カルソ広場

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プラザ・カルソ
Plaza Carso
地図
概要
現状 完成・一部建設中
用途 事務所・共同住宅・美術館・映画館・店舗・不動産・ホテル
所在地 C. Lago Zurich 245, Amp Granada, Miguel Hidalgo, 11529 Mexico City, CDMX
自治体 メキシコシティ
メキシコ
起工 2008年1月
開業 2011年
建設費 8億米ドル
所有者 カルロス・スリム財団
管理運営 カルソ・グループ
土地面積 920,000㎡
ウェブサイト
https://plazacarso.com.mx
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カルソ広場(カルソひろば、プラザ・カルソ、スペイン語:Plaza Carso)は、メキシコシティミゲル・イダルゴ、ヌエボ・ポランコに位置するラテンアメリカ最大の複合商業施設。

創設者はカルロス・スリム及びカルソグループ社[1]

概要[編集]

プラザ・カルソは2つの美術館劇場水族館ショッピングセンターホテル・3つの企業タワー集合住宅で構成されています。

これらの主な施設として、ソウマヤ美術館というカルロス・スリム財団の保有する美術品コレクションを展示する美術館。

年間約200万人の来場者を誇り、メキシコ国内でも有数の規模をもつ美術館である[要出典]。また、メキシコ一の電気通信会社アメリカ・モビールの子会社であるInfinitum(Telmex)・Telcelの本社があり[要出典]、プラザ・カルソにはその他数々の名企業が置かれている。

歴史[編集]

プラザ・カルソの施設が建設される以前はゼネラル・モーターズのタイヤ工場・ビトロガラス工場やその工業団地1934年から1970年代半ばまで存在し、これらの施設は現在のプラザ・カルソの前身ともいえる。かつて工場や工業団地があった場所には、数々のオフィスビルや集合住宅が建てられている[2]。カルロス・スリムが初めてヌエボ・ポランコに大規模複合施設を建設すると発表した時の主な内容は、8億ドルを出資し4900から10000人以上の作業員を雇い、さらにプラザ・カルソ建設によってメキシコ国内の鉄鋼セメントガラス機械などの産業を活性化させることができるというものである。プラザ・カルソ建設計画での最も優れた長所は、大量の出資や雇用を行うため、国内の雇用率を向上させ全世界が経験した貧困のループから抜け出すことができるというもの[3]

建設[4][編集]

2008年1月 - プラザ・カルソの建設が正式に開始。第一期工事ではファルコンオフィスタワー・Telcelタワー・フリスコ/ラゴチューリッヒオフィスタワー・カルソ第一住居を建設。その他の施設も建設し、順次開業させると発表。

2010年 - 第一期工事が終了。これらの施設が開業し、プラザ・カルソとしてオープン。

2011年 - ソウマヤ美術館・ルノアールタワーが開業。

2013年 - カルソ第二住居・フメックスタワーが開業。これにより西側の貨物線は廃止される。

2014年 - フメックス美術館・インブルサ水族館・Telcel劇場が営業開始。

2023年 - カルソ第三住宅の建設が開始。

施設[編集]

娯楽施設[編集]

ソウマヤ美術館(Museo Soumaya)[編集]

 詳細は[ソウマヤ美術館]を参照

高さ:47m 面積:15.858㎡ 階数:7階 開業:2011年3月1日

Telcel劇場側から見たソウマヤ美術館

プラザ・カルソの代表的建築物ともいえるこの美術館は、創設者カルロス・スリムとその財団のコレクションを保管・展示するために造られており、サン・アンヘルから2011年3月にヌエボ・ポランコへ移転した。この美術館は建築家フェルナンド・ロメロにより設計され、約17000個の六角形のアルミニウム片を表面に使用し設計された。「ソウマヤ美術館」という名前は1999年に亡くなったカルロス・スリムの妻ソウマヤ・ドミットから来ている。また、この左右非対称で構造幾何学な建物の形はソウマヤ・ドミットの首の形をベースにしている[5]

フメックス美術館(Museo Jumex)[編集]

高さ:--m 面積:900㎡ 階数:3階 開業:2013年11月19日

フメックス美術館

フメックス美術館の主な展示品は現代アートであり、1953年から2014年までの約2750点以上を展示。天井は鋸歯状になっており、上部から太陽光がよく入るよう設計されています。この美術館は英国人建築家デイビッド・チッパーフィールドによって設計され、これはラテンアメリカで彼の最初のプロジェクトでもある。

インブルサ水族館(Acuario Inbursa)[編集]

高さ:--m 面積:3500㎡ 階数:1階(地下4階) 開業:2014年5月30日

インブルサ水族館はメキシコ国内で最も人気のある水族館であり、約350種類の海洋生物や14000点以上の標本を展示している。この水族館で一番人気のある海洋生物は、ペンギンです。[6]

Telcel劇場(Teatro Telce)[編集]

高さ:--m 面積:----㎡ 階数:地下一階 開業:----Y--M--D

Telcel(テルセル)劇場は約1500名の観客を収容できるメキシコシティの重要な文化施設。この劇場はメキシコの建築家ホセ・デ・アリマテア・モヤオによって設計され、座席は千鳥状に配置されている。Telcel劇場では演劇・製品発表会・映画・学校行事などのイベントが開催されています。[7]

オフィスビル[編集]

プレサ・ファルコンオフィスタワー(Torre de Oficinas Presa Falcón)[編集]

高さ:104m 階数:23階 面積:3420㎡ 開業:2010年

プレサ・ファルコンオフィスタワーはプラザ・カルソ内で最も高い建築物となっており、23階建て。そのうち20階がオフィスビル、地上3階がショッピングモール、地下6階が駐車場である。高速エレベーターは8基搭載、ヘリポートも併設しており、Telcelオフィスタワー・カルソ第一住居タワーと接続している[8]

フリスコ・ラゴチューリッヒオフィスタワー(Torre de Oficinas Frisco – Zurich)[編集]

高さ:90m 階数:20階 面積:2130㎡ 開業:2010年

フリスコ・ラゴチューリッヒオフィスタワーは20階建ての複合オフィスビル。うち17階がオフィス、地上2階が商業施設、地下6階が駐車場となっている。高速エレベーター8基搭載でヘリポートあり、カルソ第一住居タワー・Telcelオフィスタワー・カルソ第二オフィスタワーと接続している。

Telcelオフィスタワー(Torre de Oficinas Telcel)[編集]

高さ:90m 階数:20階 面積:3240㎡ 開業:2010年

TelcelオフィスタワーはTelcelの本社が入っている20階建ての複合オフィスビル。地上3階はショッピングモール、4から20階がTelcel本社、地下6階は駐車場である。高速エレベーター8基、ヘリポートあり、プレサ・ファルコンオフィスタワー・ラゴチューリッヒオフィスタワーと接続している。

カルソ第二オフィスタワー(Torre Carso II)[編集]

高さ:--m 階数:--階 面積:3200㎡ 開業:2014年

カルソ第二オフィスタワーは地上2階が商業施設の複合オフィスビル。ラゴチューリッヒオフィスタワー・カルソ第二住居タワーと接続している。

住宅施設[編集]

フメックスタワー(Torre Jumex)[編集]

高さ:88.9m 面積:----㎡ 階数:22階 開業:2013年

フメックスタワーはフメックス美術館と隣接している住居・商業・ホテル混合の複合施設。7階は126部屋のホテル、1階はロビー・商業施設となっている。また、この施設はヘリポートが併設している。

ルノアールタワー(Torre Renoir)[編集]

高さ:--m 面積:1700㎡ 階数:--階 開業:2013年

ルノアールタワーはラゴ・チューリッヒ通りを挟んで東側にあるプラザ・カルソのアパートメント。他の施設とは異なり、ルノアールタワーは別のプラザ・カルソの施設と接続をしていない。1階はメルセデスベンツのディーラーがあり、ヘリポートは併設されていない。

プラザ・カルソ第一住居タワー(Torre Residencial 1)[編集]

高さ:87m 面積:----㎡ 階数:22階 開業:2010年

プラザ・カルソ第一住居タワー(プラザ・カルソ レジデンシャル1)はプラザ・カルソ開業と同時に営業を開始した居住施設。2つのマンションで構成されており、西側マンションは「モネット(Monet)タワー」、東側マンションは「ダリ(Dali)タワー」である。モネットタワーの屋上にはヘリポートが併設されていて、最上階にはプラザ・カルソの創設者である大富豪カルロス・スリムが居住している。また、PB階(0階)はラゴチューリッヒオフィスタワー・ファルコンオフィスタワーと、地下階は全て東西マンションと接続している。

プラザ・カルソ第二住居タワー(Torre Residencial 2)[編集]

高さ:87m 面積:----㎡ 階数:20階(地下7階) 開業:2014年

プラザ・カルソ第二住居タワー(プラザ・カルソ レジデンシャル2)は、フメックスタワーと同時に営業を開始した2つのマンションからなる居住施設。第一住居タワーと比べこちらは土地面積が広く、各住居が狭いため、大量の入居者に対応したマンション。西側マンションは「ピサロ(pissaro)タワー」東側マンションは「クラウデル(claudel)タワー」と呼ばれ、基本的な設計や設備は共通である。またPB階(0階)はカルソ第二オフィスタワー、S2階(地下二階)は高級スーパーマーケット「シティーマーケット(city market)」と、S1~S7階(地下1階~地下7階)は東西のマンションで接続している。住居タワーの中心的な階であるPB階(0階)にある主な施設は、プール・応接室x2・キッズルーム・ジム・男女トイレなどの様々な設備が完備されている。

プラザ・カルソ第三住宅タワー(Torre Residencial 3)[編集]

高さ:--m 面積:----㎡ 階数:--階 開業:未定

2023年頃から建設を開始した商業・住居複合施設。2024年現在も入居案内を行っている。

企業[編集]

プラザ・カルソ内全企業数:56社

プレサ・ファルコンオフィスタワー[編集]

企業数:14社

プレサ・ファルコンオフィスタワー 1 CMI amx media evolution
2
ERICSSON
3 FÉNIX
4 GRUPO SANBORNS
5
HUAWEI
6 IDEAL
7 INTEGRA CONSULTORES
8
NOKIA
9
OPPO
10
PHILIP MORRIS MÉXICO
11
RECKITT BENCKISER MEAD JOHNSON NUTRITION
12
SEARS
13
TELMEX
14
TOTVS

フリスコ・ラゴチューリッヒオフィスタワー[編集]

企業数:21社

フリスコ・

ラゴチューリッヒオフィスタワー

1
BENETTON
2 BROS
3 CON ALIMENTOS
4
CONDUMEX
5
CHEMOURS
6 CICSA
7 CTIN
8 FLORES LOZANO
9 GESTAMP SOLAR
10 GRUPAK
11 GRUPO ORDÁS
12
IOS OFFICES
13 INPROS
14
INTERCAM
15
METLIFE
16
LA COSTEÑA
17 PEÑARANDA
18 PIAGUI GRUPO
19 PRINCIPAL
20
ROYAL CANIN
21
ZTE

プラザ・カルソ第二オフィスタワー[編集]

企業数:20

プラザ・カルソ

第二オフィスタワー

1 CACAO PAYCARD
2 CANADIAN SOLAR
3
CHEMOURS
4
DAHUA TECHNOLOGY
5 FÓNDIKA
6
FOSSIL GROUP
7 FUNDACIÓN CARLOS SLIM
8 GLOBAL HITSS
9
HIKVISION
10
HUAWEI
11 INTERCAM GRUPO FINANCIERO
12 IZA BUSINESS CENTERS
13 LA COMER
14 NEOLOGY
15 PLANES MEDICAL GRUPO
16 PIÚ CAPITAL
17 RACKSPACE
18 SMILEPORIUN
19 UNIVERSIDAD LATINOAMERICARA
20 VALE NETWORK

Telcelオフィスタワー[編集]

企業数:1

Telcelオフィスタワー 1
Telcel

交通[編集]

地下鉄サン・ジョアクイン(San Joaquín)駅[編集]

 詳細は[San Joaquín]を参照

発着路線 : メキシコシティ市営地下鉄7号線

プラザ・カルソから2kmほど離れた最寄りの地下鉄駅で、徒歩25分、連絡道などのような接続設備はない。

ミゲル・デ・セルヴァンテス・S./プレサ・ファルコンバス停(miguel de Cervantes S. y Presa Falcón)[編集]

発着路線 : 12A 12B 12C 12D

ソウマヤ美術館及びプラザ・カルソ正門前にあるバス停。4系統のバスが通っており、その行先は以下の通りである。

12A ブエナビスタ駅 ー 地下鉄2号線クアトロ・カミノス(Cuatro Caminos)駅

12B ブエナビスタ駅 ー ロマス・デ・ソテロバス停

12C 地下鉄2号線サン・コスメ(San Cosme)駅 ー 地下鉄2号線クアトロ・カミノス(Cuatro Caminos)駅

12D 地下鉄2号線サン・コスメ(San Cosme)駅 ーロマス・デ・ソテロバス停

上記は全て下りバスの行先である。

脚注[編集]

  1. ^ Plaza Carso” (スペイン語). 2024年4月29日閲覧。
  2. ^ Historia” (スペイン語). 2024年4月29日閲覧。
  3. ^ Market, Real Estate (2024年4月28日). “Plaza carso” (スペイン語). Real Estate Market & Lifestyle. 2024年4月29日閲覧。
  4. ^ Complejo Plaza Carso – Edificios de México” (スペイン語). 2024年4月29日閲覧。
  5. ^ Museo Soumaya – Edificios de México” (スペイン語). 2024年4月29日閲覧。
  6. ^ Acuario Inbursa - Acuario Inbursa” (スペイン語) (2023年9月5日). 2024年4月29日閲覧。
  7. ^ Nosotros”. Teatro Telcel. 2024年4月29日閲覧。
  8. ^ Oficinas Presa Falcón, Plaza Carso – Edificios de México” (スペイン語). 2024年4月29日閲覧。

外部リンク[編集]