共にライプツィヒへ渡ることとなる。

第1楽章はヴィオラにより提示されるが、これは全楽章を通して現れる重要なものである。その後英雄的で勇ましいアレグロ主題が顔を覗かせる。第2楽章はメンデルスゾーン風の軽妙なスケルツォ。 第3楽章はオーボエが北欧的なメロディを醸し出している。第4楽章はティンパニの連打によって開始され、これに金管が第1楽章を変形させた主題を提示する。コーダはテンポを速め、力強く終わる。

楽器編成[編集]

フルートオーボエピッコロクラリネットファゴットホルントランペットトロンボーン3(アルトトロンボーン、テノールトロンボーン、バストロンボーン)、バスチューバコントラファゴットティンパニ弦五部

構成[編集]

  • 第1楽章 Moderato con moto - Allegro energico
  • 第2楽章 Scherzo:Allegro risoluto quasi presto
  • 第3楽章 Andantino grazioso
  • 第4楽章 Finale:Molto allegro ma con fuoco

参考文献[編集]

  • 属啓成『名曲事典』音楽之友社、1981年、266 - 267頁。 

外部リンク[編集]