クンネチカプ

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』

クンネチカプアイヌ語:Kunne-cikap)は、アイヌに伝わる妖怪

概要[編集]

吉田巌『アイヌの妖怪説話(続)』によれば、クンネチカプ(黒い鳥)はポンヤウンペの征服した北方クンネペッ(黒い川)の怪鳥だという。同じくポンヤウンペの征服した北方フウレケナシ(赤い林)にはフウレチカプ(赤い鳥)という怪鳥がいたと記されている。

クンネチカプがいたクンネペッとの関連性は不明だが、中田千畝『アイヌ神話』によれば山越郡の海岸にはクンネナイ(闇の川)という場所があると記されている。昔、このクンネナイにフリカムイという怪鳥が飛来した時は、太陽が覆われて光が失われ、川魚が死に、人々も死んでしまったという。

関連項目[編集]

参考文献[編集]

  • 中田千畝『アイヌ神話』報知新聞社出版部、1924年、116頁
  • 吉田巖「アイヌの妖怪説話 (續)」『人類學雜誌第拾九第十號』日本人類学会、1914年、409頁
  • 朝里樹『日本怪異妖怪事典 北海道』笠間書院、2021年、230頁