倉敷市民会館

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倉敷市民会館
Kurashiki city auditorium
倉敷市民会館
地図
情報
完成 1972年
収容人員 1,996人
客席数 1,996席
1階 1,412席(移動席132)、2階 584席(ロイヤル席44)
延床面積 10,607m²
設備 迫り装置、オーケストラピット、音響調整室、調光室 他
用途 コンサート、演劇
運営 倉敷市文化振興財団
所在地 岡山県倉敷市本町17番1号
位置 北緯34度35分44秒 東経133度46分34秒 / 北緯34.59556度 東経133.77611度 / 34.59556; 133.77611座標: 北緯34度35分44秒 東経133度46分34秒 / 北緯34.59556度 東経133.77611度 / 34.59556; 133.77611
アクセス 倉敷駅より
バス 10分(南口バスターミナル下津井電鉄天城経由児島駅行き「市民会館前」下車)
タクシー 5分
徒歩 20分
外部リンク 倉敷市民会館
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倉敷市民会館(くらしきしみんかいかん、Kurashiki Civic Hall)は、岡山県倉敷市本町にあるコンサートホール。日本に現存するコンサートホールの中で最も歴史が長いものの一つ。

概要[編集]

ホールは、主にコンサートに使用され、和室会議室・大会議・練習室等も備えており、倉敷市の地域文化の発信拠点として年間30万人が利用している。運営はアルスくらしき(公益財団法人倉敷市文化振興財団)が行っている。

日本に現存する、最古のコンサートホール(クラシック音楽、特にオーケストラの演奏に最適化したホール)の一つである。

NHK交響楽団機関誌『フィルハーモニー』1982年(昭和57年)7月号には下記のように記され、当ホールが当時の日本における最良のコンサートホールであったことが分かる。

私たちは日本各地のホールを渡り歩き、新旧取りまぜて種々の音響に接しているわけである。消防法のお陰で木材の使用が極端に制限されてしまってからというもの、本当に響の良いホールにはめぐり会えなくなってしまったのが実情である。強いて国内の会場から選び出すならば倉敷市民会館が第一に挙げられるであろう。この会場は壁に材木を使用しているために響きが良く、しかも柔らかいのである。外国を例に持ち出してみても、ルツェルンのクンスト・ホール[注釈 1]ロサンゼルスミュージック・センターシドニーオペラ・ハウス等々すべて木をふんだんに使用しているし、単なる長方形の箱型の会場[注釈 2]である。それが弾きやすく聴きやすいのである。 — 「N響休憩室」、[1]

岡山県下では、岡山シンフォニーホール倉敷市芸文館が開館するまでキャパシティの大きなコンサートのほとんどが当館で行われていたが、現在は主催者と趣旨や規模により前述の各ホールとの住み分けができている。2008年平成20年)10月1日から2009年(平成21年)11月2日まで耐震補強工事のため休館した。

構造[編集]

ステージは間口(24m)・奥行(18m)・高さ(12m)ともに広く作られ、残響時間音響反射板を使用することで満席時1.7秒となり、特にクラシックの音楽ホールとして優れた特性を有する。

  • 敷地面積 = 15,313m2
  • 延床面積 = 10,607m2
  • 地上4階地下1階

館内設備[編集]

  • ホール (二階層)
  • 大会議室
  • 展示室(市民ギャラリー「藤」)
  • 会議室(×5)
  • 和室会議室(×2)
  • 練習室
  • レストラン

近隣ホール[編集]

  • 倉敷市芸文館 - 当市民会館からも徒歩圏内の、演劇・音楽ホール。単層バルコニー形式、885席。演劇、クラシック音楽、軽音楽コンサート等に利用される。市民会館が いわゆる「中ホール」や「小ホール」を持たないことから、利用目的によって補完関係にあるとも言える。
  • 倉敷公民館 - 鶴形山の南隣、美観地区にあり、周辺ではもっとも古いホール。387席の大ホールや音楽図書室等を備える。

脚注[編集]

注釈[編集]

  1. ^ ここで言及されている「ルツェルンのクンスト・ホール」は、ルツェルン・カルチャー・コングレスセンター(1992年開館)に代替されたと思われる。
  2. ^ シューボックス型コンサートホール」を意味する。

出典[編集]

  1. ^ 『フィルハーモニー』昭和57年7月号、NHK交響楽団、1982年、54-55頁。 

関連項目[編集]

外部リンク[編集]