大久保昭男
大久保 昭男(おおくぼ てるお、1927年9月1日 - 2024年3月12日)は、日本のイタリア文学者、フランス文学者[1]。本名「てるお」だが「あきお」と読むこともある。
経歴[編集]
茨城県結城郡西豊田村(現・八千代町)生まれ。1945年第一高等学校入学を経て、東京大学文学部仏文科卒。アルベルト・モラヴィアの作品を数多く訳した。(児童向けを含め)フランス文学の訳書も出している。
英文学の翻訳者大久保康雄は遠縁の親戚に当たる。
著書[編集]
- ソビエト印象旅行 現代モスクワっ子気質 (三一新書 1962年)
- 故郷の空イタリアの風 (新評論 2006年) 回想記
翻訳[編集]
- 七人の息子たち (アルチーデ・チェルヴィ 弘文堂 1961年)
- 喜びは死を超えて セレーニ夫人の手記 (マリーナ・セレーニ 弘文堂 1961年)
- 西北地方物語 ベトナム小説集 (トー・ホアイ他 広田重道共訳 新日本出版社(世界革命文学選) 1962年)
- 現代の英雄 (プラトリーニ 三一書房 1962年)
- 貧しき恋人たち (ヴァスコ・プラトリーニ 至誠堂 1963年 のち新日本文庫)
- 軽蔑 (アルベルト・モラヴィア 至誠堂 1964年 のち角川文庫)
- 娘たちは怒りをこめて (ロレンツァ・マゼッティ 早川書房 1965年)
- 無関心な人びと (モラヴィア 早川書房 1966年 のち角川文庫)
- 美男アントニオ (ヴィタリアーノ・ブランカーティ 早川書房 1966年)
- 孤独な青年 (モラヴィア 早川書房 1966年 のち角川文庫)
- 仮装舞踏会 (モラヴィア 早川書房 1966年)
- 二人の女 (モラヴィア 集英社(現代の世界文学) 1967年、集英社文庫 1979年)
- 目的としての人間 (モラヴィア 講談社 1967年)
- キブツの娘 ほか 戯曲集 (モルデハイ・ベルンスタイン 講談社 1968年)
- メモリアル (パオロ・ヴォルポーニ 新潮社 1969年)
- ふたりの若者 (モラヴィア 角川文庫 1970年)
- 夫婦の愛 (モラヴィア 角川文庫 1970年)
- 仮面の人びと (モラヴィア 角川文庫 1970年)
- モラヴィア初期作品集1 誘惑者 (学芸書林 1971年 のち角川文庫)
- 潰えた野心 (モラヴィア 角川文庫 1971年)
- ローマの女 (モラヴィア 角川文庫 1971年)
- パラダイス (モラヴィア 角川書店 1972年)
- わたしとあいつ (モラヴィア 講談社 1972年)
- 明日はスペインだ (サンチアゴ・カリリョ 新日本出版社 1976年)
- 海辺のあいびき モラヴィア短篇集1 (角川文庫 1976年)
- ぼくの世界 モラヴィア短篇集2 (角川文庫 1977年)
- 世界短編名作選 イタリア編 (高橋勝之、山崎功共編訳 新日本出版社 1977年)
- 青春の影 ジョヴァンニーノー (エルコレ・パッティ 角川文庫 1978年)
- 開かれた扉 イタリア共産党内部の10年 (ダヴィデ・ラヨロ 合同出版 1979年)
- ソ連邦史 (全4巻 G.ボッファ 坂井信義共訳 大月書店 1979年-1980年)
- モラヴィア不機嫌な作家 (モラヴィア 合同出版 1980年)
- 王様は裸だ-モラヴィアは語る (河出書房新社 1981年)
- シャルルとイエズス シャルル・ド・フコーの伝記 (C.ルプティ エンデルレ書店 1981年)
- 愛よ知よ永遠なれ グラムシ獄中からの手紙 1-4 (坂井信義共訳 大月書店 1982年)
- ルクレツィア・ボルジア ルネッサンスの黄昏 (マリーア・ベロンチ 河出書房新社 1983年)
- 十五少年漂流記 (ベルヌ ポプラ社文庫 1984年、ポプラポケット文庫 2005年)
- いやいやながらの“参加” (モラヴィア 三省堂 1984年)
- ああ無情 (ユゴー ポプラ社 1985年、ポプラポケット文庫 2007年)
- 吸血鬼(ピオウラ)の影 (L.G.ブッファリーニ 角川文庫 1985年)
- カサノヴァ回想録 1.2 (ジル・ペロー編 社会思想社(現代教養文庫) 1986年)
- イタリア使節の幕末見聞記 (V.F.アルミニヨン(V. F. Arminjon) 新人物往来社 1987年、講談社学術文庫 2000年)
- 君はグラムシを知ってるか? (『ウニタ』紙編集部 坂井信義共訳 リベルタ出版 1987年)
- 母をたずねて (エドモンド・デ・アミーチス ポプラ社 1988年、ポプラ社文庫 1999年)
- イタリアのむかし話 (イタロ・カルヴィーノ 偕成社 1989年)
- 明治滞在日記 (A.ベルソール 新人物往来社 1989年)
- ボルジア家 (イヴァン・クルーラス 河出書房新社 1989年)
- 金曜日の別荘 (モラヴィア 文藝春秋 1992年)
- モラヴィア自伝 (アラン・エルカン共著 河出書房新社 1992年)
- 評伝ボッカッチョ 中世と近代の葛藤 (アンリ・オヴェット(Henri Hauvatte) 新評論 1994年)
- 雪の中の軍曹 (マーリオ・リゴーニ・ステルン 草思社 1994年)
- 裏切られた夫の手記 (ジョヴァンニ・ドゥージ 草思社 1995年)
- 豹女 (モラヴィア 草思社 1995年)
- ヒトラー=ムッソリーニ秘密往復書簡 (草思社 1996年)
- 声 (ダーチャ・マライーニ 中央公論社 1996年)
- 母への遺書 フィレンツェ連続殺人事件の真実 (アルベルト・ベヴィラックァ 河出書房新社 1997年)
- 他人をほめる人、けなす人 (フランチェスコ・アルベローニ 草思社 1997年)
- 狂った旋律 (パオロ・マウレンシグ 草思社 1998年)
- 母なる地中海 (ドミニック・フェルナンデス 河出書房新社 1999年)
- 宇宙をつくりだすのは人間の心だ (アルベローニ 草思社 1999年)
- 愛を育てる食べ物壊す食べ物 (ウイリー・パジーニ(Willy Pasini) 川本英明共訳 小学館 2001年)
- 死都ゴモラ 世界の裏側を支配する暗黒帝国 (ロベルト・サヴィアーノ 河出書房新社 2008年)