星糞峠黒曜石原産地遺跡

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星糞峠黒曜石原産地遺跡
Location in Japan
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星糞峠黒曜石原産地遺跡 (日本)
所在地 長野県
地域 中部地方
座標 座標: 北緯36度09分0秒 東経138度12分38秒 / 北緯36.15000度 東経138.21056度 / 36.15000; 138.21056
種類 settlement
歴史
時代 縄文時代
追加情報
状態 ruins
一般公開 yes

星糞峠黒曜石原産地遺跡(ほしくそとうげこくようせきげんさんちいせき)は、縄文時代の頃に黒曜石が採取された遺跡[1]。この遺跡は長野県長和町近傍に位置している。この遺跡は2001年に国の記念物に登録された。

概要[編集]

星糞峠黒曜石原産地遺跡は、霧ヶ峰北西諏訪湖北東に位置している。このエリアでは、たくさんの旧石器時代の遺跡が残っている。黒曜石(又は「星糞 {文字通り、星の糞}」この地域の方言である)は旧石器時代から縄文時代にかけて頻繁に石器として使用されていた。それにより作られる打製石器は、矢尻やナイフなどに使われるほど鋭い。黒曜石は、様々な火山の周辺で生成される。長野県の周辺で産出された黒曜石は、遥か遠くの地でも発見されている。これは、旧石器時代の頃日本全国で黒曜石が交易されていたことを示している[2]

星糞峠黒曜石原産地遺跡は標高500メートルから1500メートルに位置していて、黒曜石は南北220メートル、東西300メートルにわたって分布している。このエリア内で、考古学者たちはたくさんのクレーターの形をした浅いくぼみを発見している。穴はそれぞれ直径10メートルの深さ3メートルほどである。いくつかの穴は重なり合い、側面をエンボス加工された石とデブリによって強化されている。また、作業場囲炉裏など、古代人の生活の遺構が含まれている。黒曜石を石器に打ち叩くことで作られた多数の断片や石核破片も残っている。この遺跡がいつ使われたのか、正確な時期を確立することは不可能である。しかし、この遺跡が機能的に使用されていたのは縄文時代草期から最終期までだということが分かっている[2]

星糞峠黒曜石原産地遺跡で採掘された黒曜石

このエリアは歴史公園として一般公開されていて、歩道やプラカードなどが設置されている。には、長和町が2004年に開設された明治大学黒曜石研究センターと連携して運営する黒曜石体験ミュージアムがある。JR東日本中央本線茅野駅から車で一時間ほどの所にある[2]

脚注[編集]

  1. ^ 星糞峠黒曜石原産地遺跡”. 文化遺産オンライン. 文化庁. 2024年5月8日閲覧。
  2. ^ a b c Isomura, Yukio; Sakai, Hideya (2012). (国指定史跡事典) National Historic Site Encyclopedia. 学生社. ISBN 4311750404 (日本語)

関連項目[編集]

外部リンク[編集]