2008年メキシコ内務省チャーター機墜落事故
事故現場 | |
事故の概要 | |
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日付 | 2008年11月4日 |
概要 | パイロットエラー、及び後方乱気流による制御の喪失 |
現場 |
メキシコ メキシコシティ ロマス・デ・チャプルテペック 北緯19度25分35秒 西経99度12分13秒 / 北緯19.42639度 西経99.20361度座標: 北緯19度25分35秒 西経99度12分13秒 / 北緯19.42639度 西経99.20361度 |
乗客数 | 6 |
乗員数 | 3 |
負傷者数 | 0 |
死者数 | 9 (全員) |
生存者数 | 0[1] |
機種 | リアジェット45 |
運用者 | メキシコ内務省 |
機体記号 | XC-VMC[2] |
出発地 | サン・ルイス・ポトシ国際空港 |
目的地 | メキシコシティ国際空港 |
地上での死傷者 | |
地上での死者数 | 7 |
地上での負傷者数 | 40[3] |
2008年メキシコ内務省チャーター機墜落事故(2008ねんメキシコないむしょうチャーターきついらくじこ)は、2008年11月4日にメキシコで発生した航空事故である。サン・ルイス・ポトシ国際空港からメキシコシティ国際空港へ向かっていたメキシコ内務省のチャーター機(リアジェット45)が着陸進入中にメキシコシティの市街地に墜落した。乗員乗客9人全員と地上の7人が死亡した[4][5]。犠牲者にはメキシコ内務長官のフアン・カミロ・モウリーニョが含まれていた[6]。
事故機
[編集]事故機のリアジェット45(XC-VMC)は2000年に製造番号45-028として製造された。総飛行時間は2,486時間で、2,215サイクルの経験があった[2]。
事故の経緯
[編集]事故機はメキシコ内務省がチャーターした便で、サン・ルイス・ポトシのサン・ルイス・ポトシ国際空港からメキシコシティ国際空港へ向かっていた[7]。
18時04分、リアジェット45はサン・ルイス・ポトシ国際空港を離陸した。18時40分、管制官はパイロットに滑走路05RへのILS / DME進入を許可した。リアジェット45の前方にはメキシカーナ航空1692便(ボーイング767-300)[注釈 1]が飛行していた。18時42分、1692便はメテオVORを対地速度224ノット (415 km/h)で通過した。一方、リアジェット45は18時44分にメテオVORを262ノット (485 km/h)で通過した。この時点で、1692便とリアジェット45の距離は約5.7NMであった。18時46分、リアジェット45は1692便の後方3.8NMまで接近し、後方乱気流に巻き込まれた。そのため機体の制御が失われ、リアジェット45は急降下した。そのまま機体は金融街に墜落し、炎上した[2][8][9]。運輸長官のルイス・テレスは搭乗者は全員死亡したと述べた[10]。また、墜落は破壊行為などによるものではないと発言した[11][注釈 2]。
この事故により複数の車両と屋台が炎上し、地上で7人が死亡し、40人が負傷した[1]。また、残骸の周りには遺体の一部が散乱していた[12]。
政府の反応
[編集]事故の死者にはメキシコ内務長官のフアン・カミロ・モウリーニョが含まれていた[13][12][14]。
メキシコのフェリペ・カルデロン大統領は国営テレビで演説を行った。大統領はモウリーニョの家族へ哀悼の意を示し[15]、モウリーニョはメキシコをより良い国にするため奮闘したと述べた。また、大統領はどんな困難や苦痛があってもメキシコをより良い国へしていくため戦い続けると言った[15]。
事故調査
[編集]調査からリアジェット45が前方を飛行するボーイング767に接近しすぎ、後方乱気流に巻き込まれたことが判明した。小型機は大型機の後方、5海里(9.3km)までの接近が許容されているが、リアジェットは4.1海里(7.6km)まで接近していた[16]。
最終報告書では機体が後方乱気流に巻き込まれパイロットが制御を失ったことが墜落原因であると推定された。また、パイロットがリアジェットの適切な訓練を受けていなかったこと、パイロットによる減速が遅れたこと、管制官が早すぎる進入速度を訂正しなかったことなども事故の要因となった[2]。
映像化
[編集]- メーデー!:航空機事故の真実と真相 第12シーズン第8話「Inner City Carnage」
脚注
[編集]注釈
[編集]出典
[編集]- ^ a b “3 dead, 5 injured in Mexico City plane crash”. Xinhua News Agency. (5 November 2008). オリジナルの9 December 2008時点におけるアーカイブ。 5 November 2008閲覧。
- ^ a b c d “Accident description Mexican Government XC-VMC”. 24 April 2020閲覧。
- ^ “Reporta GDF ocho muertos y 40 heridos de gravedad” (Spanish). El Universal. (11 April 2008). オリジナルの3 November 2013時点におけるアーカイブ。 11 May 2008閲覧。
- ^ “16 Dead in Mexico Plane Crash”. Mexico City: Latin American Herald Tribune. オリジナルの18 February 2012時点におけるアーカイブ。 15 December 2008閲覧。
- ^ Lagunas, Icela; Martinez, Edith (6 November 2008). “Suman ya 14 muertos” (Spanish). Mexico City: El Universal. オリジナルの25 November 2008時点におけるアーカイブ。 6 November 2008閲覧。
- ^ news.bbc.co.uk, BBC Profile: Juan Camilo Mourino Archived 4 November 2013 at the Wayback Machine.
- ^ “Mike Charly, ¿escucha?... la respuesta jamás llegó”. El Universal. (6 November 2008). オリジナルの12 December 2008時点におけるアーカイブ。 6 November 2008閲覧。
- ^ “Mexican minister dies in crash”. Sunday Times. (5 November 2008) 5 November 2008閲覧。[リンク切れ]
- ^ “Mexico minister 'killed' in crash”. BBC News. (5 November 2008). オリジナルの6 November 2008時点におけるアーカイブ。 5 November 2008閲覧。
- ^ “Mexico interior minister aboard plane that crashed”. Associated Press. (5 November 2008) 5 November 2008閲覧。[リンク切れ]
- ^ “No Indications that Suggest a Hypothesis Other than that It was an Accident: SCT”. Office of the President of Mexico (5 November 2008). 22 June 2009時点のオリジナルよりアーカイブ。5 November 2008閲覧。
- ^ a b “Mexico's Interior Minister Killed in Plane Crash”. Bloomberg Television. (5 November 2008) 5 November 2008閲覧。
- ^ “Mexico interior minister killed in plane crash: official”. ABC News. (5 November 2008). オリジナルの6 December 2008時点におけるアーカイブ。 5 November 2008閲覧。
- ^ “Los tripulantes de la aeronave” (Spanish). Mexico City: El Universal. (4 November 2008). オリジナルの1 December 2008時点におけるアーカイブ。 5 November 2008閲覧。
- ^ a b Jiménez, Sergio Javier (4 November 2008). “Ofrece Calderón condolencias a la familia de Mouriño” (Spanish). Mexico City: El Universal. オリジナルの8 December 2008時点におけるアーカイブ。 4 November 2008閲覧。
- ^ AIN staff (5 November 2009). “Turbulence Caused Mexican Learjet 45 Crash”. AIN Online (Aviation International News). オリジナルの18 April 2013時点におけるアーカイブ。