旭川オリンピック構想
旭川オリンピック構想(あさひかわオリンピックこうそう)は、1998年冬季オリンピックの開催を北海道旭川市で目指していた構想。
1988年に日本オリンピック委員会(JOC)の国内候補地選定で長野市(長野オリンピック)に敗れたため、開催は実現しなかった。1998年冬季オリンピック招致運動は旭川市のほか、盛岡市と山形市でも行われた。
招致運動の経緯[編集]
- 1984年2月2日 - 「旭川冬季オリンピック招致を考える会」が発足。
- 1985年10月8日 - 「旭川冬季オリンピック招致期成会設立準備委員会」発足。
- 1986年
- 1988年6月1日 - JOCの委員会における投票により長野が国内開催候補都市に選出された。得票数は長野34票、盛岡7票、旭川4票、山形0票。
- 1991年6月15日 - 第97回国際オリンピック委員会総会にて、1998年長野オリンピックの開催が決定。
- 1998年2月 - 長野オリンピックが長野市を中心とする長野県内で開催。
大会の概要[編集]
旭川市内のほか鷹栖町、富良野市にも競技場を置き、1998年2月7日から22日までの16日間に7競技63種目を実施する計画であった。
経費として、競技施設建設費750億円、関連設備整備費871億円、運営費300億円、準備費40億円の計1961億円を試算していた。
実施予定種目[編集]
- アルペンスキー 10種目
- ノルディックスキー 13種目
- クロスカントリースキー男子15km、30km、50km、リレー、女子5km、10km、20km、リレー
- ノルディック複合個人、団体
- スキージャンプ70m級、90m級、団体
- フリースタイルスキー 6種目
- 男女バレエ、モーグル、エアリアル
- スピードスケート 10種目
- 男子500m、1000m、1500m、5000m、10000m、女子500m、1000m、1500m、3000m、5000m
- ショートトラックスピードスケート 8種目
- 男女500m、1000m、1500m、3000m
- フィギュアスケート 4種目
- 男女シングル、ペア、アイスダンス
- アイスホッケー 1種目
- 男子
- バイアスロン 3種目
- 男子10km、20km、リレー
- ボブスレー 2種目
- 男子2人乗り、4人乗り
- リュージュ 3種目
- 男子1人乗り、2人乗り、女子1人乗り
- カーリング 2種目
- 男子、女子
予定会場[編集]
- アルペンスキー - 富良野スキー場(富良野市、既設)
- クロスカントリースキー - 旭川競馬場及び周辺コース(旭川市神居町上雨紛、既存改修)、富沢クロスカントリーコース(練習用、既設)
- スキージャンプ - 嵐山ジャンプ競技場(鷹栖町嵐山公園、既存を全面改築)
- フリースタイルスキー - カムイスキーリンクス(旭川市神居町西岡、既設)
- スピードスケート - 近文公園屋内スピードスケート競技場(旭川市花咲町、新設)、近文公園陸上競技場仮設リンク(旭川市花咲町、練習用)
- ショートトラックスピードスケート - 西神楽オリンピック公園内STS会場(旭川市西神楽6号、7号、新設)
- フィギュアスケート - 大雪アリーナ(旭川市神楽4条7丁目、既設)、常盤公園体育館(旭川市常盤公園、練習用、新設)
- アイスホッケー - 西神楽オリンピック公園内アイスホッケーA、C会場(旭川市西神楽6号、7号、新設)、忠和公園アイスホッケーB会場(旭川市神居町忠和、新設)
- バイアスロン - 江丹別バイアスロン競技場(旭川市江丹別町拓北)
- ボブスレー・リュージュ - 富岡ボブスレー・リュージュ競技場(旭川市神居町富岡旭川サンバレースキー場隣接地、新設)
- カーリング - 西神楽オリンピック公園内カーリング会場(旭川市西神楽6号、7号、新設)
- 選手村 - (旭川市西神楽6号、7号、新設)
出典[編集]
- オリンピック冬季競技大会(1998年)開催概要計画書(旭川市、1987年発行)旭川市中央図書館蔵
- オリンピック冬季競技大会(第18回)旭川招致に関する経過報告書(オリンピック冬季競技大会旭川推進委員会、1988年9月発行)旭川市中央図書館蔵