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筑前簑島駅

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
筑前簑島駅
駅舎(1983年3月)
ちくぜんみのしま
Chikuzen-Minoshima
博多 (1.6 km)
(1.1 km) 筑前高宮
地図
所在地 福岡市博多区美野島3丁目
北緯33度34分33.5秒 東経130度25分13.5秒 / 北緯33.575972度 東経130.420417度 / 33.575972; 130.420417
所属事業者 日本国有鉄道
所属路線 筑肥線
キロ程 1.6 km(博多起点)
電報略号 チミ←ミノ
駅構造 地上駅
ホーム 1面1線
開業年月日 1929年昭和4年)7月20日[1]
廃止年月日 1983年(昭和58年)3月22日[1]
備考 福 福岡市内
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筑前簑島駅(ちくぜんみのしまえき)は、かつて福岡県福岡市博多区美野島3丁目にあった日本国有鉄道筑肥線廃駅である。福岡市地下鉄1号線との直通運転開始に伴う博多駅 - 姪浜駅間の廃止により廃駅となった。

歴史[編集]

駅構造[編集]

単式ホーム1面1線の地上駅で、ホームの端に小さな駅舎があった[3]。小規模な構造で快速通過駅だったが、駅付近に複数の工場や事業所があり通勤客の利用が多いため[2]筑前高宮駅から派遣された駅員が1名配置されていた[3]

利用状況[編集]

駅周辺の工場や事業所への通勤客が利用していたが、定期券は事業所ごとに日本交通公社(現・JTB)から一括購入するため、駅の収入はさほどでもなかった。博多駅までは沿線を走る西鉄バスと競合しており、片方の運賃が上がるともう片方の乗客が増えるという現象が運賃値上げのたびに起きていた[3]

駅周辺[編集]

駅の西側を那珂川が流れ、那珂川橋梁が架けられていた。駅のすぐ東側で国道385号と交差しており、国道が線路上をまたぎこす立体交差となっていた。

周辺施設[編集]

隣の駅[編集]

日本国有鉄道
筑肥線
博多駅 - 筑前簑島駅 - 筑前高宮駅
1964年の博多駅移転に伴い、博多駅との間隔は約1.4kmに縮んだ。そのため、下り列車は百年橋まで加速しカーブに差し掛かると惰性で駅まで減速した[2]

現状[編集]

駅跡は舗装されて空き地となっているほか、駅東側のパナソニック敷地の北側にあたる旧線路は、遊歩道になっている。駅のすぐ東側(博多寄り)の遊歩道脇に、駅を模したホームと駅名板が設置されている。ただし、ホーム部分は一部を残した[2]という説と、廃駅後に再設置されたという説がある[4]

ホームをまたいでいた国道のオーバーパスは、歩道への階段の一部を取り外した[4]上で、現在も使用されている(歩行者は国道沿いの生活道路を通行可能)。橋桁には、ディーゼル機関車煤煙の跡が黒い帯となって残っている[2][4]

脚注[編集]

出典[編集]

  1. ^ a b c d e 石野哲(編)『停車場変遷大事典 国鉄・JR編 Ⅱ』JTB、1998年、722頁。ISBN 978-4-533-02980-6 
  2. ^ a b c d e f g h 樋口庄造『旧国鉄筑肥線 そこに駅があった』 西日本新聞社 2015年 ISBN 978-4-8167-0898-5 P.85-94・112-113
  3. ^ a b c d e f g h 夕刊フクニチ新聞社・編『福岡駅風土記』 1974年 葦書房 P.120-121
  4. ^ a b c d 美野島陸橋下の黒い汚れの正体とは”. 三好不動産 (2020年5月26日). 2023年3月21日閲覧。

関連項目[編集]