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曽谷龍平

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
曽谷 龍平
オリックス・バファローズ #17
基本情報
国籍 日本の旗 日本
出身地 奈良県生駒郡斑鳩町
生年月日 (2000-11-30) 2000年11月30日(23歳)
身長
体重
182 cm
80 kg
選手情報
投球・打席 左投左打
ポジション 投手
プロ入り 2022年 ドラフト1位
初出場 2023年4月26日
年俸 1600万円(2024年)[1]
経歴(括弧内はプロチーム在籍年度)

曽谷 龍平(そたに りゅうへい、2000年11月30日 - )は、奈良県生駒郡斑鳩町出身のプロ野球選手投手)。左投左打。オリックス・バファローズ所属。

経歴

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プロ入り前

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斑鳩町立斑鳩小学校1年生の時に野球を始め、斑鳩町立斑鳩中学校在学時は硬式野球のクラブチームである志貴ボーイズでプレーした[2]

自立して野球をすることに憧れていたこともあり、高校は地元の奈良ではなく、秋田の明桜高等学校に進学[3]。1年夏からベンチ入りし、2年夏には控え投手として同学年の山口航輝と共に第99回全国高等学校野球選手権大会に出場した。同大会では二松学舎大付との初戦(2回戦)、1-11と大量リードを許した8回表から救援登板して2回3失点[3]。チームもそのまま敗れた[4]。3年夏は秋田県大会決勝で吉田輝星擁する金足農業高校に敗れた[5]

白鷗大学に進学し、1年秋からベンチ入り。3年時からエースとして活躍し、同年秋のリーグ戦では4勝、防御率0.24の好成績を記録し、最優秀選手、最多勝など多くのタイトルを受賞した[6]。4年時にはハーレムベースボールウィークの日本代表に選出された[7]

その後、2022年9月16日にプロ志望届を提出すると[6]オリックス・バファローズが曽谷をドラフト1位指名すると公言。そして、10月20日に行われたドラフト会議にて、オリックスから単独1位指名を受け、11月24日、小山市内のホテルで契約金は1億円プラス出来高払い5000万円、年俸は1600万円(金額は推定)で合意した。背番号は17[8]。担当スカウトは岡崎大輔[9][10]

オリックス時代

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2023年は開幕を二軍で迎え、4月25日にリリーフとして出場選手登録され[11]、翌26日の北海道日本ハムファイターズ戦で3点ビハインドの8回裏からプロ初登板。1イニングを投げ、2奪三振を含む3者凡退に抑えた[12]。この試合を含めて3試合のリリーフ登板を経て[13]、5月4日に登録抹消[14]。二軍では先発調整を続け、田嶋大樹が左前腕の張りで出場選手登録を抹消されると、その代役として6月7日の読売ジャイアンツ戦でプロ初先発となったが[13]、4回2/3を7安打1四球3奪三振2失点(自責点1)という内容[15]でプロ初黒星を喫した[16]。その後は登録抹消と再登録を繰り返しながら[17]、6試合に先発登板したものの、白星は挙げられず。レギュラーシーズン最終戦となった10月9日の福岡ソフトバンクホークス[18]では6回1安打2四球5奪三振無失点[19]、二塁を踏ませない力投でプロ初勝利を挙げた[20]。ルーキーイヤーは一軍で10試合(7先発)に登板し、1勝2敗・防御率3.86を記録[21][注 1]。オフに現状維持となる推定年俸1600万円で契約を更改した[17]

2024年は3月13日の春季教育リーグでアクシデントにより1回2失点で降板。大事には至らなかったものの[23]、続く同20日のオープン戦では4回5失点と結果を残せず[24]、開幕を二軍で迎えた。4月7日の千葉ロッテマリーンズ戦でシーズン初登板初先発となったが[25]、3回0/3を4失点で敗戦投手となり、翌8日に登録抹消[26]。中10日で4月18日の東北楽天ゴールデンイーグルス戦に先発し[27]、5回無失点でシーズン初勝利を挙げた[28]。その後も登板間隔が空くことによる[29][30][31]登録抹消がありながら[32][33][34]、先発ローテーションの一角を担ったが、7月12日のロッテ戦で6回2/3を投げ、1失点(自責点0)で敗戦投手となって[35]以降は、この試合を含めて6戦6敗[36]。同期間では36回1/3を投げて自責点9ながら、味方の得点がわずかに1と打線の援護に恵まれなかったものの[37]、8月30日の楽天戦では6回無失点の好投でシーズン6勝目を挙げ[38]、自身の連敗を止めた[39]

選手としての特徴

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ゆったりとしたフォームのスリークォーター[40]から投じるスライダーが武器[41]。斜めに大きく曲がるのが特徴である[42]

持ち球はその他に最速152km/hのストレート[43]カットボール[44]、鋭く落ちるフォーク[45][注 2]がある。

大学時代は藤倉多祐監督の方針でチェンジアップは使わず、右打者には入ってくるボール、左打者は逃げるボールだけで打者と勝負していた[40]

人物

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目標とする選手は山本由伸[47]

幼少期はオリックスファンで、8歳の曽谷が20歳の自らへ宛てて書いた「おとなになったらプロやきゅうにはいりたいです。20さいになったらオリックスにはいってください」という手紙を14年後に実現させた[9][48]

詳細情報

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年度別投手成績

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W
H
I
P
2023 オリックス 10 7 0 0 0 1 2 0 0 .333 138 32.2 33 0 15 0 1 27 2 0 16 14 3.86 1.47
2024 20 20 0 0 0 7 11 0 0 .389 490 119 112 4 27 0 1 117 1 0 37 31 2.34 1.17
通算:2年 30 27 0 0 0 8 13 0 0 .381 628 151.2 145 4 42 0 2 144 3 0 53 45 2.67 1.23
  • 2024年度シーズン終了時
  • 各年度の太字はリーグ最高

年度別守備成績

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投手












2023 オリックス 10 1 6 1 0 .875
2024 20 5 9 2 0 .875
通算 30 6 15 3 0 .875
  • 2024年度シーズン終了時

記録

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初記録
投手記録
打撃記録

背番号

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  • 17(2023年 - )

代表歴

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脚注

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注釈

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  1. ^ 二軍(ウエスタン・リーグ)ではリーグ最多の87奪三振を記録した[22]
  2. ^ 落差のある球種だが、ツーシームと表現されることもある[46]

出典

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  1. ^ オリックス - 契約更改 - プロ野球」『日刊スポーツ』。2023年12月2日閲覧
  2. ^ 曽谷龍平(オリックス・バファローズ)」『週刊ベースボールONLINE』。2022年12月19日閲覧
  3. ^ a b 曽谷龍平(白鴎大・投手)151キロ左腕の最終決断「大学日本代表と、この秋の結果が、自分の背中を押してくれる」 | 野球コラム」『週刊ベースボールONLINE』2022年7月16日。2022年9月29日閲覧
  4. ^ 二松学舎大付の強打変わらず、19安打14得点大勝」『日刊スポーツ』2017年8月13日。2022年9月29日閲覧
  5. ^ 金足農が明桜に雪辱V 豪腕吉田11K完封/秋田」『日刊スポーツ』2018年7月25日。2022年9月29日閲覧
  6. ^ a b 白鴎大の152キロ左腕・曽谷龍平がプロ志望届 1位指名候補として注目の球団も」『Full-Count』2022年9月16日。2022年9月29日閲覧
  7. ^ 侍ジャパン 大学」『野球日本代表 侍ジャパンオフィシャルサイト』。2022年9月29日閲覧
  8. ^ 白鷗大・曽谷龍平、オリックスと仮契約 ドラ1、背番号「17」」『毎日新聞』2022年11月24日。2022年12月19日閲覧
  9. ^ a b プロ5年で引退→スカウト転身の24歳が1年目から“超いい仕事”…左腕・曽谷龍平を一本釣り「お兄さんみたい」と信頼される理由とは?」『Number Web』2023年2月14日、1頁。2024年6月13日閲覧
  10. ^ プロ5年で引退→スカウト転身の24歳が1年目から“超いい仕事”…左腕・曽谷龍平を一本釣り「お兄さんみたい」と信頼される理由とは?(2/4)」『Number Web』2023年2月14日、2頁。2024年6月13日閲覧
  11. ^ 【25日の公示】ヤクルト・成田翔、オリックス・曽谷龍平らを登録”. Sponichi Annex (2023年4月25日). 2024年6月22日閲覧。
  12. ^ a b c オリックス ドラ1曽谷がプロ初登板 最速152キロで1回無失点2奪三振「自信につながる」”. Sponichi Annex (2023年4月26日). 2024年6月22日閲覧。
  13. ^ a b オリ・田嶋抹消 ドラ1・曽谷が7日プロ初先発「いただいたチャンスをものにできるように」”. Sponichi Annex (2023年6月7日). 2024年6月22日閲覧。
  14. ^ ヤクルト塩見泰隆、楽天松井友飛ら登録 オリックス杉本裕太郎、ロッテ中村稔弥ら抹消/4日公示”. 日刊スポーツ (2023年5月4日). 2024年6月22日閲覧。
  15. ^ a b オリックスが大敗 初先発の曽谷龍平は4.2回2失点(自責点1)”. パ・リーグ.com (2023年6月7日). 2024年6月22日閲覧。
  16. ^ プロ初先発、新人の曽谷龍平は2失点初黒星 「改善していきたい」中嶋監督からは「よう頑張ったな」【オリックス】”. 中日スポーツ (2023年6月7日). 2024年6月22日閲覧。
  17. ^ a b オリックス・曽谷龍平、ルーキーイヤー1勝で現状維持1600万円サイン 移籍加入の吉田輝星は「ライバルですね」”. 中日スポーツ (2023年12月2日). 2024年6月22日閲覧。
  18. ^ 【オリックス】曽谷龍平9日先発“7度目の正直”プロ初勝利目指す「自分の投球ができるように」”. 日刊スポーツ (2023年10月9日). 2024年6月22日閲覧。
  19. ^ a b ドラ1・曽谷龍平が待望のプロ初勝利 6回1安打0封の好投”. パ・リーグ.com (2023年10月9日). 2024年6月22日閲覧。
  20. ^ 【オリックス】曽谷龍平が6回1安打無失点 7度目の先発でプロ初勝利「苦しいことばかりで、うまくいかないことの方が多かった」”. スポーツ報知 (2023年10月10日). 2024年6月22日閲覧。
  21. ^ 2023年度 オリックス・バファローズ 個人投手成績(パシフィック・リーグ)”. 日本野球機構. 2024年6月22日閲覧。
  22. ^ 2023年度 ウエスタン・リーグ ファーム成績」『NPB.jp 日本野球機構』。2024年6月13日閲覧
  23. ^ 【オリックス】曽谷龍平にアクシデント、右足首気にするそぶりも大事に至らず「全然大丈夫です」”. 日刊スポーツ (2024年3月13日). 2024年6月22日閲覧。
  24. ^ 【オリックス】開幕ローテ候補の曽谷龍平4回5失点「ずるずるといってしまった」”. 日刊スポーツ (2024年3月20日). 2024年6月22日閲覧。
  25. ^ オリ・曽谷 7日ロッテ戦で今季初先発 貧打の打線救う快投へ「そこは助け合い」”. Sponichi Annex (2024年4月6日). 2024年6月22日閲覧。
  26. ^ 【オリックス】曽谷龍平の1軍登録抹消 7日のロッテ戦では4回途中4失点で敗戦投手に”. 日テレNEWS NNN (2024年4月8日). 2024年6月22日閲覧。
  27. ^ 内星龍と曽谷龍平が今季初勝利をかけて投げ合う 小郷裕哉は9試合連続安打”. パ・リーグ.com (2024年4月17日). 2024年6月22日閲覧。
  28. ^ オリックス曽谷、我慢実って2勝目 プロ野球”. 時事通信 (2024年4月18日). 2024年4月18日時点のオリジナルよりアーカイブ。2024年6月22日閲覧。
  29. ^ 日本ハム北山亘基のストレートか、オリックス曽谷龍平のスライダーか「キレキレ対決」”. SPAIA (2024年4月29日). 2024年8月30日閲覧。
  30. ^ 曽谷龍平は対東北楽天で2戦2勝と好相性 内星龍は3試合連続QS達成中”. パ・リーグ.com (2024年5月17日). 2024年8月30日閲覧。
  31. ^ 【予告先発】首位・ソフトバンクは3連勝中の有原航平 オリックス・曽谷龍平は前回12奪三振の好投”. 日テレNEWS NNN (2024年6月24日). 2024年8月30日閲覧。
  32. ^ 巨人ウレーニャ、日本ハム清宮幸太郎ら登録 阪神西勇輝、オリックス小田裕也ら抹消/19日公示”. 日刊スポーツ (2024年4月19日). 2024年8月30日閲覧。
  33. ^ 日本ハム堀瑞輝、西武ボー・タカハシら登録 巨人梶谷隆幸、ソフトバンク和田毅ら抹消/7日公示”. 日刊スポーツ (2024年5月7日). 2024年8月30日閲覧。
  34. ^ ヤクルト清水昇、西武増田達至ら登録 楽天C・ポンセ、西武上田大河ら抹消/12日公示”. 日刊スポーツ (2024年6月12日). 2024年8月30日閲覧。
  35. ^ 小島和哉が7回112球0封で7勝目 千葉ロッテが投手戦を制す”. パ・リーグ.com (2024年7月12日). 2024年8月30日閲覧。
  36. ^ オリ・曽谷 自身6連敗、その間援護わずか1点も気持ちは「全然折れていないです。むしろ、もっと…」”. Sponichi Annex (2024年8月21日). 2024年8月30日閲覧。
  37. ^ オリックスが今季19度目の零敗 中嶋監督は7回1失点の曽谷かばう「もう毎度毎度ですよね、援護なしで」”. Sponichi Annex (2024年8月22日). 2024年8月30日閲覧。
  38. ^ オリックス・曽谷、6回無失点で6勝目 野手のミス救う力投「カバーできた」”. BASEBALL KING (2024年8月30日). 2024年8月30日閲覧。
  39. ^ オリ・中嶋監督「いろんなミスもありますし、それが助け合い」自身6連敗を脱した曽谷を称える”. Sponichi Annex (2024年8月30日). 2024年8月30日閲覧。
  40. ^ a b スカウト絶賛の声が相次ぐドラフト1位候補・曽谷龍平。具体的に素晴らしい点は何?」『週刊ベースボールONLINE』2022年10月9日。2023年2月8日閲覧
  41. ^ 【オリックス】ドラ1左腕・曽谷龍平の売りは奪三振率! 最速151キロ、憧れは能見」『日刊スポーツ』2022年12月1日。2024年3月5日閲覧
  42. ^ オリのドラ1・曽谷、宝刀スライダー初試投 「しっかり腕を振って」新人合同自主トレで2度目ブルペン」『Sponichi Annex』2023年1月22日。2024年3月5日閲覧
  43. ^ オリックス ドラ1曽谷がプロ初登板 最速152キロで1回無失点2奪三振「自信につながる」」『Sponichi Annex』2023年4月26日。2024年3月5日閲覧
  44. ^ 【オリックス】曽谷龍平が「岩瀬スライダー」完全習得で山崎福也の穴埋める」『スポーツ報知』2024年1月19日。2024年3月5日閲覧
  45. ^ オリックスの曽谷、ゾーン勝負が奏功 2年目左腕が好アピール―プロ野球オープン戦」時事ドットコム、2024年3月5日。2024年3月5日時点のオリジナルよりアーカイブ。2024年3月5日閲覧
  46. ^ 山﨑武司氏が「力のある投手」、「バランスも良い」と評価したオリックス・曽谷」『BASEBALL KING』2023年6月7日。2024年3月5日閲覧
  47. ^ 【オリックス】白鴎大・曽谷龍平をドラフト1位指名へ、福良GMが公表 最速150キロ超え左腕」『日刊スポーツ』2022年10月14日。2022年10月14日閲覧
  48. ^ 「20さいになったらオリックスに」ドラ1曽谷、幼い頃の夢を現実に」『毎日新聞』2022年10月20日。2024年6月13日閲覧

関連項目

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外部リンク

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