エルムの街

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エルムの街
ELM
外観
地図
地図
店舗概要
所在地 037-0004
青森県五所川原市大字唐笠柳字藤巻517-1
座標 北緯40度47分55.3秒 東経140度27分14.3秒 / 北緯40.798694度 東経140.453972度 / 40.798694; 140.453972 (エルムの街)座標: 北緯40度47分55.3秒 東経140度27分14.3秒 / 北緯40.798694度 東経140.453972度 / 40.798694; 140.453972 (エルムの街)
開業日 1997年(平成9年)11月20日
正式名称 エルムの街ショッピングセンター
施設所有者 五所川原街づくり株式会社
施設管理者 五所川原街づくり株式会社
商業施設面積 38,942 m²[1]
店舗数 約140
営業時間
  • 10:00 - 20:00(専門店)
  • 11:00 - 21:00(レストラン街)
  • 11:00 - 20:00(フードコート)
※一部売場・専門店は異なる
最寄駅 五所川原駅
最寄バス停 エルムの街
最寄IC 五所川原IC
外部リンク ELM公式サイト
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エルムの街(エルムのまち)は、五所川原街づくり株式会社が青森県五所川原市で運営しているショッピングモール

開業時より核店舗はイトーヨーカドー五所川原店であったが、2024年3月31日をもって撤退した[2]。(詳細は後述

概要[編集]

1992年平成4年)、五所川原市に隣接していた柏村(現:つがる市)にイオン柏ショッピングセンター(現:イオンモールつがる柏)が出店[3]し、市内の商業環境は大きく変化した[4]

市外への流出に危機感を抱いた地場百貨店中三の会長(当時)中村伸太郎はイオン出店を機に勉強会の開催を決意、五所川原店の会長室に地元商業者を集めて町の将来を考えるという取り組みに着手した。

その結果、従来は競合意識から交流が少なかった商店主らをまとめ上げるに至り[4]、大局的な見地から消費が市外の大型店へ流出するのを避けたいという意識が芽生えた地元の商店主[4]、これに五所川原市などが出資したことで第三セクターの五所川原街づくり株式会社を設立するに至った。

核テナントとして総合スーパー業のイトーヨーカ堂を迎え、ELMは開業時点で津軽地方における最大規模の商業施設となった。

店名の由来[編集]

「エルム」とは、五所川原市の市木「ハルニレ」の英語名である。

核テナントの前身[編集]

開業時より2024年3月31日まで、イトーヨーカ堂が運営する五所川原店が出店していた。

イトーヨーカ堂は1976年に弘前店を出店し青森県内に進出、1980年には八戸市に出店するなど2000年代にかけて北海道、東北はもとより国内の未出店地区に店舗網を拡大していた。

八戸市に進出した3年後の1983年2月、柏原町の中心市街地で百貨店を運営していた合資会社マルキ飛島と業務提携を結び、地場百貨店の経営に参画することで西北五地方に進出を果たした。

マルキ飛島は1875年(明治8年)創業の老舗、高度成長期の1968年に百貨店業に転換、西北五地方を代表する三大百貨店の一つに数えられた。

業務提携から5年後の1989年7月20日、百貨店としてのマルキ飛島(マルキトビシマ)は営業を終える事となった。

翌21日、総合スーパー業態のイトーヨーカドーマルキに業態転換、意匠はイトーヨーカ堂に準じたものとなり直営店が市内に進出する直前の1997年11月3日まで営業を続けた[3]

なお、IYグループ時代にイトーヨーカ堂が百貨店の経営に関わった事例は札幌松坂屋(ヨークマツザカヤ、後のロビンソン百貨店)、丸大(現在のイトーヨーカドー丸大)、大森京成百貨店(オーモリ京成、後のイトーヨーカドー大森店)と複数存在するが、このうち提携先の百貨店が総合スーパー業態に転換したのは丸大とマルキ飛島の2社のみとなっている。

イトーヨーカドー五所川原店の撤退により、後継テナントとして食品スーパー大手のロピアの出店を予定している。

中心市街地の衰退[編集]

イトーヨーカドーマルキ店が閉店したことにより市街地の商業施設は「中三」のみとなり、集客力が衰えて売上が激減[3]、中三は2006年(平成18年)1月22日に創業の地から撤退するに至った[4]

ELMの街は西北五地方における大型ショッピングモールの先駆けとなったが、同時に中心市街地の賑わいに壊滅的な打撃を与える事となった。

改装[編集]

2018年7月、2階から撤退したくまざわ書店の跡地にフードコートを新設、中でもいきなりステーキは県内初進出となった[5]

また、2023年5月にはイタリア料理レストランのサイゼリヤが県内初出店となった[6][注 1]

沿革[編集]

  • 1997年平成9年)11月20日:第三セクター方式で開業[7]
  • 2018年(平成30年)
    • イトーヨーカドーが2階から撤退、1階の食品売場(フードマーケット)をフードマルシェに改装。
    • 7月20日:ELMリニューアル、フードコートを新設[5]
  • 2024年令和6年)
    • 3月31日:イトーヨーカドーが撤退[8][9][10]
    • 夏頃 - 食品売場の後継店舗として「ロピア」が出店予定[11][12]

フロアとテナント[編集]

フロア概要[編集]

約140の専門店、8つの周辺関連施設で構成される。

フロア概要
2階 専門店街・フードコート・ELMホール
1階 インフォメーション、ELM新鮮市場・専門店、レストラン街

主なテナント[編集]

青森県初出店のスターバックス(2010年9月)

1階

2階

※テナント情報は2023年8月時点

津軽ラーメン街道[編集]

北東北アミューズメント事業を展開するナムコがプロデュースするフードテーマパークとして出店。フードコート形式の区画にラーメン店が複数出店、当初の計画では昔ながらの素朴な店舗、各地で人気の店舗が入れ替わりで出店する形態だった[要出典]

2018年7月以降は2階に新設されたフードコートに吸収され、その一角に出店する事となった[13]

ELM新鮮市場[編集]

青森県内で獲れた新鮮な海産物や、乾物惣菜などを取り扱う。駅前市場のような、小さな商店が集まった形になっている[要出典]

周辺関連テナント[編集]

閉店した大型テナント[編集]

  • イトーヨーカドー 五所川原店
  • スーパーセンタープライス[要出典]
    • 青森・秋田県内で店舗を展開していた地場の家具専門店「キノシタ」(本社・青森市)が運営していたが、2006年5月31日の事業停止に伴い閉鎖(後に破産申請)した。テナント跡には「ゼビオ」と「ニトリ」および書店から移転した「ザ・ダイソー」[注 2]が入居している。[要出典]

アクセス[編集]

つがる克雪ドームそば、青森県道156号(エルム通り)沿いに位置している。

鉄道[編集]

バス[編集]

自動車[編集]

脚注[編集]

注釈[編集]

  1. ^ これにより、サイゼリヤは本州すべての都府県に進出した。
  2. ^ 書店内の「ザ・ダイソー」跡地には「無印良品」が入る。

出典[編集]

  1. ^ 2020年度末都道府県・市町村別SC一覧” (PDF). 日本ショッピングセンター協会. 2022年5月6日閲覧。
  2. ^ ヨーカドー五所川原店、26年の歴史に幕”. 東奥日報 (2023年3月31日). 2023年3月31日閲覧。
  3. ^ a b c 「中三・五所川原店/基盤強化へ苦渋の選択」『東奥日報』東奥日報社、2005年6月12日。
  4. ^ a b c d 「中心街のあすは・五所川原中三閉店(上)商都の象徴・近代的商業の先駆け」『陸奥新報』陸奥新報社、2006年1月20日。
  5. ^ a b 青森・五所川原「ELM」にフードコート 県内初出店や5年ぶりの再出店など”. 弘前経済新聞 (2018年7月19日). 2022年7月3日閲覧。
  6. ^ サイゼリヤ 5/31 青森県初出店!』(プレスリリース)株式会社サイゼリヤ、2023年2月21日https://www.saizeriya.co.jp/PDF/irpdf001373.pdf2023年7月3日閲覧 
  7. ^ エルムの街ショッピングセンター 青森県五所川原市に郊外型SCオープン”. 商売繁盛. 財団法人あきた産業振興機構 (1997年12月). 2022年7月3日閲覧。
  8. ^ イトーヨーカドー五所川原店が来春閉店へ”. 東奥日報 (2023年7月1日). 2023年7月2日閲覧。
  9. ^ イトーヨーカドー五所川原店【閉店のお知らせ】”. イトーヨーカドー. 2023年9月12日閲覧。
  10. ^ ヨーカドー五所川原店、来年3月31日閉店”. 東奥日報 (2023年9月13日). 2023年9月15日閲覧。
  11. ^ 3月末閉店のイトーヨーカドー五所川原店 跡地にスーパー「ロピア」開業”. ABAニュース (2024年2月9日). 2023年3月31日閲覧。
  12. ^ 「小さいときからあるので…思い出が1個減って悲しい…」“イトヨ―”の愛称で親しまれ… 半世紀近く営業の店舗も撤退で衝撃広がる 北海道と東北から全撤退の『イトーヨーカドー』 後継の「ロピア」には強い期待の声”. TBS NEWS DIG (2024年2月9日). 2023年3月31日閲覧。
  13. ^ Food Court”. ELM. 2018年11月4日閲覧。
  14. ^ a b c d e アクセスマップ・駐車場”. ELM. 2018年11月4日閲覧。
  15. ^ エルムの湯”. エルムの湯. 2015年6月30日閲覧。
  16. ^ パークイン五所川原エルムシティ”. パークイン五所川原エルムシティ. 2022年3月30日閲覧。
  17. ^ 五所川原市循環バス”. 路線バス. 弘南バス. 2023年9月12日閲覧。
  18. ^ 五所川原~弘前線”. 路線バス. 弘南バス. 2021年4月3日閲覧。
  19. ^ 七和線”. 路線バス. 弘南バス. 2021年4月3日閲覧。

関連項目[編集]

外部リンク[編集]