コンテンツにスキップ

西村精一

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
西村精一

西村 精一(にしむら せいいち、1855年7月21日安政2年6月8日[1][2][3][注釈 1])- 1924年(大正13年)3月20日[1][4][注釈 2])は、明治から大正期の陸軍軍人政治家華族。最終階級は陸軍中将貴族院議員男爵

経歴

[編集]

長門国阿武郡、現在の山口県萩市[2]長州藩士・西村昌三の三男[注釈 3]として生まれる[2][5]。1871年(明治4年)大阪開成黌に入学[6]。1874年(明治7年)東京陸軍兵学寮(のち陸軍士官学校)に転じ[6]、1876年(明治9年)に卒業し陸軍少尉試補となる[5][6]

1877年(明治10年)4月21日、陸軍少尉任官[7]1894年(明治27年)3月、野戦砲兵第2連隊長に就任し[7] 日清戦争に出征[3]威海衛作戦などに参加[3]。その後、台湾に派遣された[3]1895年(明治28年)10月、砲兵大佐に昇進した[7]

1897年(明治30年)10月、野戦砲兵第10連隊長となり[7]1900年(明治33年)4月、陸軍少将に進級し舞鶴要塞司令官に就任した[3][7]。同年7月、東京砲兵工廠提理に発令され[3][7]1902年(明治35年)5月から翌年5月まで兵器監事務取扱を兼務した[7]

1906年(明治39年)7月、陸軍中将に進み[3][7]1907年(明治40年)9月21日、その功績により男爵を叙爵し華族となった。1910年(明治43年)11月に待命となり[3][7]1913年(大正2年)1月、予備役に編入[3][7]1918年(大正7年)4月1日、後備役となる[8]

1918年7月10日、貴族院男爵議員に当選し[9][10]、死去するまで貴族院議員に在任した[4][11]。墓所は雑司ヶ谷霊園

家族

[編集]

栄典

[編集]
位階
勲章等

脚注

[編集]

注釈

[編集]
  1. ^ 『人事興信録 第4版』に27頁では安政3年9月8日。
  2. ^ 『防長人物百年史』202頁、『増補 近世防長人名辞典 第2刷』185頁、『日本陸軍将官辞典』553頁では3月21日。
  3. ^ 『人事興信録 第4版』に27頁では長男。

出典

[編集]
  1. ^ a b 『平成新修旧華族家系大成 下巻』317-318頁。
  2. ^ a b c 『防長人物百年史』202頁。
  3. ^ a b c d e f g h i 『日本陸軍将官辞典』553頁。
  4. ^ a b 『議会制度百年史 - 貴族院・参議院議員名鑑』81頁。
  5. ^ a b 『増補 近世防長人名辞典 第2刷』185頁。
  6. ^ a b c 『人事興信録 第4版』に27頁。
  7. ^ a b c d e f g h i j 『陸海軍将官人事総覧 陸軍篇』35頁。
  8. ^ 『官報』第1702号、大正7年4月9日。
  9. ^ 『貴族院要覧(丙)』昭和21年12月増訂、27頁。
  10. ^ a b 『官報』第5106号「叙任及辞令」1900年7月11日。
  11. ^ 『貴族院要覧(丙)』昭和21年12月増訂、31頁。
  12. ^ a b c d e f 西村敬三『人事興信録』第8版、昭和3(1928)年
  13. ^ 『官報』第6618号「叙任及辞令」1905年7月22日。
  14. ^ 『官報』第8142号「叙任及辞令」1910年8月11日。
  15. ^ 『官報』第150号「叙任及辞令」1913年1月31日。
  16. ^ 『官報』第3158号「叙任及辞令」1923年2月12日。
  17. ^ 『官報』第556号「賞勲叙任」1885年5月12日。
  18. ^ 『官報』第1938号「叙任及辞令」1889年12月12日。
  19. ^ 『官報』第2974号「叙任及辞令」1893年5月31日。
  20. ^ 『官報』号外「辞令」1896年11月20日。
  21. ^ 『官報』第4323号「叙任及辞令」1897年11月27日。
  22. ^ 『官報』第6627号「叙任及辞令」1905年8月2日。
  23. ^ 『官報』号外「叙任及辞令」1907年1月28日。
  24. ^ 『官報』第7272号「授爵敍任及辞令」1907年9月23日。

参考文献

[編集]
  • 人事興信所編『人事興信録 第4版』人事興信所、1915年。
  • 『貴族院要覧(丙)』昭和21年12月増訂、貴族院事務局、1947年。
  • 末弘錦江『防長人物百年史』山口県人会、1966年。
  • 衆議院・参議院編『議会制度百年史 - 貴族院・参議院議員名鑑』大蔵省印刷局、1990年。
  • 外山操編『陸海軍将官人事総覧 陸軍篇』芙蓉書房出版、1981年。
  • 福川秀樹『日本陸軍将官辞典』芙蓉書房出版、2001年。
  • 霞会館華族家系大成編輯委員会『平成新修旧華族家系大成 下巻』霞会館、1996年。
  • 吉田祥朔『増補 近世防長人名辞典 第2刷』マツノ書店、2002年。


日本の爵位
先代
叙爵
男爵
西村(精一)家初代
1907年 - 1924年
次代
西村敬三