ノート:化学式量

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化学式量と分子量について[編集]

項目「分子量」の記事もそうですが、化学式量と分子量との違いを誇張しすぎているように思います。特に分子量は物理量だが化学式量は物理量ではなく単なる数値であるかのごとき表現は問題があります。化学式量と分子量との違いは、前者がその相対質量を求めるべき原子集団を人為的に決めている点だけであり、ひとたびその原子集団さえ定めれば、その相対質量を求めるのは物理測定以外の何者でもないでしょう。すなわちSI基本量である物質量の定義における要素粒子(elementary entities)をどう決めているかだけの違いではないでしょうか?

むろん真の分子量は沸点上昇等の様々な物性との相関があるという点はきちんと記載しておく必要はあるでしょうから、その点も含めて文章を作っていこうと考えています。

なお"foumula weight"ないし"foumula mass"の定義や説明はIUPAC文書にもどうも見つからないのですが、安全性データシートの中の定義[1]では、化学式量は分子量を包含する概念とされているようです。 --Morivert 2007年6月27日 (水) 12:00 (UTC)[返信]

Morivertさんのプロファイルを見ると分析化学にも詳しいそうですが、たとえばC16H18N2O4S・0.67H2Oというような結晶があったとして、それを化学反応の量比率を算出するときに用いるときには分子式(Molecure Weight)ではなく化学式量(Formura Weight)を使います。つまり化学量論ではもともと分子量を扱っていないわけです。たとえばC16H18N2O4S・0.025H2Oなどという物質でも化学量論では化学式量としてあつかいます。では0.025H2Oというものの物理的実体というのはなんなのでしょうか?単一分子から構成される純物質は偶々分子量と化学式量は一致しますが、それ以外の純物質では分子量と化学式量は一致しません(C16H18N2O4S・0.67H2Oという分子が存在するのではないですね?C16H18N2O4Sという分子とH2Oという分子があって、その複合体の純物質が存在するということですよね?)。つまり化学式であらわされる量的関係は重量ではなく、化学当量を問題にしています。Morivertさんが「原子集団を人為的に決めている」といっているのはまさしく化学当量という概念でありこれは物理学とは独立した化学上の概念です。分子量と化学式量はその立脚する概念が前者が原子論であるが後者は化学量論であるがゆえに分子の量というものを別々の視点で計量したものです。別々の視点ですから同じに扱うのは不適当と考えます。 --あら金 2007年6月27日 (水) 14:59 (UTC)[返信]
化学式量と分子量の違いはおっしゃる通りです。化学量論で使うのは(たとえ分子量と一致していても)化学式量で、分子性物質の物性に影響を与えるのは分子量です。しかし両者は同じ種類の量(質量/質量)です。また分子性物質の化学式量を単に分子量という言い方も普通になされていますし、そういう時はマクロな量を扱っていても分子というものを意識していることが多いのではないでしょうか。私の主張は「全く同じに扱うべし」ではなくて、次のとおり。
  1. 分子量には3通りの意味ないし使い方がある。1つめは文字通り1個の分子の質量(/amu)で質量分析や分子線実験で現れる量。2つめはマクロ試料中の平均の分子の質量(/amu)で物性との相関があり、特に高分子では分子量分布も重要になる。3つめはマクロ試料の化学量論で使う量で非分子性物質の化学式量と同じ使い方。
  2. 分子量も化学式量も特定の原子集団の質量と12Cの質量との比であり、同じ種類の無次元量である。ただし分子量の場合はその原子集団は実際に独立して存在する。
  3. 化学式量は物理量であって単なる数値ではない。
ところで、「化学上の概念」≡「化学量論に立脚した概念」と「物理学上の概念」≡「原子論に立脚した概念」の2つが「別々の視点」という意味でよろしいですね? 原子論はデモクリトス以来のアトム論のことで分子論よりは広い意味での原子論ということで。
私の考えでは現代の化学も物理もすでにアトム論に立脚しています。人為的にでも化学式を定めて化学式量を考え物質量を定義する必要があるのは、物質が何らかの単位の繰り返しから成るからだというアトム論的理論に根拠をおいています。純粋な化量論というのは、アトムの仮定なしに経験的な倍数比例則に根拠をおくものですが、現代ではその理論的根拠がアトム論になります。IUPACの分子量(相対分子質量)の定義が"a molecule"を対象としているのもそんなところが理由ではないでしょうか。
現代人にはあまりにもアトム論が染みついているために、化学式量と分子量との区別をきちんとしておかないと、例えば化学式量でSと表記するのが多いので実際の分子の姿を誤解するといった恐れがありますから、分子のあるなしによる違いは誤解されないように記事に入れ込んでおくのは必須ですが。
念のために例で言いますと、C16H18N2O4S・0.025H2Oというまとまった実体は存在しませんが、この式で指定された原子集団の質量自体は幻でも単なる数値でもありません--Morivert 2007年6月29日 (金) 23:20 (UTC)[返信]
化学式や組成式は化学量論に基づいて定義・操作されるのでFormura Weightを利用します。モル濃度は,熱力学に基づいて定義・操作されるのでMoleculer Weightを利用します。この本文が熱力学に関する記事であればMoleculer Weightを使うのが定義からして妥当で、Morivertさんの言われるとおりです。一方、この本文は化学式であり、化学式は化学量論でいう化学反応の量的関係を示しているだけで化学反応やReactantやProductの物性や物理現象を示すものではないです。なので、Formura Weight使うのが定義からして妥当といのが私の論旨です。Morivertさんがノートで展開されているは例は物性を示す例であり、量的関係を示す化学式とは別の場面の例です。たとえばMSDSの物性にFormura Weightを持ってくるのはそれ(Formura Weight)は物性ではないので不適当でMoleculer Weightが適当です。またC16H18N2O4S・0.025H2Oは物理学的実態かないのは当たり前で、化学量論に基づいた量関係の計算でそういう定義の数値を使うと、元素分析の結果を表示するのに便利であったり、化学反応のReactant, Productの量的結果を表示するのに便利であるということです。本文もその様な論旨になっていると考えます。--あら金 2007年6月30日 (土) 00:44 (UTC)[返信]
どうも私の趣旨を御理解いただけていないというか、ポイントがずれているように思えます。ひとまず「化学式」と「分子量」の該当文をコメントアウトで保存した上で訂正記事を書きますので御検討下さい。あら金さんの考えに矛盾しない記事となる自信はあるのですが、何か不具合な点が見つかれば議論を御願いします。記事作成はしばらく後になるかも知れません。--Morivert 2007年6月30日 (土) 23:57 (UTC)[返信]
要はMorivertさんの「化学式量と分子量との違いを誇張しすぎているように思います。」の一言に尽きると考えます。私は「化学式量と分子量とは異なる概念を示しているので派生概念ではなく、狭義や広義でくくれるものではない」と考えています。)。「分子量には3通りの意味ないし使い方がある。1つめは文字通り1個の分子の質量(/amu)で質量分析や分子線実験で現れる量。2つめはマクロ試料中の平均の分子の質量(/amu)で物性との相関があり、特に高分子では分子量分布も重要になる。3つめはマクロ試料の化学量論で使う量で非分子性物質の化学式量と同じ使い方」と書かれていますが、それぞれが、分子量、平均分子量、化学式量という学術語が存在し、前二者は定義的には個々の分子の物理的測定値に基づくものですが、化学式量だけは化学当量に由来し、個々の分子の測定値によるものではないです。そういった意味で、このノートでは記事分子量に関する見解と化学式量に関する見解を一緒に展開しています。記事分子量や平均分子量については異論がありませんから束一的性質などを記事分子量に書きたいというのは異論はありません(ただし、分子量の記述に関す議論はノート:分子量で議論すべきです)さて、化学当量ですが、別にアトム論に立脚していわけでもありません。また分子量の単位はamuで質量の次元をもちますが、化学当量は量(重量比とは限らない、条件さえ制御できればポイル・シャルルの法則に従う圧力比でも体積比でも可)の比なので無次元量です。したがって化学当量から派生する化学式量も無次元量です。量最後に「記事分子量に化学式量のことが書いてあると説明がややこしい」というのであれば「化学式量については…を参照のこと」でもかまいません。--あら金 2007年7月1日 (日) 02:11 (UTC)[返信]
二点だけ。分子量は無次元量です。IUPACの定義をごらんください。もう一点ですが、分子量と平均分子量を厳密に区別すべきだと言うならば、異なる同位体の混合物である全ての有機化合物の分子量も平均分子量と呼ばねばならないでしょう。--Morivert 2007年7月2日 (月) 12:56 (UTC)[返信]
蛇足だとは思いますが。「原子質量単位に対する比(無次元量)」と「原子質量単位を単位とする質量」は数値的には同じになるので実用上は違いがないと言えばないのですが、定義上ではやはり違います。原子質量単位とはC-12の質量のことで、質量の標準との比較により測定される量です。質量の標準は現在ですとキログラム原器であり、将来的には別のものに変わるかも知れませんが、いずれにせよもし標準が変われば原子質量単位の数値は変わりますし、ある原子や分子の1個の質量の数値も同じように変わります。しかしこのとき、この原子や分子の相対原子質量や相対分子質量の値は変わりません。原子量や分子量はあくまでも相対値であって質量そのものではないのです。言い換えると「原子質量単位を単位とする質量」というのはISで定義されている質量とは定義上は別のものです。--Morivert 2007年7月2日 (月) 13:43 (UTC)[返信]
IUPACのrelative Morecure Massが無次元量というのは確認しました。しかし、束一的性質など熱力学でモル濃度のパラメーターゆ質量分析計の実測値として分子量を扱う場合は無次元量でもかまいませんが、気体運動方程式の場面では質量の次元をもって分子量が扱われるのも事実です。また、(SI)単位系と(他の単位系、たとえば原子質量単位)の違いは数値表現手法の違いと制式化の問題にすぎず質量概念とは独立しています(つまり原理の問題ではなく、制度の問題です)。ここで分子量と化学式量でことなる点は分子量は特定の分子量に対応づけられています。一方0.025H2Oという式量を扱うことはよくあることでしすし、その場合は分子の質量を表すものではないので分子量と化学式量とを無次元量であるということを理由に同一概念の派生物とは言えないと考えます。Morivertさんの議論展開で「分子量(など)相当の質量をもつ、物質量(モル)個の分子集団と同義である」という言い回しをされていますが、 物質量(モル)個の分子集団はグラム当量やモル当量上の概念であって分子量の概念ではないです。グラム当量やモル当量が分子式量と同義なのは化学量論のもとで派生した概念であるから当然ですが、それだからといって(グラム)当量が分子量と同義とみなせることを意味しないと考えます。百科事典としての項目は原理や概念に基づいた区分で本文(タイトル)がまとめられているのが望ましく、制度からくる区分は二次的なものなので各原理や概念で区分された本文ごとに言及するので十分と考えます。二次的な分を分割してゆくと、全体との関連が分かりにくくなりますし最悪スタブ化するだけです。現実の場面においても、分子量をと買う場面と分子式量を使う場面は異なっており互換性があるわけではないので違いがあるということを示す意義は存在すると考えます。 最後に平均分子量については測定値やモデルの期待値として「分子量」の平均という以上の意味を持たないので百科事典(項目)的な説明をしたというよりは化学辞典(字引き)の説明をしたということです。平均分子量が単独で記事にする必要はないですが、分子量の中で節を立てて趣旨の説明をしてもよいとは考えます。--あら金 2007年7月2日 (月) 16:32 (UTC)[返信]

長くなるので段落を改めます。議論しているのは「"分子量"と"化学式量"の違いは何か」ですからどちらのノートで議論しても良いと考えます。

まず先の私の"質量比"と"質量"の違いに関する説明は不十分だったことをお詫びします。むしろポイントが少しずれていました。分子量は「同数の(または同じ物質量の)C-12原子の質量との比」ですので、1個の分子も1molの分子も分子量は等しくなります。しかし1個の分子の質量と1molの分子の質量は異なります。気体運動方程式の場面で扱われるのは、"1個の分子の質量"であって"分子量"ではありせん。以下長いですが、この点を示します。

単位時間tの間の力積は力をFとすれば、1個の分子の質量mと速度vおよび時間tの間に壁に衝突する分子数Nを使うと、

Ft=2mvN --- (1)

壁にかかる圧力は単位面積S当たりの力Fなので、

p=F/S=2mvN/(St) --- (2)

単位体積Vとして分子の個数密度(N/V)で3次元を考慮して、

N/(St)=(1/6)(N/V)v --- (3)

よって、

p=(1/3)m(N/V)v2 --- (4)

ここで焦点のmは"分子量"ではなく、"1個の分子の質量"ときちんと表現すべきものでしょう。その単位をgではなくamuで表すのは自由ですが、その場合は左辺の力の単位も例えばニュートンの替わりにamu.m.s-2を使わないと数値があわなくなります。amu=(C-12原子個の質量)ですから最初の式(1)で示せば、分子量M=m/amuですから、

(F/amu)t=2(m/amu)vN=2MvN --- (5)

です。

すなわち、概念としても"分子量"は"質量"とは別種の量です。"比重"と"質量"ほどの違いがあります。"分子量"や"比重"は物質種により一定値に定まる量ですが、"質量"はその物質が多いか少ないかによって変化する量です。

そして概念として"分子量"と"化学式量"は同種の量です。ただしその量を持つものが、分子という実在物か化学式で示した原子集団であるかという違いがあります。例えれば、レンガ多数の平均質量とレンガ壁の平均質量の違いです。レンガは確実に1個という要素が存在しますが、レンガ壁はどの部分を要素とするかに任意性があるようなものです。また1個のレンガに対して0.025個の比率で小石が組み込んであれば、それもレンガ壁の平均質量に含まれます。

"分子量"と"化学式量"の違いについて、化学式量とアトム論の関連については別途論じます。--Morivert 2007年7月6日 (金) 23:17 (UTC)[返信]

さて、化学量論における分子量と実在の分子の分子量を厳密に区別しようとすれば、あら金さんのおっしゃるように"分子式量"という言葉を使って区別するのが適切でしょう。しかし"分子式量"という言葉は一般的ではなく、日本化学会やIUPACでも推奨されてはいないと思います。私などは初めて聞きました。一般には"分子式量"の意味で"分子量"も使っているのがほとんどでしょう。百科事典の記事としては"分子量"の項で、"分子式量"に該当する意味もある点を注意しておくのが適切と考えます。

次に、化学量論における化学式量の使用がアトム論を前提としないという点は、ある意味ではその通りでしょう。しかしそれを正しく説明するのはなかなか困難で、へたをすると読者を混乱させるでしょう。化学式量の使用がアトム論を必要としないとしても、多くの人はアトム論を前提とすることで化学式量をスムーズに理解できますし、その理解が誤りというわけでもありません。次にこの点について論じます。

化学式量が使える前提は化学式で表される物質の元素組成が物理変化程度では変動しないことです。C16H18N2O4S・0.025H2Oの0.025という値がやたらに変動したのでは、この化学式量は意味を持ちません。で、変動しないと言う経験的法則のみを用い、その理由を追求しないと言う姿勢でも化学式量は定義できます。それが「化学式量はアトム論を前提としない」の意味だと思いますが、あら金さんの見解に違いがあれば御教示ください。

でも0.025という値がなぜ変動しないのかと問えば、それはその物質が1:0.025という比率の分子集団がユニットとなる繰り返しから成るからだということになるでしょう。そう考えた方が理解もしやすいですし、実際にも誤りではありません。典型的な繰り返しユニットは結晶格子ですが、結晶水を含む場合などはそれも含めて一定原子比率の集団となるまで拡張することになるでしょう。

まとめれば化学式量もアトム論前提で理解して誤りではなく、アトム論前提なしの化学式量の説明については、違いがわかるように記事の中で別途述べるのが適切ではないでしょうか。--Morivert 2007年7月7日 (土) 00:06 (UTC)[返信]

まず見解の相違の出発点となっているところから始めますが、「化学量論における分子量」と述べていますが、化学式の項は必ずしも分子を意味しません。有機化学では扱う対象が分子状物質ですから分子量と化学当量の意味の違いはあまり気になりませんが、無機物質などでは明確な分子という集団を取らず、不定比化合物などの場合もざらにあります。それゆえ、化学量論ではアトム論を前提する分子量ではなく、アトム論が不要な化学当量で組み立てられています。たとえば、小さなネジを販売する為に、個数単価ではなくグラム単価を使って価格表示されることがあります。測定精度を調整すれば個数計量であろうと、グラム計量であろうと購入者にとっては同じ量のネジが得られます。しかし、計量している対象が、個数なのか、重量なのかということは購入者の意図とは別に明確に区別されます。
分子量の意味はあくまでも分子の相対質量ですが、化学当量の意味は「物質の量」です。物質量(1モル)の値が調節されているために、分子量と化学当量との間の変換係数は1.0なので式としてこの変換が数式上表示されることはありません。
しかし、値が質量をあらわしているか個数をあらわしているかは計算の取扱い上の問題ではなく数式が対象とする主体の概念の問題です、数式の表現では解釈することはできません。残念ながら、私は分子量の概念において質量だけではなく個数も意味するという言う解釈には出会ったことがありません。--あら金 2007年7月7日 (土) 01:16 (UTC)[返信]
やや用語の混乱と私の見解への誤解が見られる点のみ、とりあえず。不定比化合物は重要なポイントだと思いますが、それについては後ほど。
我々は分子量と化学式量の違いを議論していたのであり、化学当量は議論していません。化学当量は物質量や質量にも比例する量であり1gの硫酸と10gの硫酸では異なる量です。化学式量は1gでも10gでも同じです。
「分子量の概念において質量だけではなく個数も意味するという言う解釈には出会ったことがありません。」とのことですが、私は「分子量が個数を意味する」とは述べておりませんし、分子量と個数は異なるものと考えています。「分子量は質量ではない」とは"2007年7月6日 (金) 23:17 (UTC)"において述べました。--Morivert 2007年7月8日 (日) 06:16 (UTC)[返信]
先へ進む前に確認しておきたいのですが、次のような分類は了解でしょうか?
  • 物質に固有でその多寡によらないもの-密度、比重、分子量、化学式量
  • 物質の多寡により変化するもの-体積、質量、物質量、化学当量、原子の個数
むろんそのうえで、分子量と化学式量の違いとか、質量と物質量の違いとかは議論できるのですが。--Morivert 2007年7月8日 (日) 08:06 (UTC)[返信]
(試薬ビンの表記などを見ても表記しているものは)化学式量の単位はg/molです。「1mol当量あたりの質量」ですから定義からすると化学当量です。
前述の化学式量「C16H18N2O4S・0.025H2O」の値というのも1mol当量あたりの質量であれば意味が通りますが、0.025個分の水分子の相対質量比ではアトム論的な意味が通りません。また、分子量であればM=46.1と書かれるべきで、C2H6O=46.1とか書かれているのは化学当量が書かれているのであるが、原子量と物質量の定義により単一分子からなる純物質の場合、分子量と化学当量とが同じ値になるということです。(有機化合物テンプレートで分子量と表題して(単位からして)化学式量が書かれているのは宜しくないですが、g/molという単位表記を取るかどうかは、このノートが決着してからの話と考えます。テンプレートの表題を分子量から式量にすればつじつまが合うとも考えられます)
たとえば、石膏には半水石膏CaSO4・1/2H2O, 二水石膏CaSO4・2H2O, 無水石膏CaSO4がありますが、加熱により(物質組成は変化し)化学式量が変化したと認識しますが、石膏の個々の分子が変化したとは認識しません。分子量がアトム論を前提としているのに対して、化学式量がアトム論を前提としていないからです。分子量=化学式量とすると、この様なケースでは、分子変化がないのに分子量が変化するといっており、必然的に分子概念(アトム論)と分子量(分子の相対質量比)の意味との対応に自己矛盾が発生します。自己矛盾の原因は分子量=化学式量としたことです。背理法により分子量=化学式量という定義を組み込むと、論理的に無矛盾な体系ではなくなるので妥当であるとは考えません。(ただし「硫酸カルシウム2水和物分子というものが存在する」といわれたらもはや議論が成り立たないので、その場合はこのノートの議論は「分子概念にかんする見解の相違」と結論しようと考えます。その場合にはWikipedia‐ノート:ウィキプロジェクト 化学で調停してもらってください。)--あら金 2007年7月8日 (日) 12:15 (UTC)[返信]
見解の相違があることは確かですが、「分子概念にかんする」違いはないと思いますよ。むしろ「分子量と化学式量が表す対象にかんする」違いでしょう。「ウィキプロジェクト 化学での調停」というのはよくやり方がわかりませんが、考慮してみましょう。先に述べましたように、いちおう記事の追記をしておきます。たぶん、どちらの見解にも矛盾はないものになっていると思います。私としては、「化学式も分子式も無次元の物理量」と納得していただいた時点でOKです。
化学当量については私も多少誤解していたようです。もう使わなくなって久しいので、というのは言い訳になりますが(^_^)。「酸素の化学当量は8または8g/molである」「濃硫酸3グラム当量は49X3=147gである。」とは使いますが、「濃硫酸3化学当量」とは使いませんでしたね、確か。
化学当量は化学式量に含まれる概念ということで了解ですが、議論の中で敢えて化学当量を使う必然性は薄いように思えます。化学式量で統一していたたければありがたいです。
以下、簡単に
  • 石膏の例では、要素粒子が分子の組み合わせであり、その中の分子数が変化して物質が変化していますね。もちろんこの場合は「石膏の分子」は存在しませんから「石膏の分子量」も間違いですね。たとえ結晶水を持たなくともイオン結晶ですから分子は存在しないとみなすはずですので、私は分子量とは言いません。
  • 化学式量の単位がg/molとあるのは間違いです。質量比にせよ体積比にせよ無次元量なのですから。数値が一致することは確かですが、密度と比重の単位は違うようなものです。正しい表記に厳密には従わないラベル等があるのはよくあることです。
  • 「分子量であればM=46.1と書かれるべきで、C2H6O=46.1とか書かれているのは」、どこの表記のことをおっしゃるのか不明ですが、C2H6Oの分子量であることがわかりやすいように表記するのもよくあることでしょう。--Morivert 2007年7月10日 (火) 12:38 (UTC)[返信]
それぞれ各節ではなくまとめて、
  1. .「「化学式も分子式も無次元の物理量」と納得していただいて」は、そんな論旨は私は発言していません。納得したというのは勘違いでしょう。したがってその論旨についてはNo Goodです。
  2. .「、「濃硫酸3化学当量」とは使いませんでしたね、確か」は、私は化学当量は化学式量の値であると述べていますが単位であるとは述べていません。単位でないものに数詞をつけないのは日本語として当たり前です。「化学当量は化学式量に含まれる概念ということで了解です」と書かれているのを見ると、(化学当量=)概念は(化学式量=)値に含まれると発言しておられます。文として文法は正しいですが、説明としては論理的な意味を持たないです。
  3. . 「私は分子量とは言いません。」については背理法の棄却すべき仮説を私の持論のように弄られも困ります。棄却すべき仮説というとは、私はその仮説は偽であることを論述しているので、「私も分子量とは言いません」とお答えするだけです。
  4. . 「C2H6O=46.1」については「化学式C2H6Oであらわされる物質は化学式量46.1すなわち1モルあたり46.1gの重量になる」と解釈すれば良い話で、もともと化学式量表記しているのが自然な解釈です。なぜならばIUPAC GOLD BOOKにも「相対分子質量はMrと表記されるべき」と書かれており化学式量が分子量ど同じく無次元量の相対分子質量であるという根拠にはなりません。また、その様な無次元量という説は、私は支持しません。
  5. . 「化学式量の単位がg/molとあるのは間違いです。正しい表記に厳密には従わないラベル等があるのはよくあることです。」については、私の見解では化学式量の値は1molあたりの質量を示しているので次元の組み立てとしてg/molは妥当だと前述しています。化学式量の値が無次元量であるという例を出していただく必要があります。前述の出典「安全性データシートの中の定義[2]では」formula weightの単位はamuであると述べており、Morivert氏の論旨である「分子式量は無次元量である」という内容ではないので別の出典が必要であると存じます。また念のため申し添えますが私はformula weightの単位はamuという説は支持しないです。(私の提出した出典でもないですし…)
--あら金 2007年7月10日 (火) 14:37 (UTC)[返信]
分割提案に反対はなさそうですので、議論は分割後に進めれば良いのですが。
結局あら金さんは化学式量および当量はなんだとお考えなのですか? 単なる数値?、ではなくてもちろん何らかの量でしょうね? 本文記事の定義による「原子量と原子数の積の総和を求めた値」であれば、原子量と同じ次元の量であることは自明の理に思えます。もちろんここでの「原子数」というのは文字通り原子の個数なのではなく、化学式に示される各元素の係数であり整数とは限らない数値ですから。
あと2,3は私は「このポイントではあら金さんの意見と一致してますよ」と述べてるだけですので、まあ繰り返しに見えても仕方ありません。
ただ「(化学当量=)概念は(化学式量=)値に含まれると発言しておられます。」とは? 私は「(化学当量=)概念は(化学式量=)概念に含まれる」と述べたつもりです。そんなに私の言葉は誤解されやすかったのでしょうか? それともあら金さんは、「(化学当量=)概念であり、(化学式量=)値である」とお考えだったのでしょうか?--Morivert 2007年7月15日 (日) 09:05 (UTC)[返信]

化学プロジェクトでという話もありましたが、あそこはもう少し広い範囲の議論の場のように思えますので、個別と考えられる化学式量と分子量の話はやはりこちらに書きます。他に適当な場があれば、どなたか御提案下さい。 まず私の主張をまとめます。

  1. 原子量と分子量は質量比であり、無次元量であり、試料量に依存しない。
  2. 化学式量は質量比であり、無次元量であり、試料量に依存しない。
  3. 化学式量が分子量と異なる点は、その量を示す粒子が単離されないという点のみである。
  4. 化学式量をアトム論に基づいて定義しても間違いではない。
  5. 化学式量をアトム論に基づかずに定義することは可能だが現代化学で必須の考え方ではない。

1についてはIUPACではそれぞれ"Relative atomic mass"および"Relative molecular mass"と同義に扱っていることから明らかです。2については、まず化学式が決まれば一意的に決まり試料量に依存しないことは明らかです。この点で「化学式量は~~物質の量である。」「化学式量は~~質量である。」との表現は強く誤解を招きますので避けるべきです。

IUPACには化学式量の定義が見あたらないので事がむずかしくなっている面がありますが、理化学辞典の定義を採用すれば、現在の本記事の通り、「化学式(おもに組成式)に基づいて原子量と原子数の積の総和を求めた値」ですので、普通に考えれば原子量と同じ種類で同じ次元の量です。そして、現在の原子量の定義がアトム論に基づいている以上、理化学辞典での定義もアトム論に基づいています。

さてアトム論に基づかない定義とは、例えば理化学辞典における化学当量の定義でしょう。「酸素の7.999g(酸素原子の1/2molに相当する)と化合する元素の質量をWgとするとき,Wをその元素の化学当量という.」現在では化学当量は推奨されていない用語なので、わざわざC-12基準に変更してはいないのでしょうが、C-12基準で考えてもアトムの存在を前提としない点では同じです。必要なのは倍数比例の法則(and/or)定比例の法則だけです。ただこれで化学式量をどう定義できるのか私にはわかりません。いずれにせよ、アトム論に基づく定義も可能な以上は、アトム論に基づかない定義が可能だという理由でことさら分子量と区別する必要は感じられません。

この観点から見た現在の本記事の問題点のひとつは「パラメータ」という言葉です。これは極めて広義な用語で何を意味するのか不明です。化学式量と分子量を区別するにしても、「パラメータ」ではいかなる区別をしているのか判然としません。--Morivert 2007年8月1日 (水) 12:01 (UTC)[返信]

化学式量の説明が回りくどいてす。[編集]

Muの定義が知りたいのにMu=f(x)のように陽関数形式ではなく、G(X)=Mu.Nu(X)/NAの様な陰関数形式でわかりにくくしている意図が不明です。 たとえば非有理数係数比化合物でも化学式量が示されますが、その場合は非有理数であるがゆえに繰り返し単位を決定できないので説明が破たんします。方便にすぎるのではないでしょうか?--あら金 2007年7月10日 (火) 15:03 (UTC)[返信]

G(X)等は関数ではありません。Xは「純物質X」と書いた通り、物質種を示す記号です。これらの式は物質量との関係を意識させるために示したものです。
不定比化合物についてです。単純に無理数と書かずに「非有理数」と書いた意図がわかりませんが、化学式係数は整数比でなければ誤差を含む観測値であって、無理数のものはないでしょう。
不定比化合物でも組成比が測定できてある値に定まれば、その組成式から化学式量が定義できます。このときの繰り返し単位は、この組成比からずれていないと見なせるほどには十分大きな、そして十分にミクロなこの化合物の塊になります。この塊が十分にミクロなものでないとしたら、この試料は多相系であってひとつの化合物とはみなせないでしょう。むろんこれらのミクロな繰り返し単位は構造的に完全に同一ではありません。しかし組成的に同一であるゆえに同一の不定比化合物と見なせるものです。
不定比化合物の本質はむしろ組成比が連続的に変化しうることであり、アトム論的には結晶欠陥ゆえに定比からずれるものです。(理化学辞典「不定比化合物」の項、他[3][4]など)。しかし組成比が異なれば物理化学的性質も異なるのであり、それは別の化合物と見なすべきです。化学式量は定まった組成比のものについて定義できるものですから、組成比が変化しうることは化学式量の議論では無視して良いものです。--Morivert 2007年8月7日 (火) 12:43 (UTC)[返信]

分割提案 化学式量[編集]

同項目だけ記事が詳細化し、単独記事でも十分な量となっている。 2007年7月19日をめどに分割いたしたく存じます。--あら金 2007年7月12日 (木) 12:58 (UTC)[返信]

(賛成)上の議論は追い切れておりませんが、分割のご提案には賛成します。--スのG 2007年7月12日 (木) 13:04 (UTC)[返信]
(賛成)関連項目:分子量式量化学式量へのリダイレクト で。--Calvero 2007年7月14日 (土) 06:25 (UTC)[返信]
(賛成)どうもタイムリーには議論に参加できなくて申し訳ありません。分割には賛成です。できればその後の記事、ないしはどこかの議論の場で、あら金さんのおっしゃる「アトム論に基づかない化学式量の定義と理論」を基礎から説明していただけるとありがたいです。私はそれは「歴史的なものではあるものの成立する理論ではあるだろう」と考えていたのですが、自分で組み立てようとするとどうも化学当量しか定義できなさそうで困りました。--Morivert 2007年7月15日 (日) 08:31 (UTC)[返信]
分割を実施しました。履歴継承と暇の関係で加筆は後ということで。--あら金 2007年7月19日 (木) 23:46 (UTC)[返信]

計算法の紹介記事[編集]

私が「なお具体的計算には、「分子量」の記事に記載してあるような方法が使える。」と書いた時の意図は、分子量の記事にある計算ソフト等を意識したものです。具体的には「この値をパソコンや携帯端末で求めるには 分子量計算molcal などの利用が便利である。」の部分です。「なお化学式量を経由しない分子量の求め方は、「分子量」の記事に記載してあるような方法が使える。」での分子量の求め方はリンク先から見て測定方法を指していますが、化学式量の記事に分子量の実測方法について記載する必要はないでしょう。よりわかりやすく訂正しておきます。 失礼。署名を忘れていました。--Morivert 2007年7月16日 (月) 10:23 (UTC)[返信]

高分子式量について[編集]

私は高分子関係の仕事も長くしていましたが、「高分子式量」という言葉は使ったことがありませんし、文献や書物でも見かけた記憶がありません。とはいえ理化学辞典の化学式量の項目には記載があるので、存在はするのでしょう。それ自体の定義は理化学辞典にも、その他の辞典にも見つかりませんでしたが、化学量論的に使うものとすれば「モノマーユニット、オリゴマーユニットの式量」であると考えられます。 さてすると、「モノマーユニットの相対質量と平均重合度(モノマーの繰り返し数の平均値)とから決定される」のは平均分子量と呼ばれる量であり、「モノマーユニット、オリゴマーユニットの式量」ではありません。少なくとも平均分子量をわざわざ高分子式量と呼ぶ人はいません。--Morivert 2007年8月1日 (水) 12:05 (UTC)[返信]

とはいえ理化学辞典で「高分子式量」と併記してある「イオン式量」の場合、イオン式は多くは単独粒子として存在するイオンの原子数を示す化学式ですから、イオン式量はイオンの分子量と同じ値になります。なので、分子が存在しない化合物の例としてイオンを挙げているのではなさそうです。単に中性分子の分子式ではなくてイオン式を用いるから例示しているだけなのでしょうか。ちと理化学辞典の記載の意図がわかりませんね。--Morivert 2007年8月11日 (土) 11:41 (UTC)[返信]

包括的な言葉[編集]

式量についての記載を、1)「岩波理化学辞典-第5版」岩波書店 (1998/02)、2)「化学大辞典-第3版」共立(2001/09)、3)「化学大辞典」東京化学同人(1989/10)、4)「標準-化学用語辞典-第2版」丸善(2005/03)で比較してみました。定義はいずれも同じで、4では定義以外の詳しい記載はありません。以下比較すれば、

1)無機化合物中,その構成単位が分子として明確に決められない場合に用いる.式量の数値にグラム単位をつけたものが,その化合物の1molの質量となる.イオンではイオン式量,高分子では高分子式量を用いるなど,包括的な物質量を示す用語である。
2)式量は分子量に相当する量であるが、無機化合物には分子の存在しない物質が非常に多いので、これらの物質に対しては分子量という言葉は意味がなくなる。そこで、これに代わることばとして式量が提案された。定義から明らかなように、これは分子が存在すると否とにかかわらずどんな物質に対しても適用できる包括的な言葉である。
3)化合物が水やメタンのように分子であれば、式量は分子量に等しい。無機物の結晶のように分子が一単位としては存在しないとき、分子式の代わりに組成式が用いられる。これを質量にして表現するのが式量であり、分子量よりも広義に用いられる。

以上の共通点を取り出せば次のようになります。

  1. 分子量という言葉が意味を持たない化合物にも適用できるという意味で「包括的な言葉」である。つまり、分子量よりも広義に用いられる。
  2. 分子量が使えない場合に代替として式量を用いる、というニュアンスが、いずれの文にもある。

以上の文意がより正確に伝わる文にするのが適切でしょう。なお1の「包括的な物質量」という表現は、モルを単位とするSI基本量としての物質量というものがある以上、ちょっと不適切と考えます。--Morivert 2007年8月11日 (土) 11:37 (UTC)[返信]