トヨタ・WiLL Vi
トヨタ・WiLL Vi NCP19型 | |
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ノーマルルーフ仕様 | |
キャンバストップ仕様 | |
概要 | |
製造国 | 日本(神奈川県) |
販売期間 | 2000年1月-2001年12月 |
ボディ | |
乗車定員 | 5人 |
ボディタイプ | 4ドア セダン |
エンジン位置 | フロント |
駆動方式 | 前輪駆動 |
プラットフォーム | トヨタ・NBCプラットフォーム |
パワートレイン | |
エンジン | 2NZ-FE型 直4 DOHC 1.3L |
変速機 | コラム式4速AT |
前 |
前:マクファーソンストラット 後:トーションビーム |
後 |
前:マクファーソンストラット 後:トーションビーム |
車両寸法 | |
ホイールベース | 2,370mm |
全長 | 3,760mm |
全幅 | 1,660mm |
全高 | 1,575-1,600mm |
車両重量 | 940-950kg |
その他 | |
販売終了前月までの新車登録台数の累計 | 1万5758台[1] |
WiLL Vi (ウィル ブイアイ)とは、トヨタ自動車のWiLLブランド第1弾として2000年1月に登場し、2001年12月まで販売していた乗用車である。製造はセントラル自動車(現・トヨタ自動車東日本)が担当していた。
WiLLブランドとしての製品であるため、TOYOTAのロゴやエンブレムは冠していない。
機構・スタイル[編集]
ヴィッツのプラットフォームを元にしたラウンドノッチバックの4ドアセダンであるが、かぼちゃの馬車をモチーフとしたスタイリングを特徴とする。特にリヤウインドウは初代マツダ・キャロルを彷彿とさせるクリフカットと呼ばれる、切り落とされ、伏角のついた形となっている。
内装も丸みを持ち、かつ温かみのある色調が特徴で、インパネはフランスパンのイメージである。プレスドアの採用と外板(鉄板)むき出しの内装が社内基準を満たすことが出来なかったため、衝突安全ボディ「GOA」の名称は使用されなかった(ただし、車体設計そのものはGOA基準で作られている)。ノーマルルーフのほかにキャンバストップも用意されていた。
型式のNCP19が表すように、初代ヴィッツの系譜(派生車)であり、多くのコンポーネントを共用する。その一方で、ドアミラーにL300型ダイハツ・オプティのドアミラー[2]、サイドウインカーにホンダ・ビート純正を流用するなど、メーカーの枠を超え、デザイン重視でパーツをセレクトしている。
エンジンはヴィッツの1.3リッター車と同じ2NZ-FE型を採用し、サスペンションもフロントはマクファーソンストラット、リヤがトーションビームである。タイヤ・ホイールも雰囲気を壊さない様、初代プリウス用の165/65R15 81Sの細身・大径のものが流用されている(ホイールはプリウスのスタッドレスタイヤ用スチールホイールで、ホイールカバーのみ専用デザインで生物のスカシカシパンに似た意匠を用いている。この15インチスチールホイールおよび165/65R15 81Sラジアルタイヤは後にマイナーチェンジ後のプラッツの1.5リッターモデルにも流用される。これもまたホイールカバーのみ専用デザイン)。ATセレクトレバーはベンチシートとの兼ね合いから、コラムシフトとなっている[3]。 初代ヴィッツをベースとした車両の中では唯一、本車は全車二輪駆動(2WD車)で、四輪駆動(4WD車)の設定はなかった。
クリフカットデザインが当時の自動洗車機の動作に対応しておらず、トラブルが起こるケースもあった。ただし車種選択スイッチがある洗車機に関しては、「リアスポイラー付き1BOX」か「ウイング付きミニバン」等を選択する事によってこのトラブルは解決することが可能であった[4]。
2000年(平成12年)に放映されたCMは、WiLL Viが線路の上を走り、後ろから走ってきた電車に追突されそうになる、という内容が危険な運転を助長していると抗議があり、途中から「このCMは特殊合成によるフィクションです。」と注釈のテロップが追加された。
販売[編集]
販売期間はおよそ2年と短かったが、WiLLブランド第1弾として、季節ごとに限定色を用意したりなどの斬新な販売策がとられた。84万5千円から買えるヴィッツに対して130万円からと割高だったため、月に数百台という販売成績であった。
取扱ディーラーはトヨタビスタ店(現ネッツ店)。沖縄県ではトヨタカローラ店にて販売。