アゴヒゲトカゲ属
アゴヒゲトカゲ属 | |||||||||||||||||||||||||||||||||
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ヒガシアゴヒゲトカゲ Pogona barbata
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分類 | |||||||||||||||||||||||||||||||||
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和名 | |||||||||||||||||||||||||||||||||
アゴヒゲトカゲ | |||||||||||||||||||||||||||||||||
英名 | |||||||||||||||||||||||||||||||||
Bearded dragon | |||||||||||||||||||||||||||||||||
種 | |||||||||||||||||||||||||||||||||
アゴヒゲトカゲ属(アゴヒゲトカゲぞく、Pogona)は、爬虫綱有鱗目アガマ科に属する属。
分布[編集]
形態[編集]
体型は扁平[2]。頭部は幅広い[2]。頭部や体側面には刺状の鱗が並ぶ[2][3]。属名Pogonaはギリシャ語で「髭」を指すpogonに由来し[2]、和名とほぼ同義。
鼓膜が露出する[2]。
分類[編集]
古くはAmphibolurus属に含まれ、ヒガシアゴヒゲトカゲ1種だと考えられていた[2]。しかしヒガシアゴヒゲトカゲが複数の種に分割されたことにより、独立した属として分割された[2]。
- Pogona barbata ヒガシアゴヒゲトカゲ (Eastern bearded dragon)
- Pogona henrylawsoni ローソンアゴヒゲトカゲ (Rankin's dragon)
- Pogona microlepidota ササメアゴヒゲトカゲ
- Pogona minima ニシアゴヒゲトカゲ(ヒメアゴヒゲトカゲの亜種とする説もあり[2][3])
- Pogona minor ヒメアゴヒゲトカゲ
- Pogona mitchelli ミッチェルアゴヒゲトカゲ(ヒメアゴヒゲトカゲの亜種とする説もあり[2][3])
- Pogona nullarbor ナラーボーアゴヒゲトカゲ
- Pogona vitticeps フトアゴヒゲトカゲ (Central Bearded Dragon)
生態[編集]
砂漠や荒野、草原、森林などに生息する[2]。地上棲もしく半樹上棲で、倒木の上などに登ることが多い[2]。危険を感じると口を開け喉の皮膚を広げて威嚇する種もいる[2][3]。
食性は雑食で、昆虫、小型爬虫類、小型哺乳類、花、果実などを食べる[2]。
人間との関係[編集]
ペットとして飼育されることもあり、日本にも輸入されている。主にフトアゴヒゲトカゲが流通する[1][2]。テラリウムで飼育される。昼間(もしくは照明と合わせて一定持間)は小型の保温用の電球などをケージの中へ照射し局所的に高温の場所を作る[1]。また照明として紫外線照射量の多い爬虫類飼育用の蛍光灯などを一定時間点灯する[1]。水は倒されないような水容器を設置する[1]。餌はコオロギなど昆虫、野菜、本種専用や雑食のトカゲ用の人工飼料などを与える[1]。口に入る動物は何でも食べてしまい[2]全長に差がある場合は共食いすることもあるため、基本的に単独で飼育する[1]。
般的な健康問題[編集]
アゴヒゲドラゴンは病気にはかなり強いですが、不適切なケアはアゴヒゲドラゴンを死に至らしめる可能性があります[4][5]。 ヒゲドラゴンが抱える可能性のある健康問題には、代謝性骨疾患[6]、アデノウイルス、インパクション、極性化、難産[7]、黄カビ病[8]、寄生虫などがある。 飼育下でヒゲドラゴンが直面する健康問題のほとんどは、栄養不良と熱および照明の不足に関連している[9][10]。
代謝性骨疾患[編集]
代謝性骨疾患(MBD)は、致命的となる可能性のあるいくつかの一般的な疾患の総称であり、おそらくヒゲドラゴンの最も一般的な健康問題である[11]。MBDの主な徴候は、骨格構造の弱体化と変形の可能性である。 これは、不適切な食事や不適切な照明の使用により、ヒゲドラゴンが食事からカルシウムを適切に吸収できないか、食事中のカルシウムが十分でないために起こります。
低カルシウム血症[編集]
ヒゲドラゴンの血中カルシウム濃度が低いと低カルシウム血症になる 低カルシウム血症は、代謝性骨疾患に最もよく合併する。 カルシウムレベルが低いと、筋肉の痙攣やけいれんを引き起こす可能性がある。 低カルシウム血症は、成体よりもやや脆弱な若いヒゲドラゴンによく見られる。 低カルシウム血症だけでなく、代謝性骨疾患を予防するためにも、十分なカルシウムを含む食事を心がけることが重要である[12]。
画像[編集]
-
ローソンアゴヒゲトカゲ
P. henrylawsoni -
ヒメアゴヒゲトカゲ
P. minor -
フトアゴヒゲトカゲ
P. vitticeps
関連項目[編集]
参考文献[編集]
- ^ a b c d e f g 海老沼剛 『爬虫・両生類ビジュアルガイド トカゲ1 アガマ科&イグアナ科 〜イグアナ・フトアゴヒゲトカゲ他、世界のトカゲの生態、飼育〜』、誠文堂新光社、2004年、40-43、130-131頁。
- ^ a b c d e f g h i j k l m n o p 千石正一 「Reptiles&Amphibians Gallery アゴヒゲトカゲ」『月刊アクアライフ』197号、マリン企画、1995年、204-207頁。
- ^ a b c d 千石正一監修 長坂拓也編著 『爬虫類・両生類800種図鑑 第3版』、ピーシーズ、2002年、40-41頁。
- ^ “Bearded Dragon Behavior, Body Language and Health”. www.terrariumquest.com. 2024年5月1日閲覧。
- ^ “Bearded Dragon Dying Signs You Need to Know”. www.thepettime.com. 2024年5月1日閲覧。
- ^ “Comprehensive Care Guide for Bearded Dragons: The Friendly Reptiles”. cleverrabbits.com. 2024年5月1日閲覧。
- ^ “Bearded Dragon Egg Bound”. beardeddragonsworld.com. 2024年5月1日閲覧。
- ^ “Yellow Fungus Disease – Symptoms, Treatment & Care”. beardeddragonsworld.com. 2024年5月1日閲覧。
- ^ “Bearded Dragons - Diseases”. vcahospitals.com. 2024年5月1日閲覧。
- ^ “Bearded Dragon Health Issues, Diseases and Advice”. www.lizards101.com. 2024年5月1日閲覧。
- ^ “A survey of diseases in captive bearded dragons: a retrospective study of 529 patients”. vetmed.agriculturejournals.cz. 2024年5月1日閲覧。
- ^ “Calcium Deficiency”. www.triciaswaterdragon.com. 2024年5月1日閲覧。