伊那食品工業
種類 | 株式会社 |
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市場情報 | 非上場 |
本社所在地 |
日本 〒399-4498 長野県伊那市西春近5074 |
設立 | 1958年(昭和33年)6月18日 |
業種 | 食料品 |
法人番号 | 7100001020600 |
事業内容 | 寒天、ゲル化剤などの製造・販売 |
代表者 | 塚越 英弘(代表取締役社長) |
資本金 | 9,680万円 |
従業員数 | 470名 |
関係する人物 | 塚越 寛(最高顧問) |
外部リンク |
www |
伊那食品工業株式会社(いなしょくひんこうぎょう)は、長野県伊那市にある寒天、ゲル化剤の製造業者。
概要[編集]
株式上場しておらず、かつ大手上場企業の傘下には属していない独立系の企業である。
寒天を原料にした商品の研究開発に力を入れ、食品はもとより化粧品、医薬品等にも用途を拡げた。一般市場ではかんてんぱぱブランドの商品を提供している。業務市場ではイナアガー(アガーは英語で寒天)ブランドの商品を提供。国内市場のシェアは約80%、世界では15%である。
2008年(平成20年)には創業以来48年間増収増益を達成し、プレジデント誌にて取り上げられる。毎年着実に成長する経営に関心を抱く経営者は多く、トヨタグループ、帝人を初めとして多くの企業が見学に訪れている[1][2][3][4]。
食料品の中堅企業でありながら、特許出願を積極的に行っている[5][6]。
製品[編集]
- 業務用寒天各種
- 業務用ゲル化剤各種
- 培地用寒天
- 業務用食材各種(デザートベース、各種海藻)
- 介護食用寒天
- クレール(海藻由来の可食性フィルム)[7]
- かんてんぱぱ製品
- 養土藻(ようどそう:海藻由来の肥料)[8][9]・養土藻米[10]
- ダイエット・健康管理用食品
- インスタントスープ
- その他寒天を使用した各種インスタント食品・調味料
関連事業[編集]
- 本社、北丘工場周辺3万坪の敷地を「かんてんぱぱガーデン」と名付け、寒天レストラン、茶房、輸入雑貨店を設置している[11]。
- 大手の流通ルートを使わず、自社の通信販売及び、全国7ヶ所の営業所での販売を主とする。他に、直営のカフェ併設アンテナショップとして、全国15か所に「かんてんぱぱショップ」を展開する[12]。
- 農園事業(ぱぱな農園)[13]。
関連会社[編集]
米澤酒造[編集]
種類 | 株式会社 |
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本社所在地 |
日本 〒399-3801 長野県上伊那郡中川村大草4182-1[14] |
設立 | 1907年創業[14] |
法人番号 | 6100001021426 |
代表者 | 塚越 寛(代表取締役社長)[14] |
売上高 | 1億200万円(2017年6月期)[14] |
従業員数 | 7名(蔵人3名)[14] |
外部リンク | www.imanisiki.co.jp |
米澤酒造株式会社(よねざわしゅぞう)は、長野県上伊那郡中川村に本社を置く日本酒メーカー。1907年(明治40年)創業の老舗造り酒屋で、2014年(平成26年)に伊那食品工業の子会社となった。製品充填室兼倉庫、仕込み蔵を新築し、2017年(平成29年)には事務所兼店舗(鉄骨の平屋建て、面積約267平方メートル)が完成、リニューアルオープンした[15][16]。
- 今錦(いまにしき) - 米澤酒造定番の銘柄[17]。由来は力士であった祖先が用いていた四股名から[18]。同社公式ウェブサイトのドメイン名 (www.imanisiki.co.jp) としても用いられている。
- おたまじゃくし - 数量限定。原料となる酒米に中川村飯沼地区の棚田で栽培した美山錦だけを使用[17]。
- 年輪(ねんりん) - 酒蔵の改装後にデビューした新銘柄。米澤酒造の旗艦に位置づけられる[19]。
受賞[編集]
叙勲[編集]
大臣顕彰[編集]
- 1995年 - 科学技術庁長官賞 粉末寒天の開発功績により科学技術振興功績者として顕彰。
- 1996年 - 農林水産大臣賞 寒天滓(産業廃棄物)の再利用化を確立した功績に対し、リサイクル推進協議会よりリサイクル推進功労者として顕彰。
表彰[編集]
- 1993年 - 日本緑化センター会長賞 財団法人日本緑化センターから工場の緑化推進により表彰。
- 1996年 - 日経ニューオフィス賞 「本社・研究室」が、社団法人ニューオフィス推進協議会より表彰。
- 2002年 - 最高賞最優秀経営者賞 社長塚越寛 日刊工業新聞社主催の優秀経営者顕彰制度より(中堅・中小企業対象の最高賞)。
- 2007年 - グッドカンパニー大賞グランプリ賞 社団法人中小企業研究センターより表彰。
- 2008年 - 日本環境経営大賞 環境経営パール大賞 日本環境経営大賞表彰委員会より表彰。
- 2017年 - 第16回渋沢栄一賞 会長塚越寛 埼玉県より表彰。
関連図書[編集]
単著[編集]
- 塚越寛 著『末広がりのいい会社をつくる ~人も社会も幸せになる年輪経営~』ISBN 978-4861138621サンクチュアリ出版(2019年5月24日)
- 塚越寛 著『塚越寛 日々の言葉 人も社会も幸せになる年輪経営 』ISBN 978-4907298050 文屋 (2018年11月15日)
- 塚越寛 著『年輪経営一度きりの人生を幸せに生きるために』ISBN 978-4822256593 日経BP (2018年5月24日)
- 塚越寛 著『「いい会社」ってどんな会社ですか? 社員の幸せについて語り合おう』ISBN 978-4822259549 日経BP (2017年8月11日)
- 塚越寛 著『伊那食品工業の年輪経営 (日本でいちばん大切にしたい会社DVDブックシリーズ 現場探訪編) 』ISBN 978-4860639594 あさ出版 (2016年12月26日)
- 塚越寛 著『経営と人生を語る (日本でいちばん大切にしたい会社DVDブックシリーズ 経営者インタビュー編) 』ISBN 978-4860639600 あさ出版 (2016年12月26日)
- 塚越寛 著『塚越寛の「年輪経営の実践」CD (日本語) CD-ROM 』ISBN 978-4891013677 日本経営合理化協会出版局 (2016年1月8日)
- 塚越寛 著『PHP松下幸之助塾 vol.21(2015.1-2 ―人生と経営の成功原則とは 特別対談豊田章男×塚越寛/特集:人間力を高める』ISBN 978-4569814131 PHP研究所 (2014年12月1日)
- 塚越寛 著『リストラなしの「年輪経営」: いい会社は「遠きをはかり」ゆっくり成長』ISBN 978-4334786571光文社 (2014年9月11日)
- 塚越寛 著『幸せになる生き方、働き方』ISBN 978-4569803388 PHP研究所 (2012年4月18日)
- 塚越寛 著『いい会社をつくりましょう』ISBN 978-4990085872 文屋(2004年7月28日・新板2012年)
共著[編集]
- 鍵山秀三郎 著『幸福への原点回帰』ISBN 978-4861136269 サンクチュアリ出版 (2007年12月28日)
- 大久保寛司 著 中島敏子 編集『映像本 いい会社をつくりましょう 』ISBN 978-4990555269 文屋 (2012年8月5日)
- 大久保寛司 著『映像本 いい会社をつくりましょう』ISBN 978-4861136351サンクチュアリ出版 (2012/8/5)
脚注[編集]
- ^ “トヨタも驚愕!伊那食品工業「48期連続増収増益」の秘密”. プレジデント社 (2008年12月1日). 2021年1月20日閲覧。
- ^ “「私たちはどうあるべきか」~How to beの追求~”. トヨタイムズ (2019年6月24日). 2021年1月20日閲覧。
- ^ “[https://jbpress.ismedia.jp/articles/-/51233 世界のトヨタが「師匠」と呼ぶ伊那食品工業 豊田章男社長だけでなく、関連会社のトップが次々伊那バレーを訪問]”. JBpress (2017年10月10日). 2021年1月20日閲覧。
- ^ “トヨタの“師”が語る「新型コロナで景気が悪化しても雇用は守る」”. 株式会社日経BP (2020年4月22日). 2021年1月20日閲覧。
- ^ “伊那食品工業 公開特許公報”. Espacenet. 2016年2月25日閲覧。
- ^ なお、J-PlatPatでは2016年2月25日現在で257件の公開特許公報がヒットしたことをここに記す。
- ^ “海藻由来の可食性フィルム”. 伊那食品工業. 2021年1月19日閲覧。
- ^ “海藻肥料好評販売中!”. かんてんぱぱ. 2021年1月19日閲覧。
- ^ “拠点一覧”. 伊那食品工業. 2021年1月19日閲覧。
- ^ “特別栽培米 養土藻米”. かんてんぱぱオンラインショップ. 2021年1月19日閲覧。
- ^ “かんてんぱぱガーデン”. 伊那食品工業. 2021年1月19日閲覧。
- ^ “全国のショップ”. かんてんぱぱ. 2021年1月19日閲覧。
- ^ “農園事業”. 伊那食品工業. 2021年1月19日閲覧。
- ^ a b c d e “会社概要”. 米澤酒造 (2017年6月). 2018年3月10日閲覧。
- ^ “地域に愛される酒蔵 米澤酒造リニューアル”. Nagano Nippo Web (長野日報社). (2017年9月29日) 2018年3月10日閲覧。
- ^ “ずらり酒徳利 米澤酒造リニューアルオープン”. Nagano Nippo Web (長野日報社). (2017年12月10日) 2018年3月10日閲覧。
- ^ a b 馬渕信彦 (2017年10月30日). “日本酒ブームの影で増加する酒蔵の廃業――「買収」という「ポジティブな手法」が蔵元を救う”. GetNavi Web (学研プラス) 2018年3月10日閲覧。
- ^ “コトバンク 今錦とは([日本酒・本格焼酎・泡盛]銘柄コレクションの解説)”. 2018年3月11日閲覧。
- ^ “製品案内”. 米澤酒造. 2018年3月10日閲覧。