コンテンツにスキップ

河辺愛菜

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
河辺 愛菜
Mana KAWABE
フィギュアスケート選手
生誕 (2004-10-31) 2004年10月31日(19歳)
日本愛知県名古屋市
身長 154センチメートル
出身校 中京大学附属中京高等学校
選手情報
代表国 日本の旗 日本
カテゴリー 女子シングル
コーチ 樋口美穂子
所属クラブ 中京大学
練習拠点 愛知県名古屋市長久手市
開始 2009年
最高ランク 30位(2022–23、2023–24)
ISUパーソナルベストスコア
+5/-5 GOEシステム
総合205.442021年NHK杯
SP73.882021年NHK杯
FS133.222021年スケートカナダ
大会成績
国内大会 1 2 3
全日本選手権 0 0 1
全日本ジュニア選手権 1 0 0


河辺 愛菜(かわべ まな、英語: Mana Kawabe, 2004年10月31日[1] - )は、日本フィギュアスケート選手(女子シングル)。中京大学在学中。

経歴[編集]

祖父はカワベ市場開発、青木塾の代表、一般財団法人社会保険協会役員理事などの肩書を持つ河辺清司である[2]

5歳からフィギュアスケートを始め、小学生の時から国際大会で優勝していた。テレビ愛知が2018年3月21日に放送した番組「マナのフィギュア日記 ~13歳の選択肢~」では、河辺に密着取材していた[3]。同年春に、父を名古屋に残し、母、弟と3人で関西に転居した。宮原知子本田真凜紀平梨花など数多くの有名選手を指導した名コーチである濱田美栄の指導を受けるためである。濱田の指導のもとで、3回転アクセルジャンプを身に付けた[4]。2018年2月に開催された全国中学校スケート大会の時点では、所属は名古屋市立汐路中学校となっていた[5]が、翌2019年2月の同大会では、所属は高槻市立第九中学校となっていた[6]。その後は京都両洋高等学校に進学した[7]。2019年全日本フィギュアスケートジュニア選手権で優勝、2020年ローザンヌユースオリンピックで4位と、順調に経歴を積み重ねてきた。

2020-2021シーズン、シニア移行。2020年4月の木下アカデミー発足、濱田コーチのゼネラルマネジャー就任により、関西大学カイザーズフィギュアスケートクラブ(関西大学KFSC)からアカデミー練習生となる。

2021-2022シーズン[編集]

2021年11月のNHK杯では2位。同年12月の全日本選手権では3位となった。日本スケート連盟による2022年北京オリンピックの代表選考では国際スケート連盟公認大会での実績が豊富な宮原知子三原舞依などの選手と比較検討された。河辺は3回転アクセルを跳んだ競技力と、年齢的な将来性などを理由に初のオリンピック代表に選出され、世界選手権の出場も決定した[8]。北京五輪の個人戦は、3回転アクセルが成功とならずジャンプでもミスが続きショートプログラムで62.69点の15位、フリースケーティングは104.04点で23位、合計は166.73点で23位という結果となった。ロシア勢不在となった世界選手権ではショートプログラムで3回転アクセルを回避し63.68点の12位、フリースケーティングでは3回転アクセルを入れるも成功とならず118.76点で15位、合計は182.44点で15位という結果だった。

2022年4月21日、拠点を京都から愛知に移し樋口美穂子コーチに師事すること、京都両洋高から中京大中京高へ転校が公表された[9]

技術・演技[編集]

6種類の3回転ジャンプを飛ぶことができる。3回転アクセルは2019年全日本ジュニア選手権で初成功させた。ISU公認大会では、ジュニアグランプリクロアチア大会、ユースオリンピックともに回転不足判定を受け成功には至っていなかったが、2021年NHK杯のショートプログラムにて初成功させた[10]。コンビネーションでは3回転ルッツ-3回転トゥループ、3回転フリップ-3回転トゥループ、2回転アクセル-3回転トゥループなどを成功させている。

主な戦績[編集]

2023–24シーズンまでの戦績
シーズン 2016–17 2019–20 2020–21 2021–22 2022–23 2023–24
オリンピック 22位
世界選手権 15位
GP エスポー 3位 9位
GP NHK杯 6位 2位
GP スケートアメリカ 8位
GP スケートカナダ 9位
GP フランス杯 6位
CS USクラシック 3位
チャレンジカップ 3位
ユースオリンピック 4位
世界ジュニア選手権 11位
JGP レークプラシッド 5位
JGP クロアチア 4位
全日本選手権 13位 6位 3位 9位 13位
全日本ジュニア選手権 21位 1位

詳細[編集]

  • マークが付いている大会はISU公認の国際大会
2023-2024 シーズン
開催日 大会名 SP FS 結果
2023年12月20日 - 24日 第92回全日本フィギュアスケート選手権長野 5
67.25
18
112.46
13
179.71
2023年11月17日 - 19日 ISUグランプリシリーズ エスポーグランプリエスポー 12
50.12
7
110.88
9
161.00
2023年10月20日 - 22日 ISUグランプリシリーズ スケートアメリカアレン 6
62.80
8
106.18
8
168.98
2022-2023 シーズン
開催日 大会名 SP FS 結果
2023年2月23日 - 26日 チャレンジカップ 2023ティルブルフ 9
57.10
2
135.36
3
192.46
2022年12月21日 - 25日 第91回全日本フィギュアスケート選手権門真 6
64.51
11
125.93
9
190.44
2022年11月25日 - 27日 ISUグランプリシリーズ エスポーグランプリエスポー 3
67.03
2
130.38
3
197.41
2022年11月4日 - 6日 ISUグランプリシリーズ フランスグランプリアンジェ 3
68.83
8
113.67
6
182.50
2022年9月12日 - 16日 ISUチャレンジャーシリーズ USインターナショナルクラシックレークプラシッド 2
62.68
3
117.43
3
180.11
2021-2022 シーズン
開催日 大会名 SP FS 結果
2022年3月21日 - 27日 2022年世界フィギュアスケート選手権モンペリエ 12
63.68
15
118.76
15
182.44
2022年2月4日 - 20日 北京冬季オリンピック北京 14
62.69
22
104.04
22
166.73
2021年12月22日 - 26日 第90回全日本フィギュアスケート選手権さいたま 3
74.27
3
135.38
3
209.65
2021年11月12日 - 14日 ISUグランプリシリーズ NHK杯東京 2
73.88
4
131.56
2
205.44
2021年10月29日 - 11月01日 ISUグランプリシリーズ スケートカナダバンクーバー 12
53.30
6
133.22
9
186.52
2020-2021 シーズン
開催日 大会名 SP FS 結果
2020年12月24日 - 27日 第89回全日本フィギュアスケート選手権長野 8
64.70
5
136.88
6
201.58
2020年11月27日 - 29日 2020年NHK杯国際フィギュアスケート競技大会門真 6
63.62
6
122.08
6
185.70
2019-2020 シーズン
開催日 大会名 SP FS 結果
2020年3月2日 - 8日 2020年世界ジュニアフィギュアスケート選手権タリン 8
64.47
13
105.15
11
169.62
2020年1月10日 - 15日 2020年ローザンヌユースオリンピックローザンヌ 4
65.84
3
119.38
4
185.22
2019年12月19日 - 22日 第88回全日本フィギュアスケート選手権東京 14
56.52
10
112.76
13
169.28
2019年11月15日 - 17日 第88回全日本フィギュアスケートジュニア選手権横浜 1
64.95
1
128.62
1
193.57
2019年9月25日 - 28日 ISUジュニアグランプリ クロアチア杯ザグレブ 7
53.12
4
110.61
4
163.73
2019年8月21日 - 24日 ISUジュニアグランプリ レークプラシッドレークプラシッド 6
53.78
5
109.26
5
163.04

プログラム使用曲[編集]

競技プログラムとエキシビションプログラムの一覧
シーズン ショートプログラム フリースケーティング エキシビション
2023–24 Haunted
曲:Dillistone
振付:樋口美穂子
ボレロ
曲:モーリス・ラヴェル
振付:樋口美穂子
2022–23 ビリー・アイリッシュメドレー
When the Party's Over, Bury a Friend, Bad Guy
曲:ビリー・アイリッシュ
振付:樋口美穂子
Drowning
曲:アンヌ・シラ
振付:樋口美穂子
Always Remember Us This Way
Fingers Crossed
曲:ローレン・スペンサー・スミス
2021–22
[11]
四季より「冬」
曲:アントニオ・ヴィヴァルディ
振付:ローリー・ニコル
Miracle
曲: YOSHIKIサラ・ブライトマン
振付:ローリー・ニコル
テレビドラマ「愛の不時着」より
Flower
曲:ユン・ミレ
振付:キャシー・リード
2020–21 Fire Dance
振付:キャシー・リード
Miracle
曲: YOSHIKI、サラ・ブライトマン
振付:ローリー・ニコル
The Edge of Glory
曲:レディー・ガガ
2019–20 映画『グリンチ』より
You're a Mean One, Mr.Grinch
曲:リンジー・スターリング
サブリナ・カーペンター
振付:キャシー・リード
映画『ブラック・スワン』より
振付:キャシー・リード

脚注[編集]

  1. ^ フィギュアスケート:強化選手河辺 愛菜”. 日本スケート連盟. 2019年12月20日閲覧。
  2. ^ 祝 河辺愛菜さん 北京オリンピック出場決定”. 青木塾ブログ (2021年12月26日). 2021年12月28日閲覧。
  3. ^ マナのフィギュア日記 ~13歳の選択肢~”. テレビ愛知. 2021年12月27日閲覧。
  4. ^ 17歳河辺愛菜「驚き」2位 愛知から関西へ浜田コーチ指導で3回転半成功”. 日刊スポーツ (2021年11月12日). 2021年12月27日閲覧。
  5. ^ 第38回全国中学校スケート大会 2018年02月03日~06日 ビッグハット (長野市若里)”. 日本スケート連盟. 2021年12月28日閲覧。当時の成績は22位だった
  6. ^ 第39回全国中学校スケート大会 2018年02月02日~05日 ビッグハット (長野市若里)”. 日本スケート連盟. 2021年12月28日閲覧。当時の成績は11位だった
  7. ^ 【河辺愛菜の夢】女子フィギュア界・期待の星がクラウドファンディングで描く夢とは?ニッポンを元気に!アスリート応援宣言 Re:スポーツ #2(リンク切れ) 朝日放送スポーツチャンネル 2021年2月2日閲覧。
  8. ^ "フィギュア選考理由 女子3枠目は河辺愛菜「五輪へ若い世代必要」一問一答". 日刊スポーツ. 日刊スポーツ新聞社. 2021年12月27日. 2021年12月28日閲覧
  9. ^ 河辺愛菜が宇野昌磨ら指導した樋口美穂子コーチに師事、拠点を京都から再び愛知に”. 日刊スポーツ. Nikkan Sports News (2022年4月22日). 2022年4月22日閲覧。
  10. ^ "河辺愛菜トリプルアクセル初成功73・88「うれしい気持ちと驚きで一杯」". 日刊スポーツ. 日刊スポーツ新聞社. 2021年11月12日. 2022年8月21日閲覧
  11. ^ 河辺愛菜、浅田真央さんとも組んだ世界的振付師と“完全タッグ”北京目指す”. 日刊スポーツ (2021年4月25日). 2021年4月25日閲覧。

外部リンク[編集]