香港の鉄道
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香港の鉄道(ホンコンのてつどう)では香港における各種鉄道の概要について記す。
概要
[編集]香港の鉄道は、香港島、九龍半島及びランタオ島とその隣接部にのみ存在している。香港の地下鉄と空港連絡鉄道は総延長200キロ以上で、香港鉄路有限公司(港鉄公司)が経営し、新界にあるライトレールの軽鉄や中国本土と結ぶ路線も経営している。この他、2階建て路面電車の香港トラム、ケーブルカーのピークトラム、索道の昂坪360があり、これらも香港の鉄道輸送網の一翼を担っている。
歴史
[編集]香港で最初に敷設された鉄道は、香港島の太平山、半山区、中環を結ぶピークトラムで、1888年に開通した。続いて1904年に香港島北部の沿岸に香港電車が開業、1910年には広州と結ぶ九広鉄路英国区間(九廣鐵路英段)が開業した。1979年には地下鉄の観塘線が開業、1982年には九広鉄路英国区間の電化工事が完成、電車による近郊区間輸送を開始した。1988年に屯門、元朗地区に九広軽鉄が開業した。2007年9月2日に地下鉄路公司(MTR)と九広鉄路(KCR)が合併して香港鉄路有限公司(港鉄公司)となり、地下鉄、地上線を一括した鉄道輸送網を形成している。
鉄道の種類
[編集]地下鉄
[編集]- 東鉄線 (East Rail Line)(九広鉄路から借りた)
- 観塘線 (Kwun Tong Line)
- 荃湾線 (Tsuen Wan Line)
- 港島線 (Island Line)
- 南港島線 (South Island Line)
- 東涌線 (Tung Chung Line)
- 将軍澳線 (Tseung Kwan O Line)
- 屯馬線 (Tuen Ma Line) (馬鞍山線と西鉄線から繋がって併合、九広鉄路から借りた)
- 迪士尼線(ディズニーランドリゾート線) (Disneyland Resort Line)
空港連絡鉄道
[編集]- 機場快線(エアポート・エクスプレス) (Airport Express Line)
ライトレール
[編集]ロープウェイー(索道)
[編集]昂坪360は香港ランタオ島の東涌と昂坪(ゴンピン)を結んでいる。
ケーブルカー(鋼索式鉄道)
[編集]ピークトラム(山頂纜車)は香港で最初に営業した鉄道(鋼索式)である。
路面電車
[編集]香港トラム(香港電車)は香港島北部地域を東西に結ぶ路線と支線を持つ路面電車である。路面電車としては世界的にも希少な2階建て車両(ダブルデッカー)で運行している。
遊園地の鉄道
[編集]- 香港海洋公園纜車:香港海洋公園内の索道。
- 香港海洋公園海洋列車:香港海洋公園内の隧道鋼索式鉄道。高峰駅と海濱駅を結ぶ。
- 香港ディズニーランド鉄道:香港ディズニーランド内の観光鉄道。
区境を跨ぐ鉄道輸送
[編集]- 広深港高速鉄道:中国広東省広州市の広州南駅から東莞市、深圳市を経由して、香港に至る高速鉄道である。2011年8月に深圳北駅までが開通。2018年9月23日に香港西九龍駅までが正式に開通した。
- 城際直通車:紅磡 (ホンハム)駅発着の中国本土行き直通列車が広州東駅(広州市)、北京西駅(北京市)、上海駅(上海市)との間で運転されていた。1910年、九龍(現在のスターフェリー乗り場)~広州間の内、香港側の「九広鉄路英段」(後の九広東鉄、KCR East Rail、東鐵)と、中国広東省側の「九広鉄路華段」を含めた全区間、178.7 km が完成し全通する。2007年12月2日には経営効率化のため既に民営化されていた香港MTRに路線の運営権を委譲し、事実上吸収合併されることになった。新型コロナウイルス感染症の影響により2020年1月28日に運転を取りやめ、代替となる広深港高速鉄道が開通したため廃止されることが2022年に発表された。
- 港深空港鉄路(港深機楊鐵路):香港と深圳市が計画している区境を跨ぐ高速鉄道。香港国際空港と深圳宝安国際空港を結ぶ高速鉄道。